終末期のケアにおいては、どのように看護計画を進めていけばよいのでしょうか。緩和ケアの定義を確認したうえで、ケアを見直す際に意識したい点や、患者さん、家族、医療者との合意形成について解説します。

緩和ケアの定義

 緩和ケアとは、「生命を脅かす疾患に伴う問題に直面する患者さんと家族に対し、痛みや身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期から正確にアセスメントし解決することにより、苦痛の予防と軽減を図り、生活の質(QOL)を向上させるためのアプローチ」1 です。

 看護師は、「疾患」だけに注目するのではなく、患者さんを取り巻く環境すべてに目を向けて、「病気をもちながらも生活している人」としてかかわることが大切です。 ここでは、終末期のケアに際して、看護師がどのように考え、患者さん、家族、医療者との合意形成や、看護計画を進めていくかについて、解説します。

“引き算のケア”のために「思考のシフトチェンジ」を行う

ケアを見直して、余分なケアを取り除く

 緩和ケアでは、疾患の治療を優先した状態から患者さんの希望に添ったケアを優先した状態に変更する必要があります。なぜなら、医療者が「何かしてあげたい」「患者さんのため」と思って行っている行為が、患者さんには苦痛になっている場合があるからです。

 そのため、表1を意識してケアを見直し、苦痛を強めてしまうような治療やケアを取り除く“引き算のケア”が必要であり、患者さんや家族だけではなく医療者も、患者さんの希望を優先するという「思考のシフトチェンジ」を行わなければなりません。

表1 ケアを見直す際に意識したい点

①そのケアは誰のためなのか
②そのケアは何のために行うのか
③その患者個人にとっての優先度はどうか
④そのケアは患者の「生活の営み」になっているのか
⑤ルーチン化したケアになっていないか
⑥今、本当にそのケアを優先すべきなのか
*これらを見直し、“引き算のケア”につなげる

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