知っているようで意外と知らないバイタルサイン数値の“測定手技”や“判断の根拠”。今回は発熱時のクーリングの有効性について紹介します。

発熱時のクーリング

体温調節のしくみ

 体温は、視床下部にある体温調節中枢においてセットポイントが調節されています。

 人は、自律性調節と行動調節によって熱の産生と放散のバランスをとり、一定の閾値(いきち)をもってセットポイントとなっている体温を維持しています。

 発熱は、このセットポイントが高値となっている状態を指します。体温調節中枢でのセットポイントの推移を図11に示します。

図1 体温調節中枢でのセットポイントの推移

図1 体温調節中枢でのセットポイントの推移
(文献1より引用、一部改変)

発熱のメカニズム

●発熱を引き起こす発熱物質には、細菌からの毒素や、腫瘍・心筋梗塞等によって生体組織が破壊され遊離する「外因性発熱物質」と、細菌を貪食した白血球から遊離される「内因性発熱物質」がある

●この発熱物質が前視床下部に作用して、PGE2(プロスタグランジンE2)を遊離させることで体温調節中枢に作用し、セットポイントが上昇して熱産生が促進され、発熱状態になる

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