「『ガイドラインに引用される研究』と『人の育成』がつながったと思う」
米国スタンフォード大学とエルゼビア社は2024年9月17日、世界的に影響度の高い科学者のリスト「標準化された引用指標に基づく科学者データベース(Science-wide Author Databases of Standardized Citation Indicators)」の最新版を公開しました1,2 。これは、5編以上の論文を発表した世界中の研究者を対象に複合的な論文の被引用指標を用いてランキングし、上位2%の情報(氏名、研究分野等)を公開したものです。
今回、看護(Nursing)の分野で石川県立看護大学の真田弘美学長が、「生涯の被引用指標」のランキングと「直近1年間の被引用指標」のランキング両方で選出されました。
真田学長のコメント
「このたびのこと、大変うれしく思います。私の研究のうち、DESIGNツールや、エコーやサーモグラフィを用いた『患者状態の可視化』、褥瘡の予防・改善用のマットレス開発などの『ものづくり』に関するものが多く引用され、評価されたのだと思います。これらの研究は世界中のガイドラインで引用されており、それによってさらに多くの研究者に注目され、引用される状況につながっています。また、大学院でこれまでに修士・博士課程の学生を130名程度指導し、看護理工学分野での共同研究者になってきました。育てて、信じて、託せるように次世代研究者が育ってくれたことも、今回の選出につながったと考えています。一方で、看護の分野で日本から私だけが選出されたという現状を危惧しています。ぜひ、皆さんが取り組まれてきた成果を論文、それも英語で残していってください」
- 1.Elsevier Data Repositoryホームページ:August 2024 data-update for “Updated science-wide author databases of standardized citation indicators”.
https://elsevier.digitalcommonsdata.com/datasets/btchxktzyw/7(2024.11.20アクセス)
2.石川県立看護大学ホームページ:真田弘美学長が「世界トップ2%科学者」に選出されました。.
https://www.ishikawa-nu.ac.jp/archives/27336(2024.11.20アクセス)