川嶋みどり 看護の羅針盤 第95回

　20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 （ライフサポート社、2020年）。　

　この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。

　看護学が実践の科学であることは多くの人々が認めることです。もし、そうであるなら、何よりも看護の実践を大切にし、その時々の、あるいは全看護過程の中にひそむ法則性を意識的に取り出し、その言語化をはかることをぬきに、看護学の確立はないとも言えます。

　その意味からも、事例検討は看護実践の中にひそむ法則性発見のより優れた方法となります。同じ時間を使って事例検討するなら、ぜひ、そこにどのような「法則性」があるかを意識して検討していただきたいのです。

（出典：『いきいき実践 たのしく看護研究』64ページ、看護の科学社）

そのほか「川嶋みどり 看護の羅針盤」の記事はこちら