川嶋みどり 看護の羅針盤 第97回

　20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 （ライフサポート社、2020年）。　

　この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。

　病む者にとって夜を迎えるのはつらいことである。「今夜は眠れるだろうか」「痛みや苦痛で医師や看護師を呼ばなくてもいいだろうか」などをはじめ、検査の結果や病気の予後、家族のこと、仕事のことなど、昼間は気がまぎれて忘れていたことが、夜になると次々と浮かんでくるものである。
　また、病棟のスタッフも少なくなり、面会者も帰って、孤独感がいっそう強まるのも夜である。

（出典：『CHECK it UP① 日常ケアを見直そう あなたの職場の看護チェック』14ページ、医学書院）

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