これだけは気をつけたい看護ケアのポイントを取り上げます。酸素流量計をアウトレットに挿しっぱなしにすると、爆発が起こる危険性も。その理由や、注意点を解説します。
アウトレットが劣化していると接続したまま爆発する恐れがある
病院内の壁には、たくさんの供給ガス用のアウトレットがあります(図1)。集中治療室や手術室のような大きな処置をする部屋には、“酸素”“合成空気”“二酸化炭素”“笑気”“吸引”“排ガス”などのアウトレットがありますが、一般病室などは使用頻度の高い“酸素”と“吸引”だけのところが多いです。
図1 院内における供給ガス用アウトレット一例

アウトレットからガスを使うときは、それぞれ専用のコネクタを挿し込んでチューブを接続したり流量計を接続したりして使います。“吸引”は吸引ポッドやチューブをつまんだりして吸引圧を調整しますし、“笑気”や“二酸化炭素”は麻酔器など専用の機械に接続して調節します。しかし“酸素”は単独で投与することがあるので、コネクタ自体に流量調整器が付属した酸素流量計を使うことが多くあります。
酸素流量計は、ツマミ設定を“ 0(ゼロ)”にしておけば流れないので、アウトレットからの取り外しが面倒くさいのか、患者さんもいないところに挿さりっぱなしになっている光景をよく目にします(図2)。頻繁に使うからこそやってしまいがちな行為ですが、じつはこのものぐさな行為が患者さんにとってもナースにとっても、とても危険な現象を引き起こすのです。
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