胸腔ドレーンの管理では、専用の吸引装置や医療機器を用いるため、作動原理や装置のしくみ、使用方法を理解しましょう。今回は、排液室の管理についてです。

 胸腔ドレーン管理では、3連ボトルシステムの原理に基づいた低圧持続吸引法が用いられます。3連ボトルシステムとは、①排液室、②水封室、➂吸引圧制御室を連結して吸引源に接続したシステムです。それに患者さんに挿入された胸腔ドレーンを接続します。以下に部位の特徴を1つずつ解説します。

3連ボトルシステム

排液室の管理のポイント

排液室の管理のポイント
  • 排液は定期的にまたは随時、量・性状・色調を観察して、状況により医師に報告します。
  • ドレーンの排液は排液バッグに誘導し停滞しないようにします。ドレーンチューブの垂れ下がりや停滞によって、吸引圧が低下します。
  • 排液室に排液が8割程度溜まったら、バッグを交換します。排液の停滞や逆流防止、吸引装置への吸い込み防止のためです。
  • 排液バッグ交換時は、胸腔内に空気が入らないようドレーン鉗子2本でドレーンをクランプして実施します。また感染対策に則って実施します。

排気目的の場合:こうなったらOK

●排液はほとんどなし。

この記事は会員限定記事です。