【第4回】水封室の管理
【第6回】胸腔ドレーンのしくみ④全体の管理
【第8回】水封のみ(ウォーターシール)で管理するのはどんな場合?
【第10回】呼吸性変動の大きい・小さいは何を示すの?
そのほか「胸腔ドレーン」の関連記事はこちら

 胸腔ドレーンの管理では、専用の吸引装置や医療機器を用いるため、作動原理や装置のしくみ、使用方法を理解して管理しましょう。

 胸腔ドレーン管理では、3連ボトルシステムの原理に基づいた低圧持続吸引法が用いられます。

 3連ボトルシステムとは、①排液室、②水封室、➂吸引圧制御室を連結して吸引源に接続したシステムです。それに患者さんに挿入された胸腔ドレーンを接続します。以下に部位の特徴を1つずつ解説します。

吸引圧制御室の役割

 壁吸引器(院内吸引配管)や電動式低圧持続吸引器のポンプを用いて陰圧をかける際、吸引源の圧が直接胸腔内にかかると肺損傷につながるため、吸引圧制御室で設定した吸引圧を維持するしくみになっています。

水位の高さで設定した吸引圧を、水封室、排液室、胸腔内にかける。

 吸引圧の設定は、吸引源の圧調整で決めるのではなく、吸引圧制御室の水位の高さで決めます。水位が15cmの場合、-15cmH2Oで吸引するということになります。

この記事は会員限定記事です。