胸腔ドレーンの管理に必要な、吸引圧制御室のしくみについての知識を紹介。吸引圧制御室の役割、吸引圧の設定について解説します。

 胸腔ドレーン管理では、3連ボトルシステムの原理に基づいた低圧持続吸引法が用いられます。
 3連ボトルシステムとは、①排液室、②水封室、➂吸引圧制御室を連結して吸引源に接続したシステムです。それに患者さんに挿入された胸腔ドレーンを接続します。

吸引圧制御室の役割

 壁吸引器(院内吸引配管)や電動式低圧持続吸引器のポンプを用いて陰圧をかける際、吸引源の圧が直接胸腔内にかかると肺損傷につながるため、吸引圧制御室で設定した吸引圧を維持するしくみになっています。

吸引圧制御室の役割
水位の高さで設定した吸引圧を、水封室、排液室、胸腔内にかける。

 吸引圧の設定は、吸引源の圧調整で決めるのではなく、吸引圧制御室の水位の高さで決めます。水位が15cmの場合、-15cmH2Oで吸引するということになります。

 設定吸引圧より吸引圧が高くなったときは、空気取り入れ口から吸引圧制御室に空気が入り、設定以上の吸引圧にならないようになっています。

 胸腔内と体外が交通する胸腔ドレーン管理は、胸腔内圧を陰圧に保ちつつ、挿入目的である排気・排液が図れる圧で管理する必要があります。そのため、胸腔内圧(吸気時-5~-7cmH2O、呼気時-2~-4cmH2O)よりやや高い-5~-15cmH2Oの範囲で設定します。過陰圧になるため、空気導入口は塞がないようにしましょう。

チェスト・ドレーン・バックの場合

 吸引圧制御室の水は、蒸留水を用いて設定したい吸引圧に従った規定量を注入します。時間とともに水が蒸発するため、吸引圧が低下しないよう水量を定期的に観察し補充します。

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