せん妄のメカニズムを知れば、効果的な対応・ケアが見えてきます!今回はせん妄の背景因子のうち、神経炎症・サイトカインについて解説します。
せん妄の背景因子:神経炎症・サイトカイン
敗血症を代表とする感染や手術侵襲による末梢の炎症刺激が、中枢神経の免疫細胞やサイトカインの異常をきたし、神経細胞やシナプスの機能障害を引き起こすことが知られています。術後せん妄の発症・改善のメカニズムとして有力な説です。
これらのサイトカインの過剰を抑えるために前述のコリン作動性抗炎症反応などが起こり、アセチルコリン作動神経が消耗してせん妄を発症しやすくなることも考えられています。
※この記事は『エキスパートナース』2019年10月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。