せん妄のメカニズムを知れば、効果的な対応・ケアが見えてきます!今回はせん妄の診断基準や、せん妄のサブタイプ、せん妄のメカニズムとリスク因子について解説します。
せん妄のアセスメントのコツ:せん妄のリスクを複数もつ患者に注意する
せん妄の診断基準
せん妄の診断基準を表1に示します1。せん妄を見つけにくい理由は、軽い意識障害や注意力障害の評価が難しく、また、変化して症状がない時間があるためです。
表1 せん妄の診断基準
①意識障害と注意力障害が、時間・日単位で出現・変化
②見当識障害など認知障害を伴う
➂認知症だけでは説明がつかない
④身体疾患や薬剤性など原因がある
(文献1より引用、一部改変)
せん妄のサブタイプ
せん妄には表2に示したように、「過活動型せん妄」「低活動型せん妄」「混合型せん妄」があり、特に「低活動型せん妄」と呼ばれるサブタイプの場合は目立つ症状が少なく見逃されがちですが、死亡率が高いなど、じつは要注意です。
表2 せん妄のサブタイプ
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