休みの日は「遊びに行くべき?」、それとも「家でたっぷり寝るべき?」

 前述したように、疲労を進展させるのはストレスです。休みは“寝る”より“出かける”ほうが疲労が回復するですから、夜勤明けや休日にはストレス解消行動をとることが疲労回復にはとても有効です。

 2交代、3交代勤務の看護師を対象にして、連続休日の過ごし方が以下のいずれかと、疲労等の度合いを聞いた研究があります1

●旅行やショッピングが好きな「外出志向」
●昼寝や二度寝、ごろ寝が好きな「睡眠志向」
●テレビ・ビデオ鑑賞、家にいることが好きな「在宅志向」

 その結果、図1に示したように、「外出志向」の看護師が最も疲労回復力が高く、疲労進展、情緒的疲弊が少なく、次は、在宅志向で、睡眠志向看護師は最も成績が悪いという結果が示されています。

 その理由は、外で仲間と過ごす社会的活動のストレス解消効果が大きいことが考えられます。次に、日勤者と同じように、昼間に戸外に出かけることは、昼間に太陽光を浴びることになりますから、日勤志向型のサーカディアンリズムのメリハリが形成されることの意味が大きいからでしょう。

図1 看護師の2日間の休日の生活志向と疲労回復、情緒的疲労の進展
(文献1より引用)
1.久保智英,高橋正也,ミカエル サリーネン,他:生活活動と交代勤務スケジュールからみた交代勤務看護師の疲労回復.産業衛生学雑誌 2013;55(3):90-102.

疲れと休みのエビデンス【第7回】夜勤ありナースの休み方スケジュール例①

この記事は『エキスパートナース』2019年4月号特集を再構成したものです。
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