患者さんの訴えの裏に隠された疾患を見逃さないために大切な「臨床推論」。どのような思考過程を経て臨床診断を導き出しているのかを考えていきます。第15回で紹介した「鼻水、咳、体のだるさ」を主訴に受診した患者さんの事例をもとに、ナースが見抜きたいポイントについてまとめます。

主訴を鵜呑みにせず、常に重篤な疾患を念頭に置く

 「風邪薬をください」との訴えでしたが、それを医師に伝えるだけではなく、「本当に風邪?」と、重篤な疾患をいつも念頭に置くことが重要です。

バイタルサインの小さな異常も見落とさない

 バイタルサインによって重篤な疾患のかなりのところを絞ることができます。小さな異常を見落とさず、きちんと解釈することが重要です。

診断を振り返り、同僚と共有する

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