【第1回】低流量システムと高流量システムの違い
【第2回】低流量システム・高流量システムの使い分け(適応)
【第4回】高流量システムの投与される状況と注意点
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 COPD重症な低酸素症の“ない”ケースに酸素療法を始めるのであれば、通常は低流量システムで開始します。

 例えばSpO2が90~92%ぐらいで、呼吸数もそれほど多くなく、呼吸困難の訴えもない患者さんがいたとします。“SpO2が若干低めなので、とりあえず酸素投与を開始しよう”といった場合は、「経鼻カニューレ」や「簡易型酸素マスク」から開始します。

酸素化の観察ポイント

 酸素化の目安としてSpO2を観察しますが、低酸素血症のみのⅠ型呼吸不全であれば、SpO2を見ながら酸素濃度を増量していきます。

 酸素マスクで8L/分投与しているにもかかわらずSpO2が90%以上を維持できなければ、リザーバーマスクに変更します。

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