2025年12月、九州大学は同大大学院の研究グループが、これまで多くの症例で特定できなかった機能性嚥下障害(functional dysphagia:FD)の原因が食道の「拡張相の異常」にあることを解明したと発表しました¹。
新検査法「おにぎり食道造影検査」による解析であきらかに
FDは内視鏡等の従来の検査では異常がないにもかかわらず、「つかえ」「飲み込みにくさ」といった症状がある疾患で、QOL低下のみならず、つかえた食事が咽頭内に逆流し、誤嚥性肺炎を起こすリスクがあります。これを今回、バリウム粉末を付着させたおにぎり(10g)を15回咀嚼して飲み込んだ様子を、X線を用いて観察する「おにぎり食道造影検査」という新しい検査法で解析しました²。
その結果、飲み込みの動作を担うのどから食道上部の筋(食道横紋筋)の収縮力低下が食道拡張障害の原因で、FDの主要病態となっていると明らかになりました。
- 1.九州大学ホームページ:食事のつかえ、検査で異常なし→食道拡張障害かもしれません!~“拡張障害”による食道運動障害という疾患概念の確立~.
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1371(2026.1.20アクセス)
2.Tsuru H,Ihara E,Muta K,et al.:Striated Muscle Contractility and Distal Esophageal Distensibility Define Novel Subtypes of Functional Dysphagia.Clin Gastroenterol Hepatol
2025:S1542-3565(25)01005-5.
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