Q. 胸腔ドレナージ中の「患者状態」をどう観察する?
●まず呼吸状態の観察を行うことが重要です。視診、聴診、触診、打診、モニタリング・検査で確認します。
●循環動態、感染徴候、苦痛の程度を観察することも重要です。
胸腔ドレーンの挿入目的は、胸腔内で肺の再膨張を妨げているものを取り除き、胸腔内圧を適正に保つことです。その結果、虚脱した肺が再膨張し、換気が正常に行われ、呼吸状態の改善につながっていきます。
そのため、患者状態の観察では、まずは呼吸状態を観察することが重要になります(図1)。
呼吸状態の観察
1)視診
呼吸回数、呼吸の深さ、頸静脈の怒張の有無、胸郭の上がりの左右差などを観察します。
肺の虚脱が原因で呼吸困難感が出現した場合には、「呼吸回数の増加」「胸郭の上がりの低下(肺が虚脱している側の)」などが出現します。
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