Q. 更年期の不調にはどんなものがあるの?どう対処したらいいの?

ひとこと回答
更年期の不調は、大きく分けて以下の3つがあります。
①ホットフラッシュや動悸などの血管運動神経症状
②うつ気分や不眠などの精神症状 
その他の体の症状
 女性ホルモン補充療法が奏功しやすいものと、そうでもないものがありますが、婦人科や女性外来では、あらゆる症状に対してケアのしかたを教えてくれます。

ホットフラッシュや動悸は、女性ホルモン補充療法が有効

 ホットフラッシュや動悸などの症状を、血管運動神経症状といいます。

 ホットフラッシュは更年期障害の症状として有名なので、症状が出てくると「これがうわさの更年期障害か」と、ピンとくる人も多いようです。汗の出方にも随分個人差があり、ただひたすら熱い人、首から上ばかり汗をかいて手足は冷えている人、ゾワッと寒気がしてから全身に発汗する人、夜間に汗で目が覚める人など、さまざまです。

 年齢、月経の変化、ホットフラッシュがそろうと、更年期障害の可能性は高いでしょう。

 更年期障害によるホットフラッシュは、女性ホルモン補充療法が奏功しやすいのが特徴です。女性ホルモン補充療法では、内服薬のほか、より血栓症の副作用を起こしにくい塗り薬、貼り薬など経皮製剤が広く使われており、使いやすくなっています。

 なんらかの理由で女性ホルモン補充療法が使えない人に関しては、セロトニン受容体拮抗薬(SSRI)に、ホットフラッシュを抑える効果があることが報告されています。日本では、漢方薬もよく使われます1