ワケがあって医師がオーダーしている画像検査。臨床場面でナースがとりたい画像からの情報をわかりやすく示します。第48回は、腹痛の患者で腸閉塞を疑って、画像を見るポイントについてです。
腹痛の患者での画像の着目ポイントは第47回を参照ください。
腸閉塞を疑って、小腸の異常所見や閉塞部位がないか見ている
小腸の異常所見「ケルクリングひだ」「ニボー(鏡面像)」
腸閉塞は複数回の嘔吐や腹痛を主訴にするため、胃腸炎と誤診されやすい腹痛の原因です。
少なくとも手術痕があるかどうかはマークすべきでしょうし、手術痕のある腹痛+嘔吐は腸閉塞を鑑別の上位に挙げます。 絞扼性イレウスのように、腸管への血流がなくなって壊死に至るような場合は、造影CTで造影効果の不良域(造影剤で白く映るはずがそうならない箇所)が出ます。
小腸には「ケルクリングひだ」という間隔の狭い溝(ひだがシマシマに見える)がありますが、通常はこのひだは見えません。
小腸が炎症を起こしたり閉塞することで腸液が溜まって、腸液によってこのシマシマが見えることがあります。したがって腸閉塞や腸炎ではこのシマシマが見えるのが1つの特徴です(図1-①)。
腹部X線検査ではこのひだ(シマシマ)や腸管拡張、2.5cm以上で2か所以上のニボー(鏡面像)を探します(図1-②)。
ニボーは、行き場のなくなった腸液(白)とガス(黒)が上下に水平線をつくっているのが特徴です。X線検査でも、臥位ではこれらが見えないことがあるため、立位や側臥位で撮影します1。
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