発熱性好中球減少症(FN)の血液培養・胸部X線撮影のポイント【血液がんの最新治療・ケア:第7回】
編集:多田雄真
大阪国際がんセンター 血液内科 医長
執筆:中田継一
大阪大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科
【第1回】「不治の病」から「治せる病気」へ
【第6回】化学療法中の発熱性好中球減少症(FN)に注意②
【第8回】感染予防のための患者ヘルスケアと看護師の行う清潔ケア①
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血液培養のポイント:2セット以上採取しよう
血液培養採取のタイミングとしては、発熱後すぐが一番菌量が多いといわれており、発熱後すみやかに採取することがすすめられます。
血液培養ボトルは好気ボトル1本、嫌気ボトル1本を合わせて1セットとし、2セット以上採取することがすすめられます。
2セット以上採取する理由としては、血液量が増えるため菌の検出率を高めることができることや、検出された菌が真の原因菌なのか、混入した菌(コンタミネーション)なのかの鑑別に用いることができます。
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この記事の関係者
編集
多田雄真ただ ゆうま
大阪国際がんセンター 血液内科 医長
2011年大阪大学医学部医学科卒業、国立病院機構大阪医療センターで初期研修後、同臨床腫瘍科にて血液がん・固形がんに対する化学療法や放射線治療、緩和ケアを研修。2015年大阪府立成人病センター 血液・化学療法(現:大阪国際がんセンター血液内科)、2019年より診療主任。造血幹細胞移植領域の臨床・研究、多職種連携に注力している。
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中田継一なかた けいいち
大阪大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科
2013年京都府立医科大学卒業。兵庫県立西宮病院初期研修医および専攻医、大阪国際がんセンター血液内科を経て2019年より現職。日本内科学会認定内科医専門医、日本血液学会認定血液専門医、日本造血・免疫細胞療法学会認定医、日本化学療法学会抗菌化学療法認定医。
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