移植治療の食事の今【血液がんの最新治療・ケア:第12回】
編集:多田雄真
大阪国際がんセンター 血液内科 医長
執筆:松岡美緒
大阪国際がんセンター 主査 管理栄養士
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「大量調理施設衛生管理マニュアル」に則った食事に
移植治療の食事は、
①食品・食事由来の感染を防ぐこと
②医薬品との交互作用
を念頭に置いた食事が提供されます。従来から「煮沸食」や「無菌食」と呼ばれていた移植治療の食事は、すべての調理済食品を袋に詰めて食器ごと再加熱するなど、徹底的な無菌化を行っていたため、見た目、味、内容ともに嗜好性が低く、有害事象や治療環境下で食事摂取量が低下しがちな移植患者の栄養状態の維持には問題となっていました。
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この記事の関係者
編集
多田雄真ただ ゆうま
大阪国際がんセンター 血液内科 医長
2011年大阪大学医学部医学科卒業、国立病院機構大阪医療センターで初期研修後、同臨床腫瘍科にて血液がん・固形がんに対する化学療法や放射線治療、緩和ケアを研修。2015年大阪府立成人病センター 血液・化学療法(現:大阪国際がんセンター血液内科)、2019年より診療主任。造血幹細胞移植領域の臨床・研究、多職種連携に注力している。
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松岡美緒まつおか みお
大阪国際がんセンター 主査 管理栄養士
武庫川女子大学大学院食物栄養学専攻修了。箕面市立病院栄養部を経て、2013年より現職。専門領域は代謝栄養学。NST専門療法士。
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