4月27日、東京都は後天性免疫不全症候群(エイズ)および性感染症に関する予防に対して、17年ぶりの新たな指針となる『東京都エイズ等対策指針』の策定を発表しました¹。
“HIV対策と性感染症の拡大防止策の連携”の計画的推進をめざす
これは、2025年11月に改正された国の『後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針』および『性感染症に関する特定感染症予防指針』をふまえ、都の実情に即した施策の目標(表)と、その達成を計画的に推進する方策を明らかにすることを目的としたものです1,2。
表 『東京都エイズ等対策指針』の4つの目標
※【新規】は、今回の指針で新たに盛り込まれた事項【目標1 HIV感染症およびエイズに対する理解の促進】
●感染者の基本的人権の確保、偏見・差別のない社会の実現
・医療機関・社会福祉施設、教育の場、職場、地域でのHIV/エイズの理解の促進、人権尊重の視点に立った啓発の推進
・U=U(検出されない=性感染しない)などの最新の正しい知識を広く普及【目標2 HIV感染拡大の防止】
●新規感染の減少、エイズ発症の抑制、検査・相談体制の整備
・個別施策層、若年層、外国人の特性に応じた予防啓発の実施
・郵送検査、検査予約等へのアクセス改善による検査利便性向上【新規】
・ケアカスケードにおける95-95-95目標(※)の達成をめざす【新規】【目標3 HIV感染者の支援】
●総合的な医療体制の確保、医療・介護従事者のHIV/エイズの理解促進
・エイズ診療協力病院の専門的医療の充実、地域医療との連携強化
・医療機関と福祉施設等のHIV感染者の受入の促進(介護事業者向け講習会の実施)【新規】【目標4 性感染症の感染拡大防止】
●予防啓発と医療の質の向上
・HIVの感染拡大防止策と連携し、インターネットやSNSを活用した予防啓発、学校、地域および家庭における教育と連動した普及啓発
・早期診断、早期治療につなげる一般医療従事者向け講習会の実施※第一に感染者等が検査により感染を⾃覚し、第⼆に定期的に治療を受け、第三に他者に感染させない状態にまでウイルス量を低下させるという一連のプロセスで、いずれも95%以上を達成するという目標(東京都の95-95-95目標の推定値:91.7-91.9-99.7 1つ目は2022年末時点、2・3つ目は2021年末時点)
(文献3を参考に作成)
都のHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者およびエイズ患者の合計報告件数は近年減少傾向にある一方で、全体に占めるエイズ患者数の割合は近年増加傾向にあります1。また、近年は梅毒が感染拡大していることから、HIV対策と連携した性感染症の拡大防止策が求められています1。
- 1.東京都ホームページ:「東京都エイズ等対策指針」を策定しました.
https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/04/2026042711(2026.5.20アクセ
ス)
2.東京都:8保医感防第20号「東京都エイズ等対策指針」.
https://www.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/tosei/20260427_20_05(2026.5.20アクセス)
3.東京都:東京都エイズ等対策指針の概要等.
https://www.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/tosei/20260427_20_04a(2026.5.20アクセス)
※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。

