担当の看護師だけではなく、病棟全体に伝えるような声かけもときにはあり

バサカ(作業療法士) とてもシンプルなことですけど、担当がわかりやすくなるのは1つのステップだと思います!
 僕が職場で工夫していることは、看護師さんの朝の申し送りに参加することです。例えば、あるときは「この方は退院が近いので衣類をたたむことやお金の支払いなど、自宅に戻ったときに行う必要があることを練習していきます。ご協力をお願いします」と担当の方以外にも全員に周知してもらうように対応しました。当日、出勤していない方に対しては後日声をかけていましたが、「他のスタッフから聞いたよー」と看護師さんどうしで共有してくださっていることもありました。そのときはとてもうれしかったですね!

ぽりまー(薬剤師) そういう小さな積み重ねも大事ですよね!
 治療をするうえで大事になってくる患者さんや他職種との信頼関係は、担当制か否かに関係なく、構築することができるはずだと思います。手間はかかりますけど、細やかな引き継ぎだけでなく、患者さんや他職種に情報を共有できていることが伝わるような声がけを職種間でしていくことが有効なのではないでしょうか。

白石(看護師) こうしてみると、看護師は本当にさまざまな職種とかかわっていることがわかりました。
 また、看護師として患者さんの担当が変わることは当たり前のことだと思っていて、特に疑問に思うこともなかったのですが、思った以上に他職種にとってはネックになるのだと感じました。それをわかりやすく表示する工夫も必要ですね。他職種の方の看護師への対応の工夫を知ることができてよかったです。ありがとうございました!

今回のまとめ

●看護師の担当をわかりやすく表示する工夫も必要。
●多職種連携では細かな声がけも大事だが、システムを味方につける。
●担当の看護師だけではなく、病棟全体に伝えるような声かけもときにはあり。

多職種連携のリアル【第3回】コミュニケーションエラー①電話対応のすれ違い

この記事は『エキスパートナース』2020年6月号連載を再構成したものです。
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