代表的な不整脈の波形が読めるように、波形の読み方の要点をコンパクトに解説!今回は右脚ブロック(RBBB)の波形の読み方を紹介します。
右脚ブロックの読み方(図1)
右脚ブロックでは、QRS波が延長します。不完全右脚ブロックの場合、幅は3目盛り未満(0.10~0.12秒)、完全右脚ブロックの場合、幅は3目盛り以上(0.12秒以上)となります。
QRS幅が広いということは、心室に伝導障害があります。
図1 右脚ブロックの読み方

次に、12誘導心電図を見ます。
図2 右脚ブロックの12誘導心電図

心臓にはこんなことが起きている!

右脚が遮断されているため、房室結節から出た刺激は左脚を進みます。 その一部が、右心側にも広がります。

刺激が到達し、左心側に正常な収縮が起こります。一方、右心側には、まだ刺激がきちんと伝わっていません。

左心側の刺激が、心筋を伝わって右心側に届き、収縮が起こります。

収縮した心筋が元に戻ります。全体的に時間がかかるので、QRS波の幅は広くなります。
※この記事は『エキスパートナース』2022年年間定期購読特典を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。