日々進化する治療・ケアにかかわる用品がもたらした変化、活用する際の注意点などを紹介!今回はオキシマスク™、オープンフェースマスク®といった開放型酸素投与システムを取り上げます。
従来の酸素療法の問題点
従来の酸素療法は「低流量法」「高流量法」に大別されており、それぞれに必要な酸素流量や投与可能な酸素濃度があります。
臨床現場で使用する際にはそれらを理解したうえで、さまざまな酸素投与デバイス(簡易型酸素マスク、鼻カニューレ、リザーバー付き酸素マスク、ネブライザー付き酸素マスクなど)を状況に応じて使い分けなくてはなりません。
このような現状は誤った使用につながりやすく、多数のデバイスを使うことによるコスト増にもなり得ます。
オキシマスク™、オープンフェースマスク®(図1)は開放型の酸素投与システムで、従来の酸素療法でみられていた問題を解決する一助になると期待されています。
図1 開放型酸素投与システムの例

左からオキシマスクTM(小児用、成人用)、マルチパーパスマスクTM
(製造販売元:株式会社エム・ピー・アイ、販売元:コヴィディエンジャパン株式会社)

オープンフェースマスク®(画像提供:アトムメディカル株式会社)
開放型酸素投与システムの特徴
開放型酸素投与システムの特徴は、マスク前方が大きく開放された構造となっていることです。これにより、圧迫感やマスクの匂いが軽減され、装着感の改善が見込めます。
この大きな開放部があっても、酸素吹き出し口の特殊なディフューザー構造によって、酸素が効率よく患者の鼻・口元に送られるようになっているため、同じ流量でも簡易酸素マスクに比べて吸入酸素濃度が2~3%程度高まるとされています1。
開放部が大きいことでマスク内にCO2が貯留しにくく、1~5L/分程度の低流量からマスクが使用できるため、口呼吸の患者にも対応できます。
加えてこのマスク1つで低流量から高流量までの酸素投与に対応できるため、カニューラから簡易酸素マスク、リザーバーマスクに変更する必要がなくなるなど、コストの面でのメリットも得られます。例としてオキシマスクでの流量比較を図22に示します。
図2 オキシマスクTMの適用

術後の患者はもちろん、酸素投与を要するⅠ型呼吸不全の患者に幅広く使用できると考えられます(Ⅱ型呼吸不全の場合には、より提供酸素濃度を正確にするため、ベンチュリーマスクの使用や人工呼吸器装着〈NPPV・IPPV〉を考慮する必要があります)。
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