検査・治療の帰室後の急変に注意!今回は、気管支鏡検査の目的、検査の流れ、検査の種類、帰室時の状態について解説します。

●気管支鏡検査とは?
●気管支鏡検査の流れと種類
●気管支鏡検査後の注意点

気管支鏡検査とは?

 気管支鏡検査とは、肺や気管支の病気を診断するための内視鏡検査、いわゆる肺カメラの検査です。気管支鏡の太さは約3~6mmくらいの細くてやわらかい管で、一般的な胃カメラより細くできています。 また、一番先端には小型のCCDカメラが搭載され、外部のモニタで口の中から気管支の中を見ることができる機器です。

 気管支鏡検査は、消化管内視鏡検査に比べると侵襲性の高い検査といわれています。肺が呼吸を行うための器官であり、生命維持のための重要な器官だからです。
 この検査が行われるのは、以下の場合があります。

  • 肺がんや間質性肺炎、気管支炎、気管支拡張症、肺線維症、感染症などの病気を疑う場合
  • 痰に血が混じる、痰がつまって息ができない場合
  • 入れ歯などの異物を誤嚥した場合
  • 食道がんや甲状腺がんの進行で気管浸潤が疑われる場合

 ただし、60歳以上の患者では気管支鏡検査により心筋虚血が発生するリスクが高いとされており、心筋梗塞後6週間は検査を避けるほうが賢明です1

気管支鏡検査の流れと種類

 気管支鏡検査を行う患者は、胸部レントゲンにおいて異常陰影を指摘され、その後CTやMRI等にて何らかの呼吸器疾患が疑われる方や、他の疾患の治療・経過観察中に肺に何らかの異常がみられた方が多いです。胸部レントゲンの異常には、「腫瘤影」「結節影」「線状影」「網状影」があります(図1)。

図1 異常のみられる胸部レントゲン画像の例

図1 異常のみられる胸部レントゲン画像の例

 これらによって疑われた疾患の確定診断のために、気管支鏡検査が行われます。

気管支鏡検査の流れ
①喉頭麻酔をし、仰臥位にする
②鎮静薬を投与する
③気管支鏡を挿入し、生検等を行う
④帰室する

気管支鏡検査の種類

 気管支鏡検査には、気管支をのぞくだけのものもあれば、内部を洗浄したり細胞を採取したりするものもあり、位置や疾患によって選択されます。

経気管支肺生検(TBLB)
病変を気管支鏡で直接観察できない場合や、間質性肺炎が疑われる場合に、肺胞の組織の採取のために行われる

経気管支鏡クライオバイオプシー(TBLC)
肺組織を凍結させて採取する。がんの診断がしやすく、間質性肺炎の構造もよく分かるため、TBLBよりも診断がつきやすい

経気管支生検(TBB)
病変を気管支鏡で直接観察できる場合や、肺がんが疑われる場合に、気管支の組織の採取のために行われる

経気管支吸引針生検(TBNA)
サルコイドーシス、原発性肺がん、転移性肺がんの診断に非常に有用

気管支肺胞洗浄(BAL)
サルコイドーシスや好酸球性肺炎、びまん性肺胞出血、肺胞蛋白症などの良性疾患に有用

気管支腔内超音波断層法(EBUS)
気管・気管支腔内にプローブを挿入し超音波検査を行う。安全で確実な生検が可能になり、検体の採取量が増え、診断の確実性が上がる

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