便秘には、ときには重篤化する病態が潜んでいることも。じつは怖い、重篤な便秘に気づくには?見きわめ方や看護ケアのポイントを解説します。

【第1回】重篤な便秘の定義と観察ポイント

〈目次〉
●重篤な便秘の定義とは?
●「便秘」と「重篤な便秘」の境目は?
・便秘症のターニングポイント

【第2回】重篤な便秘のはじまり「糞便塞栓」とは?

〈目次〉
●宿便が糞便塞栓に移行
●糞便塞栓と鑑別が必要な疾患は?
①器質的な狭窄・閉塞病変
②慢性巨大結腸・直腸症(特発性・続発性・ヒルシュスプルング病・同術後・慢性大腸限局型偽性腸閉塞)
③急性大腸偽性腸閉塞症(Ogilvie 症候群)
④急性腸間膜血行不全(AMI)、非閉塞性腸間膜虚血症(NOMI)

【第3回】直腸における糞便塞栓とは?症状・検査・治療

〈目次〉
●直腸における糞便塞栓の症状
・初発症状:肛門痛と外痔核の腫脹で自覚される
・初発症状:よく下痢便(溢流性便失禁)を伴う
・遅発症状:下血が主訴で、肛門痛が軽度な場合も
・遅発症状:菌血症による発熱にも注意
●直腸における糞便塞栓の検査・診断
・腹部単純撮影、大腸内視鏡検査、血液検査を行う
●直腸における糞便塞栓の治療方法
・摘便し、浣腸を実施して治療する

【第4回】結腸の糞便塞栓・糞便性イレウスとは?症状・検査・治療

〈目次〉
●結腸における糞便塞栓・糞便性イレウスの症状
・初発症状:初期の症状は見逃されやすい
・遅発症状:症状出現期には、多様な症状が出現
・遅発症状:全身性炎症反応症候群や、ショックが起きることも
●結腸における糞便塞栓・糞便性イレウスの診断
・腹膜炎の症状と便の観察を行う
●結腸における糞便塞栓・糞便性イレウスの検査方法
・大腸内視鏡検査で器質的原因や宿便の位置を見る
・閉塞性腸炎では、虚血性腸炎、潰瘍、腸管壊死が起こる
・糞便性イレウスの診断には、腹部造影CTを実施
●結腸における糞便塞栓・糞便性イレウスの治療方法
・発症初期:腸管蠕動の亢進や、便の軟化を助ける薬剤等を用いる
・症状出現期以降:大腸内視鏡による治療を行う
●直腸・結腸の糞便塞栓の検査と治療のまとめ

【第5回】便秘のアセスメント基準とは?

〈目次〉
Q. 便秘のアセスメント基準、「3日に1回」はなぜ?
●便秘の定義とは?
・わが国での各学会の便秘の定義
・機能性便秘の診断基準(RomeⅢ診断基準)
●便秘は日数より「規則正しさ」や「性状」が重要

【第6回】寝たきり患者さんの便秘予防のポイント

〈目次〉
Q. 寝たきり患者さんの便秘を予防するには?
●「寝たきり」が排便に与える影響とは?
●便秘予防のポイントは生活習慣や食事内容の改善

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