看護サマリーの書き方を解説。作成のポイントや、継続看護につながる情報提供の考え方、在宅療養へ移行する患者を想定した看護サマリーの記載例を紹介します。
※本記事は『超改訂版 先輩ナースが書いた看護のトリセツ』の内容を再構成したものです。
看護サマリーの書き方
看護サマリーは、患者さんの状態や治療、ケアの経過を要約し、他の医療機関や在宅ケアへ円滑に情報を引き継ぐための重要な記録です。病院完結型の医療から地域完結型の医療へと移行する中で、看護サマリーの果たす役割はますます重要になっています。
看護サマリーは「看護の質の保証」と「看護の継続のための情報源」を過不足ないように、簡潔にまとめる必要があります。
〈「看護の質の保証」「看護の継続のための情報源」に関する主な内容〉
看護の質の保証
●提供してきた看護の内容と評価
●残された看護上の問題
●今後、継続して行う必要がある看護ケアの内容看護の継続のための情報源
●社会的な背景(氏名、性別、年齢、住所、家族など)
●治療上の背景(既往歴、現病歴、内服薬、外来予約日など)
●看護上の背景(ADLレベルなど)
看護サマリー作成のポイント
医師や他職種が作成するサマリーと重複する情報(治療の経過など)は、簡潔に要点のみを記載し、看護の視点からみた患者さんの変化や、今後必要なケアを重点的にまとめることが重要です。また、看護サマリーでは治療経過を中心にまとめがちですが、「患者・家族の疾患や治療に対する受け止め方」や「現在の課題」を明確に記載することが求められます。
例えば、「自宅退院を希望しているが、ADL低下に伴う日常生活への不安がある」といった情報を加えることで、継続的な看護の提供がスムーズになります。送り手は「次にかかわる人が看護上の問題点や、必要な支援を理解し、すぐに活用できるか」という視点をもって作成することが大切です。
継続看護につながる情報提供
送付先の目的に応じて要点を整理し、次の医療機関につなぐことで、質を維持した看護の継続が可能になります。例えば、急性期病院から回復期病院へ転院する際は、介助レベルをより具体的に記載することが重要です。
看護サマリーは、患者さんの状態や必要な支援を適切に伝え、療養生活の継続を支える役割を担う記録になります。情報を整理し、課題を明確にした簡潔かつわかりやすい看護サマリーを作成することが求められます。
〈看護サマリーの一例(在宅療養への移行)〉

- 1)市村尚子:“見える記録”を書くコツ.日総研出版,愛知,2010:160-176.
2)平原優美:地域サービス・社会資源との連携②地域への情報提供.宇都宮宏子監修,坂井志麻編,退院支援ガイドブック:「これまでの暮らし」「そしてこれから」をみすえてかかわる,学研メディカル秀潤社,東京,2015:165-172.
\他の項目は書籍で/

超改訂版 先輩ナースが書いた看護のトリセツ
久保健太郎、濱中秀人、丸山純治、植村桜 編著
西口幸雄 医学監修
照林社
2026年8月6日発売
B5版
3,960円(税込)
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