ナースの臨床推論【第4回】食後の嘔気・嘔吐、両下肢の脱力としびれ[Step3]気になる情報をさらに深める
編集:徳田安春
群星沖縄臨床研修センター・センター長
執筆:澤村匡史
済生会熊本病院 集中治療室集中治療室長
事例①「食後の嘔気・嘔吐」「両下肢の脱力・しびれ」で緊急搬送された男性
[Step1]症状・病歴を詳しく尋ねる
[Step2]フィジカルアセスメント
第3ステップ 気になる情報をさらに深める
緊急性の高さを考慮する
突然の発症ということ、両鼠径部で脈拍が触知できずに冷感があることから、動脈が急性に閉塞したことが考えられます。
可能性の高い疾患は、両総腸骨動脈分岐部を閉塞させた急性動脈閉塞か、急性大動脈解離です。
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徳田安春とくだやすはる
群星沖縄臨床研修センター・センター長
総合診療医。1988年琉球大学医学部医学科を卒業後、沖縄県立中部病院、ハーバード大学公衆衛生大学院(臨床疫学修士)、聖路加国際病院、筑波大学附属水戸地域医療教育センター水戸協同病院、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)本部顧問を経て、2017年より現職。
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澤村匡史さわむらただし
済生会熊本病院 集中治療室集中治療室長
1992年琉球大学医学部医学科卒業。沖縄県立中部病院にて卒後臨床研修、沖縄県立八重山病院、医療法人敬愛会中頭病院循環器内科、済生会熊本病院循環器内科、東京ベイ・浦安市川医療センター集中治療部を経て、2016年より済生会熊本病院集中治療室、2017年より現職。内科生まれの循環器育ち、現集中治療医。
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