臨床場面でナースがとりたい画像からの情報をわかりやすく示します。今回は、人工呼吸管理中での画像検査の際、留置された医療デバイスを確認するときのポイントを紹介します。

 人工呼吸管理中での画像の着目ポイントは第7回の記事を参照してください。

●人工呼吸管理中の気管チューブの位置
●人工呼吸管理中の気管チューブの変形、カフの移動に注意
●人工呼吸管理中の各種デバイスの適正位置

 重症患者では生命維持、病態のモニタリング、薬剤投与などを目的としてさまざまなデバイスが留置されています。これらは適切な位置にあることで有効に機能しますが、誤った位置にあると重大な合併症や医療事故につながります。
 重症患者の胸部X線画像では、まず気管チューブやカテーテル等の医療デバイスの位置を確認する習慣をつけましょう。

人工呼吸管理中の気管チューブの位置

 気管チューブ先端の適切な位置の目安は気管分岐部から4 ± 2cm上です(図1)。

 浅すぎると何かの拍子に事故抜管となってしまったり、カフが声帯にかかりリークの原因となったりします。

 また、深すぎると片肺挿管のリスクとなります。片肺挿管となったほう(主気管支の分岐角の違いから、片肺挿管の多くは右側に起こります)の肺には気胸などの圧損傷のリスクがありますし、非換気側の肺は虚脱し広範な無気肺を形成してしまうことになります。

 身体所見では呼吸音や胸郭運動の左右差が生じますが、見逃しが多いことが知られており、挿管後の胸部X線検査は必須といえます。

図1 人工呼吸器装着患者の気管チューブの適切な深さ(上の画像)と浅すぎる場合(下の画像)

人工呼吸器装着患者の気管チューブの適切な深さと浅すぎる場合

人工呼吸管理中の気管チューブの変形、カフの移動に注意

 ピットホールを2つ挙げておきます。
 1つ目は、挿管期間が長くなると気管チューブは後方にたわむように変形してしまうことがあるという点です(図2)。口元での固定はしっかりとなされているため、結果、カフは浅くなります。

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