ワケがあって医師がオーダーしている画像検査。臨床場面でナースがとりたい画像からの情報をわかりやすく示します。第40回は、認知の障害がある患者で大脳皮質に出血がないかを画像で見る際のポイントを紹介します。
意識障害の患者での画像の着目ポイントは第39回を参照ください。
認知の障害がある患者で、大脳皮質に出血がないか見ている
大脳皮質の障害=「認知」の障害
そもそも「意識」には「認知(自分と外界情報の正確な把握)」と「覚醒」の2種類があり、そのどちらが障害されても「意識障害」と表現されます。
このうち「認知」は、大脳皮質という場所(図1)で行われます。
この大脳皮質が、皮質下出血(図2)や硬膜下・硬膜外血腫などでダメージを受けた場合、「会話がちぐはぐ」「動きが鈍い」「ぼーっとしている」といった、「何かいつもと様子が違う」というパターンの意識障害を呈します。
図1 脳の解剖と大脳皮質の位置(冠状断)

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