排気目的:こうなればOK
●エアリークが見られる(経過とともに徐々に消失)。
●呼吸性移動がある。
排気目的:こうなったら注意!
●エアリークの量が増える。
原因:気胸の悪化・気管支瘻、ドレーンの脱落、回路の接続不良・外れ
対応:
①程度や出現のタイミングを観察。吸気・呼気時両方で出現する場合は回路トラブルが考えられる。
②ドレーン・回路の確認。
●エアリークが急に消失する。
原因:ドレーン・回路の閉塞
対応:
①ドレーン・回路の確認
②ドレーンのミルキングを行い閉塞を解除
●呼吸性移動が減弱・または消失する。
原因:ドレーンの脱落、ドレーン・回路の閉塞・屈曲、肺の再膨張による胸腔内のスペースの縮小
対応:
①患者に深呼吸を促し再度観察
②ドレーン・回路の確認
③ドレーンのミルキングを行い閉塞を解除
排液目的:こうなればOK
●エアリークは見られない。
●呼吸性移動がある。
排液目的:こうなったら注意
●エアリークがある。
原因:肺瘻・気管支瘻、ドレーンの脱落、回路の接続不良・外れ、バックの破損
対応:
①程度や出現のタイミングを観察。吸気・呼気時両方で出現する場合は回路トラブルが考えられる。
②ドレーン・回路の確認。
③回路の再接続。
●呼吸性移動が減弱・または消失する。
原因:ドレーンの脱落、ドレーン・回路の閉塞・屈曲、肺の再膨張による胸腔内のスペースの縮小
対応:
①患者に深呼吸を促し再度観察
②ドレーン・回路の確認
③ドレーンのミルキングを行い閉塞を解除
- 1.露木菜緒:胸腔ドレーンシステムのしくみ. 急性・重症患者ケア 2013;2(4):828-839.
2.藤野智子, 福澤知子編:ドレーン管理. 南江堂, 東京, 2014:78-87.
3.平田雅子:NEWベッドサイドを科学する. Gakken, 東京, 2000:117-125.
4.住友ベークライト株式会社:チェスト・ドレーン・バック取扱説明書.
5.加納隆編:ナースのためのME機器トラブルチェック. 南江堂, 東京, 2005:155.
6.桐林孝治, 他編:胸腔ドレーンのトラブル. 消化器外科ナーシング 2009;14(3):48-57.
この記事は『エキスパートナース』2018年12月号特集を再構成したものです。
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