-
2025年1月の学会&イベント
インフォメーション -
出産後のキャリアについて社会福祉士という選択肢資格取得で開けた新たな働き方とは
- PR
- タイアップ記事
-
ロッカーまで納品されるユニフォームリースシステムにより、看護業務に専念できる環境に
- PR
- タイアップ記事
-
“バイオ医薬品”“バイオシミラー”ってどんな薬?
最新トピック -
【抽選プレゼントつき】「ジェラート ピケ×クラシコ」コラボのスクラブが販売中 高い機能性とやさしい色味・着心地・デザインが特徴
ニュース -
神経難病の終末期③ケアで行いたいこと【非がん患者への緩和ケア:第28回】
- 会員限定
- 特集記事
-
ES【医療ことば図鑑:38】
マンガ -
多職種を交えた食事介助は具体的にどうしたらよい?【多職種連携でわからないことは、他職種に聞こう:第10回】
チーム医療 -
背部痛の患者での画像を見るポイント①前提となる知識【画像からの情報ここを見る!:第44回】
- 会員限定
- 特集記事
-
排唾管・吸引つき歯ブラシの選び方【さらによくなる!口腔ケア:第15回】
- 会員限定
- 特集記事
特集記事
神経難病の終末期③ケアで行いたいこと【非がん患者への緩和ケア:第28回】
【第1回】緩和ケアの最新の考え方【第26回】神経難病の終末期①入院患者のサイン【第27回】神経難病の終末期②症状・病態の変化「非がん患者への緩和ケア」シリーズの記事はこちら 多様なケアが求められるが、特にコミュニケーション障害と呼吸困難に注意する たとえ根治療法がなくても、緩和的治療・ケアは積極的に行っていく必要があります。 さまざまな症状に対する対症的な薬物療法の際は、副作用として呼吸抑制が起きないように慎重に薬剤を選択します。例えば、睡眠薬であれば、ベンゾジアゼピン系よりも呼吸抑制の少ないゾルピデム(マイスリー®など)を選択します。 ほかに、エアマットの調整、安楽なポジショニング、痛みに対するリハビリテーション(ストレッチ、関節可動域〈ROM〉維持訓練を、筋疲労を残さない程度に行う)、唾液処理(誤嚥や審美上の問題による)のための唾液用低圧持続吸引器の使用や薬剤(アミノトリプチリン〈トリプタノール〉、スコポラミン軟膏〈薬価未収載〉など)によるコントロール、および口腔ケアなど、多岐にわたる緩和ケアが求められます。 このブロック以降のコンテンツは非表示になります ALSにおいて特に注意したいケアとして、コミュニケーション障害と呼吸困難が挙げられ、以下にそれぞれについて解説します。 特に注意したいケア①コミュニケーション障害への対応・文字盤、IT 機器、多様なスイッチを用いたコミュニケーションツールによる意思疎通 ②呼吸困難への対応・呼吸リハビリテーション・排痰補助装置での気道クリアランス改善・無気肺予防・換気補助 NPPV:呼吸困難の増悪に注意 TPPV:血圧変動、低体温、持続的な気道内圧上昇、異常な高血糖、全身性浮腫に注意 コミュニケーション障害:文字盤など、コミュニケーションツールを用いる コミュニケーション障害に対しては、文字盤、IT機器、さまざまなスイッチ*1を用いたコミュニケーションツールなどを導入します。 医療スタッフがこれらのコミュニケーション方法に習熟することで個々の患者さんとのコミュニケーションが可能となれば、双方のストレスが減り、看護ケアの質が高まるに違いありません。 *1【スイッチ】=手や足の指で押すことができるスイッチや、額のしわ寄せ、呼吸時の息の圧力など、多様なスイッチにより操作可能な機器がある。 呼吸困難:自然経過や換気補助によって、 注意点・対応が異なる 呼吸困難に対しては、呼吸リハビリテーション、排痰補助装置での気道クリアランス改善・無気肺予防などを行います。 また、自然経過や換気補助の種類(NPPV、TPPV)によって、対応や注意点が異なります。 ①自然経過または NPPV 実施の場合:CO2ナルコーシスに注意 換気補助をしない自然経過の場合、または気管切開をせずNPPVを実施する場合は、呼吸困難の増悪に注意が必要です。 換気低下によりCO2ナルコーシス*2となり、自然な鎮静がかることで穏やかに経過する場合もありますが、呼吸困難が増悪している場合には少量のモルヒネ(導入基準は表1参照)、酸素投与などによる症状コントロールが必要になることもあります。 治療抵抗性の耐えがたい呼吸困難の場合には、ミダゾラム(ドルミカム®、ミダゾラム等)などを用いた緩和的鎮静を検討することになります。 *2【CO2ナルコーシス】=二酸化炭素が体内に多量に蓄積することで、意識障害などの中枢神経症状をきたす病態。 表1 モルヒネの導入基準 1.短時間作用である塩酸モルヒネを2.5mg/回(PaCO260mmHg以上では1.25mg)で使用開始し、効果を実感するまで2.5mg(PaCO260mmHg以上では1.25mg)ずつ増量する。2.1回有効量(通常2.5~10mg)を確認し、効果が切れてきたら頓服使用(おおよそ3~4時間ごとに投与)することで1日必要量を確認する。3.塩酸モルヒネ1日量が10mg以上になる場合は、長時間作用である硫酸モルヒネを1日量として分割して投与する(モルヒネ硫酸塩徐放細粒の場合は1日2回投与)。さらに苦痛を感じるときはレスキューとして塩酸モルヒネ1回有効量を適宜頓服使用する。4.レスキューの必要量を平均し、硫酸モルヒネ総投与量を増量する。必要に応じて投与回数を8時間ごとの3回とする。増量の目安を約2割程度とする。5.死の直前など、効果を安定させたいときには、持続注射(持続静注もしくは持続皮下注)に切り替える。換算比は1日量として、経口投与量:注射量=2~3:1を目安とするが、効果が乏しい場合は増量していく。(日本神経学会監修,筋萎縮性側索硬化症診療ガイドライン作成委員会編:筋萎縮性側索硬化症診療ガイドライン(ALS)2023,p.95-96,2023,南江堂.より許諾を得て転載) ②TPPV 実施の場合:血圧変動などの身体面に加え、アドバンス・ケア・プランニングが重要 TPPVを実施した場合の終末期では肺炎が死因の多くを占めますが、がんなど加齢による一般的な死因もみられます。また、TPPVで10年以上の長期経過になると、血圧変動、低体温、持続的な気道内圧上昇、異常な高血糖、および全身性浮腫など医学的常識では説明が難しい状態になることがあります。 ALSは診断時から終末期までの経過を通して、さまざまな医療処置や介護環境の選択を迫られていくことになります。 現時点では、TPPVを中止することは事実上困難です。気管切開をして呼吸器をつけない選択をしていても、ぎりぎりのタイミングでやはり生きていくことを選び直すこともあります。患者さんが「揺らぐこと」にも寄り添いながら、ア ドバンス・ケア・プランニングのプロセスへの介入が求められます。 * ALSは診断時から長きにわたり、患者さん本人や家族の生活も一変させてしまいます。緩和ケアの定義(【第1回】緩和ケアの最新の考え方参照)に従って、本人が生きることと家族の生活とを支えるために、“Not Doing,But Being(何かをすることではなくて、そばにいることそのものが大切)”ということを体現する、多職種チームケアが求められます。 参考文献1.Cedarbaum JM,Stambler N,Malta E,et al.:The ALSFRS-R:a revised ALS functional rating scale that incorporates assessments of respiratory function.BDNF ALS Study Group(Phase Ⅲ).J Neurol Sci 1999;169(1-2):13-21.2.成田有吾編:神経難病在宅療養ハンドブック改訂版.メディカルレビュー社,東京,2016. 非がん患者への緩和ケア【第29回】緩和ケアを意識した「看護計画」でナースが配慮したいこと①(12月9日配信予定) この記事は『エキスパートナース』2019年7月号の記事を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
- 会員限定
- 特集記事
背部痛の患者での画像を見るポイント①前提となる知識【画像からの情報ここを見る!:第44回】
ワケがあって”医師がオーダーしている画像検査。でも、医師は何を想定してどこを見ているの?白黒でなんだかよくわからないけれど、看護にはどう役立つの? 臨床場面でナースがとりたい画像からの情報をわかりやすく示します。 【第1回】医師が画像をチェックする理由は?【第43回】意識障害の患者での画像を見るポイント⑤脳幹への間接的ダメージ②「画像」の関連記事はこちら 【第44回】背部痛の患者での画像を見るポイント①前提となる知識 前提となる知識:急変する背部痛は主に「急性大動脈解離」「肺塞栓」 “背部痛”と言っても、帯状疱疹や筋肉痛、腰椎圧迫骨折、尿管結石、大動脈解離など多数の疾患で「背部痛」を訴えられることがあります。そのため、問診や身体診察がとても大切になってきます。 特に「突然起きた(何時何分からと言えるくらい)」ときは「切れた、裂けた、詰まった、捻(ねじ)れた」状態を医師は想定します。 このブロック以降のコンテンツは非表示になります 疾患でいうと大動脈解離、大動脈瘤破裂、肺塞栓症、心筋梗塞、尿管結石、脊髄梗塞、腎梗塞、脾梗塞などがあります。 今回は、画像でわかる急変する疾患としてのテーマなので、「急性大動脈解離」「肺塞栓症」に焦点を絞って話をしていきます。これらの確定診断には単純ならびに造影CT検査が有用です。 この項目での着目ポイント急変大動脈解離を疑って見ている大動脈径の拡大や偽腔がないか 胸部X線 胸部造影CT肺塞栓症を疑って見ている肺動脈内に血栓がないか 胸部造影CT 背部痛の患者での画像を見るポイント②急性大動脈解離の鑑別【画像からの情報ここを見る!:第45回】(12月7日配信予定) この記事は『エキスパートナース』2019年5月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
- 会員限定
- 特集記事
排唾管・吸引つき歯ブラシの選び方【さらによくなる!口腔ケア:第15回】
【第1回】アセスメントスケールは何をどう使うと効果的?【第14回】口腔保湿剤の選択と使い方のポイント「口腔ケア」の関連記事はこちら 口腔ケア中の吸引には、吸引孔が大きい排唾管を使用する 意識障害などにより含嗽ができない患者や嚥下障害により唾液や洗口液の誤嚥のリスクのある患者では、吸引器の準備が必要不可欠です。口腔ケア中に吸引が必要となる場合は、通常の吸引チューブでは、チューブ孔が小さいため効率よく吸引ができません。吸引孔が大きい排唾管を使用するとよいでしょう。 また、意識障害、嚥下障害のある患者では、ブラッシングによって口腔内に溶出した汚染物を誤嚥する可能性があるため、吸引つき歯ブラシ(図1)を使用するとよいでしょう。 このブロック以降のコンテンツは非表示になります 図1 吸引つき歯ブラシ 吸引ブラシ(画像提供:株式会社オーラルケア) ●歯ブラシとチューブが一体化している●吸引器に接続すれば、口腔内に溜まった唾液や痰を吸引除去しながら、歯の清掃が行える 参考文献1.菊谷武監修:口をまもる 生命をまもる̶基礎から学ぶ口腔ケア 改訂第3版.Gakken,東京,2021.2.岸本裕充編著:成果の上がる口腔ケア.医学書院,東京,2011.3.日本摂食・嚥下リハビリテーション学会編:日本摂食嚥下リハビリテーション学会eラーニング対応/第4分野/摂食・嚥下リハビリテーションの介入Ver.3Ⅰ̶口腔ケア ・間接訓練.医歯薬出版,東京,2020. 開口器を活用した口腔ケア【さらによくなる!口腔ケア:最終回】(12月6日配信予定) この記事は『エキスパートナース』2014年9月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
- 会員限定
- 特集記事