人工呼吸器を装着している患者さんに行いたい、日常ケアとは?今回は1回の気管吸引の時間について解説。安全な吸引時間や、気管吸引と低酸素血症との関係などを紹介します。

Q. 1回の気管吸引の時間はどのくらい?

Answer
10秒以内が安全です。吸引時間はできるだけ短いほうがよいです。

吸引時間が長くなると?

 吸引時間が長いほど、SpO2の低下が大きくなり、回復も遅くなります。また、気管粘膜損傷や無気肺のリスクも高まります。吸引時間は10秒以内で、短ければ短いほどよいでしょう。

 また吸入気酸素濃度(FIO2)が高ければ高いほど、気管吸引によりSpO2は著しく低下します(図11。吸入気酸素濃度が50%以上であれば、より短時間で行う必要があります。

図1 気管吸引と低酸素血症

気管吸引と低酸素血症
(文献1より引用)

●気管吸引時、気管チューブ内にキシロカインスプレーを噴霧してもいい?
吸引カテーテルが入りづらいときの対応について解説しています。

吸引時間とSpO2との関係は?

 吸引時間を、SpO2低下を指標にしながら行うのは危険です。特に末梢循環不全のある患者は、中枢の酸素飽和度が低下してから1分以上遅れて SpO2モニタに表示されることがあります。

 SpO2モニタの値が、そのときの患者の酸素飽和度を、必ずしもリアルタイムに反映しているわけではないことを知っておきましょう。

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