ドラマはほぼ観ない編集者が、朝ドラに挑戦中。
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看護における「てあて」とは?
今週のポイントとしては、みんな大好きシマケンこと島田健次郎(演・佐野晶哉さん)さんの話ででてきた「てあて」という言葉を取り上げたいと思います。
「てあて(手当て、手を当てること)」は、看護の基本であるともいわれています。
看護における「てあて」とは、患者さんに手で触れ、状態を感じ取り、苦痛や不安をやわらげ、その人に必要な支援を届ける営みだととらえることができます。看護師の“手”を用いたケアは、症状緩和や安楽、安心感に関わる実践として位置づけられ、その有用性が基礎研究と臨床研究の両面から検討されています。
「てあて」は、処置だけを意味する言葉ではない
一般に「手当て」というと、けがや病気に対して何らかの処置をすることを思い浮かべる人が多いかもしれません。
ただ、看護の現場で行われている「てあて」は、もっと広いものです。患者さんの表情やしぐさに気づくこと、触れて熱感や冷感、緊張の強さを確かめること、不安の強い人にそっと手を添えて安心につなげること。そうした一つひとつのかかわりもまた、看護における「てあて」に含まれています。
実際に、手を用いて患者を癒やす方法は、皮膚を介して患者の体表から情報を得ることができ、さらに受け手に何らかの変化や反応を引き起こせるものであるという研究もあります。つまり「手」は、単なる作業の道具ではなく、患者を知り、働きかけるための看護の重要なツールとしてとらえられているのです。
なぜ今、あらためて「てあて」を考えるのか
近年の医療現場ではIT業務の増加などによって、看護師が“手”を用いたケアの頻度が減っているといわれています。また、象徴的なのが感染症とのかかわりです。新型コロナウイルス感染症の流行時は、いままで患者さんに「触れる」ことが重要であるといわていたのに、「患者さんに触れない」ことが必要になり、多くの看護師の方が戸惑いをおぼえました。
一方で、薬物療法が進歩してもなお、化学療法の副作用や終末期の倦怠感、嘔気、不安など、十分に緩和しきれない苦痛は残ります。そうしたなかで、たとえ病気そのものを治すことには直結しなくても、患者さんの苦痛や不快、不安をやわらげるうえで、「手を用いたケア」が強く求められています。
看護は、技術の高度化と効率化が進むほど、数値化しにくい営みが見えにくくなります。けれども、患者さんのそばで、触れて、感じ取り、安心を届けることは、決して古くなった看護ではなく、むしろ現代の看護にこそ必要な実践といえるでしょう。
シマケンさんは病床に臥せっていたころ、「てあて」にどれだけ救われたを語っていました。看護の道をめざしはじめたりんと直美が、これから、どのような「てあて」を行っていくのか、注目したいところです。
それでは第4週の感想まとめです!
第4週「私たちのソサイエティ」感想まとめ
りん(見上愛)は、美津(水野美紀)に、捨松(多部未華子)からトレインドナースにならないかと誘われたことを打ち明ける。しかし、美津はその話に強く反対する。そんな中、娘の環が熱を出し、りんは大きな不安に直面する。
(番組公式ホームページを参考に作成)
4-1 ついに看護師への道が…!!!
先週の記事では、恋愛模様などにうつつをぬかしておりましたが、ついにドラマの主題である看護師への道が示されました!いつ看護師になるのやらとずっと心配しておりましたが、ついに出てきて感激です!!!とはいえ捨松からトレインドナースへの道を勧められるものの、どうやら2人は難色を示しているようで…。

4-2 看護学校に行くことへのまわりの反対
捨松から看護学校に誘われたものの、それを母上に伝えたら大反対にあうという回でした。当時は社会的に看護をする人の地位が低かったため、それは当然ともいえるのですが、自分のこれまでを振り返ったりんにとって、「自分に看護の専門的な知識があれば命を救えたかもしれない」思い出が蘇り、さらに悩みが深くなっていくようでした。

4-3 小日向さんって気づきましたか!?
まず、この回を振り返る前に、視聴した方に問いたいですが、あの方が小日向さんってすぐに気づきましたか!?!?自分は、「えっ…こんな人、教会にいたっけ…???」としばらくわけがわかりませんでした。一瞬で見抜く直美は、それだけ小日向さん=寛太(一応本名?)に心をもっていかれてたんでしょうね…。シマケンの魅力も爆発した回で、ちょっと1話で許容できる情報量ではありませんでした…。

4-4 「ナースになる宣言」と武闘派・虎太郎
さらわれた環を追いかけて栃木に戻るりん。旦那に離縁してくださいと頼む回なのですが、ここで「ナースになる」宣言をしてちょっと感動しました。はじめて明言したので。まわりがどうこう言おうが、自分がどう思うかが大事。現代にも通じる考えですよね。なんて嫁ぎ先なんだ…と思っていましたが、じつは姑はちゃんと子どもの環の好みを把握していたという描写もあり切ないですね(自分がつくった佃煮は味が濃かったか…と言うのも泣ける)。あと、最近シマケンに注目度(自分の中の)を奪われていた虎太郎が、かなりの武闘派であることも描かれびっくりでした。

4-5 祝・看護学校入学
ようやく看護学校に入学!!!でも、その前に、この回で語りたいことといえば、見上愛さんの演技にくぎ付けでした…。ナースになるといったものの、ここまでは、やむにやまれぬ理由(子どもや生活のため)からであることを何度も語っていたのですが、母上に問われて、「私だって結婚して幸せになれるなら、そうなりたかった」(意訳)と涙を流して本音を吐露するシーンが入ることで、今までどこかつかみどころのなかった「りん」に、一気に親近感がわきました。母上のトラップにかかり、いろいろ理由をつけたけれど、自分がいやなんだという自分の気持ちに気づいて入学を決めれて本当よかったです。

モチーフになった大関和(おおぜき・ちか)さんと鈴木雅(すずき・まさ)さんは、看護学校に入学するまでに、結婚し、子どもを産み、離婚をするため、4月のあいだは、「いつ結婚するんだ…」「いつ出産するんだ…」「いつ離婚するんだ…」と思いながら観ていたのですが、そこらへんはトレースしていかないことがわかったので、来週からはすっきりとした気持ちで観れそうです。それではまた来週!
- 川嶋みどり他:治療的介入方法としての看護師の”手”の有用性ー統合医療における手当学の構築―.

