-
医療漫画を語り合う会【第5回】『竜医のルカ』
読み物 -
業務の効率化や看護ケアの広がりにも役立つ、入院生活に必要な物をレンタルできるサービス
- PR
- タイアップ記事
-
【無料webセミナー】令和6年度診療報酬・介護報酬同時改定:今回の改定-何を目指して何が変わったの?ナースの給与はどう変わる?
- 会員限定
- 動画
-
さらによくなる!口腔ケア【第5回】口腔ケアを効果的に進めるため、「考え方」を変えてみよう
- 会員限定
- 特集記事
-
“できる”が増えるちょっとリハ【第9回】体位変換時に患者が動きやすくなる声かけ
- 会員限定
- 特集記事
-
点滴投与のタイミングをずらしたい。どうすればいい?
特別記事 -
バイタルサインの常識【第12回】「シャント肢」「乳がん術後」「麻痺」の場合、血圧測定はやはり反対側で?
- 会員限定
- 特集記事
-
血液がんの最新治療・ケア【第12回】移植治療の食事の今
- 会員限定
- 特集記事
-
共有したいケア実践事例【第24回】父の“肝臓がんの告知”に直面した長男の、医師との話し合いへの橋渡しをめぐるQ&A
- 会員限定
- 患者対応
-
ナースが進めるアピアランスケア【第1回】ケアを行う際の心構え
特集記事
特集記事
さらによくなる!口腔ケア【第5回】口腔ケアを効果的に進めるため、「考え方」を変えてみよう
口腔ケアは、時間的制約、知識・技術不足、患者の非協力的態度、あるいは他人の口を清掃するという心理的障壁などにより、適切に行われていないことが多くあります。また、患者の口が汚いのは看護の恥だと思ってしまい、自分たちだけで何とかしようと他職種の介入を拒むこともよく耳にします。 このブロック以降のコンテンツは非表示になります 口腔ケアの考え方として、近年では、口腔ケアはケアだけにととまらず、キュア(治療)という意味も含むと認識されつつあります。したがって、口腔ケアは病棟の看護師だけで行うものではなく、 歯科医師、 歯科衛生士、 言語聴覚士ほかと連携をとり、チーム医療としてかかわっていくものと考え方を変えていく必要があるかと思います。 効果的な進め方●緊急性をアセスメントして、他職種を頼る●看護チーム内での評価・改善を繰り返す 他職種との連携:「必要度×難易度×緊急性」で考え、難しければヘルプを 看護師は毎日、口腔ケアを行うものの、患者の疾患や、口腔内環境に影響を及ぼす因子を考慮したアセスメント、実践している口腔ケア方法の評価が不十分になることがあります。 口腔ケアを進めていくときには、そのときどきの患者の状態に合わせて口腔ケアを行っていく必要があります。具体的には、「①口腔ケアの必要度」「②難易度」「③緊急性」を常に念頭に置き、難しい場合は主治医・歯科医師ほかと連携を考えることが重要です。 ①口腔ケアの必要度 意識障害などにより自力で口腔ケアを行えない患者はもちろんのこと、口腔ケアが十分にできない認知症患者や、歯科的ハイリスク患者(唾液分泌量低下、易感染性、出血傾向など)では、ケアの必要度は増します。 ここで大切なことは、ケアが必要な人を見落とさない視点です。 ②口腔ケアの難易度 口腔ケアの難易度は、「患者の協力度」「ケア実施に関連した安全性」「口腔の状態」の3要素からなります1。 ●患者の協力度 意識障害や認知症などのためコミュニケーションが十分にとれず、ケアそのものの介入が難しいことがあります。このような症例の場合、どのようにケアを行っていくのかを考える必要があります。●ケア実施に関連した安全性 患者の協力度が良好でも、全身状態が不良あるいは不安定なときはケアが難しくなります。このような場合は、患者の全身状態(バイタルサイン、血液データ、出血傾向、易感染状態など)を考慮したうえでケアを進めていきます。 ●口腔の状態 開口制限、出血傾向、乾燥状態などを把握し、アセスメントへとつなげていきます。 ③口腔ケアの緊急性 「歯が脱臼した*1」「出血が止まらない」「口腔内にカピカピの痰がこびりつき、呼吸困難を呈している」ときは、緊急性が増します。このような場合は、ただちに主治医や歯科医師に報告するとともに、適切な処置を迅速に行う必要があります。 以上のように、必要度、難易度、緊急性を大まかに把握することで、次の口腔ケアのアセスメントが的確になり、重点観察ポイントや見落としが少なくなり、“ここからは他職種に頼る”判断がつけられます。 *1【歯の脱臼】=歯を歯槽骨に固定している歯根膜が外力によって断裂することを歯の脱臼と呼ぶ。脱臼には歯が骨から完全に離れて、抜け落ちてしまう(脱落)完全脱臼から、一部の歯根膜が断裂しただけの不完全脱臼まで、さまざまな状態がある。 次のページ看護チーム内での連携:口腔ケアでも「実施」→「評価」サイクルを回す
- 会員限定
- 特集記事
“できる”が増えるちょっとリハ【第9回】体位変換時に患者が動きやすくなる声かけ
目線の高さなどに注意して体位変換を実施するだけで、患者さんの姿勢変化や筋緊張、身体の動かし方などでリハの効果が得やすくなります(図1)。 このブロック以降のコンテンツは非表示になります 図1 患者と目線の高さをそろえる 実施すると…●体が動きやすい環境となり、リハが効率的に。リハの負担や介助者の負担も軽減される 声をかけて患者の「先行動作」を促すことで無理なく動ける 患者さんから見やすい位置では介助時の協力が得やすく、反対に見下ろしているような位置では全体的に拒否的になりやすく、筋緊張も防御的に亢進しやすくなります。 人間の動きは無意識的な準備段階を経てから、 身体的な先行動作に移行します。声かけによる導入段階でこちらに意識(注意)を向けることができれば、次の身体的な先行動作(患者さんの準備)に移りやすくなります。 先行動作が行いにくいと、全身的に無理矢理な動作になりやすく、上下肢だけではなく腰部の過緊張で腰痛などを招きやすくなります。そのためにも、先行動作を行い、スムーズな動作の開始を誘導します。 準備なしの体位変換は極端な異常筋緊張や防御反応につながる 準備のない状態で姿勢を変えると、姿勢反射により極端な異常筋緊張や、防御反応(避けようとして身体の一部を硬化させたり全身で踏んばったりすること)を招きやすくなります(意識レベルが低くても異常筋緊張はみられることがある)。 特に脳卒中後の場合、動作時の視線の定位(視覚情報をもとに、動作を行うときのバランスの設定を行うことや目印とすること)が苦手になっています。声かけによって視線をこちらに向ける誘導だけで、動作が安定しやすくなります。 “できる”が増えるちょっとリハ【第10回】動作改善に活きる体位変換ー自分である程度体位変換できる人の場合(9月27日配信予定) 写真に登場する患者役はモデルです。この記事は『エキスパートナース』2014年8月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
- 会員限定
- 特集記事
バイタルサインの常識【第12回】「シャント肢」「乳がん術後」「麻痺」の場合、血圧測定はやはり反対側で?
内シャント側で測定すると閉塞する危険がある このブロック以降のコンテンツは非表示になります 血液透析が必要な患者さんの前腕には、動脈と静脈をつなぎあわせた内シャントがつくられます。この内シャントが“閉塞する”“感染を起こす”と、患者さんにとって大きな負担になります。 患者さんは閉塞を予防するために、内シャントがある側について、以下のことを避けるように説明を受けます。 ●腕時計でしめつける●カバンなど重いものを持つ●圧迫されるような衣類を着る●手枕をする そして、内シャントがある上肢で血圧を測定すると閉塞する危険があるため、必ず反対側の上肢で測定します。 乳がん術後(リンパ郭清)の患側での測定はリンパ浮腫の危険性あり 乳がんでリンパ郭清を受けた患側で血圧を測定すると、加圧によるうっ滞などの循環障害によりリンパ浮腫が起こる危険性があります。 リンパ浮腫はいったん発症すると完治することは困難で、かつ患者さんのQOL低下につながります。患者会の調査では術後1年以内で約半数の人がリンパ浮腫を自覚していましたが、10年以上経過してから気づいた人が13%もいました1。 術後は一生リンパ浮腫が起こる危険性があり、さらに自覚していなくてもリンパ浮腫は発生していることが明らかになっています2。患側での血圧測定は避けるべきです。 しかし、乳がん術後の患者さんに対する「患肢で採血・点滴・血圧測定は禁止」という指導について、調べた限りでエビデンスのある文献はないため、今後、検証することが必要だという報告もあります3。 患者さんへの生活指導では「長時間の局所的な圧迫による毛細リンパ管などのリンパ流の減少を避ける」とあるため4、どうしても患側での測定が必要な場合は、長時間圧迫しないような血圧測定を行いましょう。 麻痺側の場合の対応 麻痺がある患者さんの麻痺側については、末梢の循環が悪く静脈血や組織液がうっ滞しやすいこと、循環血液量の低下がみられるため、血圧が健側よりも低く測定されるといわれています。 しかし小林ら5の研究で血圧測定において有意差がなかったことが確認されており、痛みがなければ麻痺側で血圧測定をしてもよいといわれています6。 下腿での測定が第1選択 冒頭の図のように、“両側乳がんの術後の場合”の血圧は、どう測定するとよいのでしょうか? 第1選択として下腿での測定、第2選択として上肢になります。 ただし、このようにやむを得ない場合に患側で測定するときは、自動血圧計を使ってはいけません。なぜなら、自動血圧計はよけいに加圧されて痛みを感じやすくなる恐れがあるからです。そのため、水銀レス血圧計やアネロイド式血圧計(【第12回】増えている電子血圧計、測定値の注意点は?参照)を用い、最高血圧に10mmHg上まで加圧して測定します。 なお現在、自動血圧計でも加圧中に最高血圧を推定して加圧上限を決める製品もある7ようですが、いずれにしても圧を高くせず、短時間での測定を心がけ、リンパ浮腫の予防等につなげていきましょう。 引用文献1.田中葉子,天野瑞枝:乳がん患者のリンパ浮腫の定量的評価.医学と生物学 2008;152(5):180-188.2.森洋子,東厚子:Ⅸ患者会より リンパ浮腫患者の現状.加藤逸夫 監修,リンパ浮腫診療の実際―現状と展望,文光堂,東京,2003:119-128.3.小川佳宏:リンパ浮腫のセルフケア.高知県医誌 2016;21(1):17-25.4.物部千穂:Part5リンパ浮腫ケアの実際②生活指導.看護技術 2016;62(2):135-139.5.小林淳子,川西千恵美:片麻痺患者の麻痺側におけるバイタルサイン測定の可能性.The Journal of Nursing Investigation 2013;11:24-30.6.川西千恵美:麻痺側で体温・SpO2、痛みがなければ血圧の「測定をしてもよい」.川西千恵美 編,今はこうする! 看護ケア,照林社,東京,2014:25.7.オムロン:一人ひとりに最適な血圧測定を行う、独自の技術Intellisense®.http://www.healthcare.omron.co.jp/product/hem/feature/02.html(2024.4.25アクセス) バイタルサインの常識【第13回】血圧が変わってしまう測定条件は?どこまでの変化なら生理的?(9月26日配信予定) この記事は『エキスパートナース』2017年1月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
- 会員限定
- 特集記事