毎日行うからこそ、さらにいい方法があれば知りたい口腔ケア!今回は、粘膜清掃用ブラシ、口腔用ウエットティッシュといった、口腔粘膜清掃用のグッズの選び方と使い方のポイントを紹介します。
絶食中の患者では特に口腔粘膜ケアが重要
絶食中の患者では、唾液による自浄作用の低下などから口腔内環境が劣悪になることが多くあり、特に口腔内粘膜が汚染しやすい状況にあるため、口腔粘膜ケアが非常に重要です。
口腔粘膜ケアのためのグッズには、ガーゼ、スポンジブラシ、柄付くるリーナブラシ、モアブラシ(図1)、口腔用ウエットティッシュ(図2)等があります。
図1 粘膜清掃用ブラシ

●頬や唇の内内側、上顎、舌などの口の粘膜や、口腔内の食べかす、痰を清掃するための専用ブラシ

●ヘッド部分の毛に、綿毛のようなソフトな感触の素材を使用している
●口内の乾燥がひどく、過敏で出血しやすくなっている粘膜の清掃に適している
図2 口腔用ウエットティッシュ

(画像提供:アサヒグループ食品株式会社)
●口の中が乾燥しやすく敏感な患者に適応
●ノンアルコールタイプで、ヒアルロン酸・トレハロースといった潤い成分を配合し、汚れを取りやすいメッシュ状シートを採用している
口腔内の加湿・保湿に注意しながら清掃
ガーゼやスポンジブラシを使用する際には、そのままの状態で使用すると、粘膜を損傷する恐れがあります。水や含嗽剤をつけたり、保湿剤を薄くつけたりして使用します。また、スポンジブラシやガーゼよりも毛が細く柔らかくてソフトなモアブラシ等を使用するのもよいでしょう。
口腔用ウエットティッシュは、指に巻きつけて拭き取るので、直接感覚を感じることができ、清掃効果は高いと考えられます(【第6回】参照)。しかし、しっかりと拭き取ることができる反面、口腔乾燥を助長させてしまう場合もあるので、拭き取り後は口腔内の加湿 ・保湿に留意する必要があります。
また、製品中にアルコールが含まれる場合も口腔内乾燥を助長させてしまうので、口腔乾燥が顕著な患者には、ノンアルコールタイプで保湿成分(ヒアルロン酸 ・トレハロース等)が配合されている口腔用ウエットティッシュを選択するとよいでしょう。
(第12回)
- 1.菊谷武監修:口をまもる 生命をまもる 基礎から学ぶ口腔ケア 改訂第3版.Gakken,東京,2021.
2.岸本裕充編著:成果の上がる口腔ケア.医学書院,東京,2011.
3.日本摂食・嚥下リハビリテーション学会編:日本摂食嚥下リハビリテーション学会eラーニング対応/第4分野/摂食・嚥下リハビリテーションの介入Ver.3Ⅰ̶口腔ケア ・間接訓練.医歯薬出版,東京,2020.
※この記事は『エキスパートナース』2014年9月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。


