脳卒中の終末期にみられる症状や、終末期に行いたいケアについて紹介。内服困難になった場合の薬剤の見直しや、栄養リハビリテーションの実施など、詳しく解説します。
脳卒中の終末期の症状
終末期の予後予測ツールに関しては、がんと異なりまだ確立したものはありません。前述のように脳卒中の種類の違いに加えて、脳梗塞の再発、誤嚥性肺炎をくり返す、心疾患の併発、および糖尿病などの併存疾患が終末期の経過に大きく影響するためです。
また、超高齢や認知症の患者さんの終末期に共通する低栄養、褥瘡、および感染症をくり返し発症するという状態は脳卒中の終末期でも共通しています(下記参照)。
脳卒中の終末期にみられる症状
●低栄養
●褥瘡
●感染症を繰り返す
*これらの症状が悪化していく
脳卒中の終末期における苦痛への対応
脳卒中の終末期は、機能改善でなく維持をゴールとしながら、つらさに対して積極的に対応していく必要があります。
疼痛(運動機能障害による廃用性筋萎縮・関節拘縮、中枢性疼痛、褥瘡)、痙攣発作、排尿・排便障害、摂食嚥下障害によるむせ、窒息、誤嚥性肺炎、呼吸困難および失語症、構音障害、認知機能低下など、多岐にわたる症状による全人的苦痛に対応します。
緩和的な投薬の他に、pill burden(薬が多いことが精神的・身体的な負担となっている状態)を軽減するための減薬、抗凝固薬・抗血小板薬などの処方の見直しが必要となってくる場合があります。
薬剤の見直し
●出血傾向があれば抗凝固薬・抗血小板薬を休薬
●内服困難であれば剤形を変更
●腎機能低下が進めば薬剤を変更
脳卒中の終末期におけるリハビリテーション
また、脳卒中の後遺症や再発による偽性球麻痺*1 が原因となり、摂食嚥下障害が進行することで誤嚥性肺炎をくり返します。結果としてサルコペニアなどの低栄養に伸展し、さらなる摂食嚥下障害に至ります 1。
この記事は会員限定記事です。


