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腹痛の患者での画像を見るポイント④S状結腸軸捻転の鑑別【第50回】
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内視鏡検査・治療②帰室後急変・急性合併症【検査・治療の帰室後注意!:第5回】
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第10回
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腹痛の患者での画像を見るポイント④S状結腸軸捻転の鑑別【第50回】
ワケがあって医師がオーダーしている画像検査。でも、医師は何を想定してどこを見ているの?白黒でなんだかよくわからないけれど、看護にはどう役立つの? 臨床場面でナースがとりたい画像からの情報をわかりやすく示します。 【第1回】医師が画像をチェックする理由は?【第47回】腹痛の患者での画像を見るポイント①前提となる知識「画像」の関連記事はこちら 【第50回】腹痛の患者での画像を見るポイント④S状結腸軸捻転の鑑別 S状結腸軸捻転を疑って、結腸の異常を見ている 図1 ①S状結腸軸捻転のX線写真におけるコーヒービーン・サイン(左)、②S状結腸軸捻転で拡張した結腸のハウストラとビーク・サイン(右) このブロック以降のコンテンツは非表示になります コーヒービーン・サインがあれば状結腸軸捻転 S状結腸軸捻転はCTよりも腹部単純X線のほうがわかりやすいかもしれません。X線ではコーヒービーン・サイン(コーヒー豆の形に見える)という有名な画像所見(図1-①)があり、見た瞬間に診断できることがあります1。 S状結腸過長や便秘症、高齢、長期臥床、精神疾患、妊娠が危険因子となり、腹部の著明な膨満を認めます。腸管壊死や虚血、穿孔があれば手術になるため、造影CTでそれらを確認する必要があります(図1-②)。 もしそれらの所見がなければ大腸内視鏡で捻転を整復します。 まずは結腸(大腸)を結腸と認識することが大切です。小腸ではないと言い切るためには、結腸であると言えなければなりません。 結腸は小腸と違って、間隔の大きなシマシマの間にハウストラと呼ばれる膨らみがあり、その連続で形成されています。このハウストラをまず探します。ハウストラがあれば、そこは結腸です。 ここをチェック●S状結腸軸捻転でも腸管壊死や腸管破裂が起こりうる。腹痛が間欠的だったのが持続痛に変わった、痛みが強くなったなどの変化は、そのサインの可能性があるため、至急医師に報告する●S状結腸軸捻転の患者さんは、寝たきりの高齢者や精神疾患患者が多いため、訴えがあまりないことがある。そのためふだんとの違いや変化を、身近な人(家族やふだんケアを行っている人)に確認することが大切 引用文献1.Chakraborty A,Ayoob A,DiSantis D:Coffee bean sign.Abdom Imaging 2015;40(7):2904-5. 【第51回】腹痛の患者での画像を見るポイント⑤急性虫垂炎の鑑別(1月18日配信予定) この記事は『エキスパートナース』2019年5月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
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内視鏡検査・治療②帰室後急変・急性合併症【検査・治療の帰室後注意!:第5回】
別部門での検査・治療から帰ったあとに起こる変化は意外と多い!担当ナースとしておさえておきたい、「帰室時の状態」や「異常への対応」をわかりやすく紹介します。 【第1回】心臓カテーテル検査①検査を受けるとき・帰室後の状態【第4回】内視鏡検査・治療①内視鏡を受けるとき・帰室時の状態 この記事は『エキスパートナース』2017年12月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。 内視鏡検査・治療:帰室後急変・急性合併症 出血 このブロック以降のコンテンツは非表示になります 原因・症状 内視鏡検査・治療後に起こる出血は、治療した部分の止血(図1)が不十分であったか、再出血が主な原因です。通常の検査でも生検後に出血したり、嘔吐反射により食道と胃の接合部に裂傷をきたして出血(マロリーワイス症候群)したりすることがあります。 出血傾向や、抗凝固薬・抗血小板薬の内服が出血を助長させる原因にもなるため、検査・治療前の抗凝固薬の内服状況や休薬状況など、事前の確認が重要となります。 図1 検査室での代表的な止血(クリップ止血法) 見抜き方 検査・治療が終了した時点では止血されていても、帰室後、時間の経過により露出した切開創や不十分な止血により再度出血(遅発性出血)を起こし、それが自覚されないまま経過することがあります。吐血や下血・血便などの症状として出現するまで出血し続け、突然の出血性ショックにより急変の可能性もあり注意が必要です。 目に見えない出血に対しては、血圧・脈拍・呼吸・体温・意識レベルといったバイタルサインの変化や徴候から予測することが重要になります。 治療対応 吐血・下血時には、バイタルや患者の状態はもちろんのこと、出血の量や性状に注意が必要です。検査・治療の内容、時間の経過とともに、緊急内視鏡を施行する重要な判断基準となります(表1)。 出血は鮮紅色から、時間が経過するとともに胃酸や消化液によって黒色化していきます。吐血をしている場合は吐物による気道閉塞や誤嚥を防ぐため、側臥位にするか顔を横に向けます。 生検やポリープ切除等軽微な処置での出血では、輸液ルートの確保がされていないことも多いため血管確保を行い、血液データやCT検査などからさらに患者の状態をアセスメントします。 緊急で内視鏡による止血処置を行う場合は、バイタルの変動に注意しつつ、早急な検査準備や緊急輸血の準備が必要になります。 表1 内視鏡検査・治療後における出血の特徴と対応 ナースの配慮点 急激な血圧低下・脈拍数の上昇・呼吸数の上昇・体温の低下といったバイタルサインの変化が見られた場合はプレショック状態を考え、ショックの5徴候(下記参照)を観察しつつ、早急に対応する必要があります。 ショックバイタル(心拍数>収縮期血圧)であれば下肢挙上を行い、吐血や嘔吐を認める場合は誤嚥防止に顔を横に向け、必要時酸素の投与を行います。心電図やSpO2モニタを装着し、患者の状態を適切に医 師に報告することが早急に求められます。 ショックの5徴候●蒼白:Pallor●虚脱:Prostration●冷汗:Perspiration●脈拍触知不能:Pulselessness●呼吸不全:Pulmonary insufficiency 次のページ穿孔
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閉鎖式気管吸引のほうが開放式気管吸引より安全なの?【人工呼吸ケアのよくあるギモン:第7回】
【第1回】気管吸引はどうして必要なの?【第6回】SpO2が低いときの気管吸引はどうすればいいの? Q. 閉鎖式気管吸引のほうが開放式気管吸引より安全なの?Answer閉鎖式気管吸引は、大気に開放されず、人工呼吸器による換気を行いながら吸引できるため、PEEPの維持、肺容量の維持、低酸素血症の予防などが可能となるため、開放式気管吸引より安全に気管吸引ができます。 開放式気管吸引と閉鎖式気管吸引の違いは? 開放式気管吸引は、人工気道の患者に対していったん人工呼吸器回路を外し、大気に開放したまま吸引する方法です。 一方、閉鎖式気管吸引は、人工呼吸器回路に吸引カテーテルを組み込むことで、大気に開放せず人工呼吸器による補助換気を行いながら吸引する方法です。 このブロック以降のコンテンツは非表示になります 閉鎖式気管吸引の具体的な進め方 ●閉鎖式気管吸引は、吸引コントロールバルブやカテーテルスリーブなどの操作があり、練習が必要です。●操作を誤ると、洗浄液が気管に流れ込むなどのリスクもあり、十分に熟知しなければなりません。 1.準備 ①気管吸引の必要性の判断 ●気管分岐部の副雑音の聴取、グラフィックモニタなどで、気管吸引を行う必要性があるかどうかを判断する 気管分岐部付近(第2肋間)を聴取。副雑音が目立つ=痰が貯留していそう フロー曲線のブレ=痰が貯留していそう(【第2回】参照) ②患者へ説明 ●意識の有無にかかわらず、吸引の必要性、どのようなことをするのかを説明する ③必要物品の準備 ●留置されている閉鎖式吸引キット、吸引器、洗浄用生理食塩水、手袋(未滅菌)、アルコール綿 ④手洗い・手袋の着用 ⑤SpO2が低い場合は、人工呼吸器で一時的に高濃度酸素をフラッシュする(【第6回】参照) 閉鎖式吸引回路の構造 (エコキャス/画像提供:コヴィディエンジャパン株式会社) 2.実施の手順 ①吸引圧を20kPa(150mmHg)へ合わせる ②コネクティングチューブを吸引コントロールバルブに接続し、バルブを180 °回転させる ③気管チューブとL字型コネクタの接続部を持つ(脱落防止のため) ④スリーブをたぐりあげながら、吸引カテーテルを挿入する ●挿入は、気管分岐部(気管チューブの目盛りと吸引カテーテルの目盛りが合ったところから、2~3cm進めたところ)(【第3回】参照)まで● 吸引コントロールバルブを押さなければ吸引圧はかからない ⑤吸引圧をかけ、気管分岐部から 1~2cmまではゆっくり吸引カテーテルを引き戻す。それ以降は早めに引く ●吸引時間は10秒以内。できる限り短い時間で行う●気管分岐部直上に痰が多く、また体位ドレナージはここに痰を集めるようにしているため、ここをゆっくり吸引し(分泌物のある場所では一時止めても可)、吸引カテーテルが気管チューブ内に入ったら、さっと引き抜く。すると、短い吸引時間で効率よく気管吸引ができる ⑥吸引チューブを引き戻すときは、黒い印の部分まで引く ●閉鎖回路を維持するために重要 ⑦痰の性状を確認する ⑧洗浄ポートを消毒用アルコール綿で清拭し、洗浄液を接続する ⑨吸引圧をかけ、吸引チューブ内腔を洗浄する ●十分に洗い流すことが重要であり、生理食塩水を少なくしたり、使いかけで次回に使いまわしたりしない●洗浄ポートに洗浄液を接続したままにしない。洗浄液が気管へ逆流するリスクとなる タイミングを合わせて行う。吸引カテーテルの内腔洗浄時、「生理食塩水を注入する」「吸引圧をかける」タイミングがずれると、洗浄液が気管に流れ込んでしまう。 ⑩吸引コントロールバルブを180°回転させロックする ⑪コネクティングチューブを外し、吸引コントロールバルブをアルコール綿で消毒した後、フタを戻す ⑫手洗い・手指消毒を行う ⑬吸引効果を評価する 閉鎖式気管吸引のメリットは? 閉鎖式気管吸引のメリット①呼吸器回路の接続を外すことによる分泌物の飛散回避②呼吸器回路の接続を外すことによる低酸素状態の回避③呼吸器回路の接続を外すことによる PEEP 解除の回避④吸引所要時間の短縮⑤吸引に要する物品数の減少 開放式気管吸引では、閉鎖式気管吸引と比べ、「SpO2」「換気量」「気道内圧」が著しく低下します(図1参照)。 閉鎖式気管吸引は人工呼吸器の換気を中断せずに吸引できるため、原理的に、気管吸引の合併症である、低酸素血症や肺胞虚脱などの予防に優れているといえるでしょう。 図1 開放式気管吸引と閉鎖式気管吸引の酸素化への影響 (文献1より引用) なお閉鎖式気管吸引でも、開放式吸引と比べて分泌物の吸引量は変わりません。そもそも気管吸引の目的は気道の開存であり、分泌物の吸引量が多いことではありません。 また閉鎖式気管吸引装置は高価ではありますが、開放式気管吸引で必要とする物品経費をトータルで考えると、それほど変わらないとも言われています。 引用文献1.Cereda M,et al.:Closed system endotracheal suctioning maintains lung volume during volume-controlled mechanical ventilation.Intensive Care Med 2001;27:648-654. 【第8回】気管切開患者の吸引方法は?(1月16日配信予定) 登場する患者役はモデルを使用しています。この記事は『エキスパートナース』2013年12月号の特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
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