看護師国試の過去問から知る、災害看護と外国人患者対応
最近の看護師国家試験はどんな問題が出ている?ひさびさに過去問題を解いて、災害看護や外国人患者への対応について学びましょう!
災害看護の基礎知識
サイコロジカルファーストエイドって?
サイコロジカルファーストエイド〈Psychological First Aid:PFA〉について正しいのはどれか。
1.活動の原則は、見る、聞く、つなぐである。
2.災害発生から1週間経過してから活動する。
3.被災都道府県からの派遣要請に基づき活動する。
4.苦痛の原因となった出来事を詳細に話すことを促す。
(第113回午後問題72)
答え:1
活動の原則は、「見る(Look)」「聞く(Listen)」「つなぐ(Link)」
PFAの基本原則は、被災者の状況を観察し、話を聞き、適切な支援へつなぐことが重要とされている。災害や重大な出来事の直後から提供される支援であり、専門家でなくても一般の支援者や医療従事者が現場で即座に実施できるものである。PFAでは、被災者にトラウマとなった出来事を無理に話させることは推奨していない。むしろ、話したいときに話せる環境を整えることが重要である。
災害拠点病院って?
災害拠点病院の説明で正しいのはどれか。
1.国が指定する。
2.災害発生時に指定される。
3.広域搬送の体制を備えている。
4.地域災害拠点病院は各都道府県に1か所設置される。
(第111回午後問題75)
答え:3
広域搬送の受け入れや、 災害時の医療救護活動の拠点としての機能をもつ
災害拠点病院は都道府県が指定する。都道府県ごとに複数設定され、1か所ということはない。災害発生時に指定されるのではなく、平時から指定され、災害時に備えて訓練や体制整備が行われている。
災害時の医療体制って?
災害時の医療を支える体制で正しいのはどれか。
1.地域災害拠点病院は市町村が指定する。
2.災害対策基本法に防災計画の作成が規定されている。
3.トリアージは救命困難な患者の治療を優先するために行う。
4.災害派遣医療チーム〈DMAT〉は被災地域の精神科医療および精神保健活動を専門的に行う。
(第112回午後問題71)
答え:2
災害対策基本法には、 国や自治体、 民間企業などが防災計画を作成し、 災害時の対応を整備することを規定
地域災害拠点病院は都道府県が指定する。トリアージは治療の優先順位を決めるものであり、救命可能な患者を優先することが基本となる。DMAT(Disaster Medical Assistance Team)は、災害発生直後の急性期医療を担う専門チームであり、精神科医療や精神保健活動を専門に行うわけではない。精神保健医療を専門とするチームは、DPAT(Disaster Psychiatric Assistance Team:災害派遣精神医療チーム)である。
トリアージの方法は?
災害発生時に行うSTART法によるトリアージで最初に判定を行う項目はどれか。
1.意識
2.呼吸
3.循環
4.歩行
(第111回午前問題75)
答え:4
START法は、「歩行→呼吸→循環→意識」の順で評価
START法(Simple Triage and Rapid Treatment)は、災害時に多数の傷病者を迅速に分類するためのトリアージ法である。START法では、最初に「歩行可能かどうか」を判断し、その後、重症度に応じて以下の項目を評価する。
●歩行(Walking)
最初に判定する。自力で歩行できる者は軽傷(緑タグ)と判定し、詳細な評価を後回しにする。歩行できない場合、次のステップへ進む。
●呼吸(Respiration)
呼吸がない場合は気道確保を試み、それでも呼吸がなければ死亡(黒タグ)と判定する。呼吸数が30回/分以上もしくは10回/分未満の場合は重症(赤タグ)とする。
●循環(Circulation:橈骨動脈の触知、毛細血管再充満時間)
橈骨動脈が触知できない、または毛細血管再充満時間が2秒以上なら重症(赤タグ)とする。
●意識(Mental Status)
簡単な指示に従えない場合は重症(赤タグ)、指示に従える場合は中等症(黄タグ)とする。
救急搬送された患者さんの状態は?
午前10時、A県内で大規模災害が発生した。A県内の救命救急センターに、家屋等の倒壊現場から救助された傷病者の受け入れ要請があり病院に搬送された。直ちにトリアージが行われた。搬送されてきたBさん(45歳、男性)には頻呼吸が認められ、胸部と背部の痛みを訴え、吸気時に胸郭が陥没し、呼気時には膨隆している。
Bさんに考えられる状態はどれか。
1.過換気症候群
2.虚血性心疾患
3.腰椎圧迫骨折
4.フレイルチェスト〈胸壁動揺〉
(第112回午後問題118)
答え:4
症状の特徴はフレイルチェスト〈胸壁動揺〉
頻呼吸(呼吸数増加)、胸部と背部の痛み、吸気時に胸郭が陥没して呼気時に膨隆(異常な胸郭の動き)という症状は、フレイルチェスト(胸壁動揺)にみられる。フレイルチェストは、胸部の骨折により胸郭の一部が独立して動く状態(奇異呼吸)になる。重度の胸部外傷として知られ、呼吸障害を引き起こす危険
な状態である。
過換気症候群では、頻呼吸や四肢のしびれが主な症状である。虚血性心疾患でも胸痛や呼吸困難がみられるが、呼吸時の胸郭の異常な動きがあることから、心疾患ではなく外傷性の障害が疑われる。腰椎の骨折による痛みは通常、体動時に増悪するものの、呼吸障害や胸郭の異常な動きはみられない。
発災後2か月後にみられる健康問題は?
大規模災害発生後2か月が経過し、応急仮設住宅で生活を始めた被災地の住民に出現する可能性が高い健康問題はどれか。
1.慢性疾患の悪化
2.消化器感染症の発症
3.深部静脈血栓症の発症
4.急性ストレス障害の発症
(第110回午前問題71)
答え:1
医療機関の機能低下や医薬品の不足、 生活環境の変化から、慢性疾患の悪化がみられやすくなる
大規模災害発生2か月後は、急性期(発災直後)の混乱を脱し、被災者が仮設住宅などで生活を始める慢性期にあたる。この時期に特に問題となるのは、持病(慢性疾患)の悪化である。医療機関の機能低下や医薬品の不足により、高血圧、糖尿病、心疾患、呼吸器疾患(COPDなど)のコントロールが悪化しやすい。また、生活環境の変化(狭い居住空間、運動不足、ストレスなど)も影響する。
感染症は、災害直後(避難所生活の初期)にリスクが高い。
深部静脈血栓症は、狭い避難所や車中泊で長時間座ったままの状態が続くことで起こりやすい。仮設住宅に移ると、ある程度の生活スペースが確保されるため、リスクは低下する。
急性ストレス障害(acute stress disorder:ASD)は、災害直後(数日~数週間)に発症しやすい。2か月経過後は、心的外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder:PTSD)などに注目が必要である。
日本食に慣れていない状況を考慮した急性胃腸炎後の食事再開
Aちゃん(3歳)は、両親(外国籍)と3人で暮らしている。来日して1か月が経った。2日前に急性胃腸炎で個室に入院した。症状が改善し、経口での食事を再開することになった。看護師が訪室すると、香辛料の香りが部屋に充満しており、唐辛子の入った肉などのたくさんの料理が並べられていた。母親は看護師に気付くと「Aは日本食には慣れておらず、食べられないので家で作ってきました」と話した。
このときの母親への看護師の対応で適切なのはどれか。
1.普段のAちゃんの食事の内容を尋ねる。
2.栄養指導を受けるまで食事の持ち込みはできないと説明する。
3.たくさん食べさせてAちゃんの体力を回復させるよう伝える。
4.病院食を完食するまで、持ち込み食は食べさせないよう伝える。
(第113回午前問題74)
答え:1
まずは普段の食事内容の情報収集が必要
急性胃腸炎後の食事は消化のよいものが推奨されるため、普段の食習慣を確認しながら、安全な食事を提案するのが適切と考えられる。文化的背景を尊重しつつ、病状に適した食事を提供するための情報収集が重要であるため、普段の食事内容を尋ねることが適切であろう。
「栄養指導を受けるまで食事の持ち込みはできないと説明する」(選択肢2)といったような、食文化の違いを考慮せず、一方的に禁止する対応は適切ではない。「病院食を完食するまで、持ち込み食は食べさせないよう伝える」(選択肢4)も文化的配慮が不足した対応であり、子どもの食習慣や嗜好に合わせた調整が必要である。
急性胃腸炎後は、無理に食べさせることよりも、少量ずつ消化のよい食事を摂取することが重要である。
※この記事は『エキスパートナース』2025年定期購読特典の記事を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
看護師国試の過去問に挑戦!統計から知る現代社会
最近の看護師国家試験はどんな問題が出ている?ひさびさに過去問題を解いて、最新の統計から社会のトレンドを学びましょう!
統計で知る、現代社会のリアル
労働力人口の傾向は?
労働力調査における平成22年(2010年)と令和3年(2021年)の男性と女性の労働力人口の比較で正しいのはどれか。
1.男性、女性とも減少している。
2.男性、女性とも増加している。
3.男性は減少し、女性は増加している。
4.男性は増加し、女性は減少している。
(第113回午前問題28)
答え:3
男性は減少し、 女性は増加傾向にある
労働力人口とは、15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者を合わせたものを指す。労働力人口全体は増加傾向にあるものの、男女別にみると男性は減少し、女性は増加している。
将来推計人口は?
令和2年(2020年)推計による日本の将来推計人口で令和52年(2070年)の将来推計人口に最も近いのはどれか。
1.6,700万人
2.8,700万人
3.1億700万人
4.1億2,700万人
(第111回午後問題改変)
答え:2
総人口は減少期に入っている
日本の総人口は減少期に入っており、令和38(2056)年には1億人を割って9,965万人、令和52(2070)年には8,700万人になると推計されている。
平均世帯人数は?
令和元年(2019年)の国民生活基礎調査における平均世帯人数はどれか。
1.1.39人
2.2.39人
3.3.39人
4.4.39人
(第113回午前問題1)
答え:2
平均世帯人数は約2.4人
平均世帯人員は、核家族化や高齢者の単独世帯の増加などによって低下傾向が続いている。世帯構造をみると、単独世帯が全体の約3割で最も多くなっている。
家族に関する現状
令和2年度(2020年度)の家族に関する調査で正しいのはどれか。
1.人口動態調査では合計特殊出生率が1.54である。
2.労働力調査では共働き世帯が専業主婦世帯より少ない。
3.人口動態調査では結婚後5年未満の離婚が約半数である。
4.雇用均等基本調査では男性の育児休業取得率が12.65%である。
(第112回午後問題31)
答え:4
男性の育児休業取得率は約13%
令和2年度の雇用均等基本調査によれば、男性の育児休業取得率は12.65%である。
合計特殊出生率とは、15~49歳の女性の年齢別出生率を合計したもので、令和2年は1.34だった。日本の合計特殊出生率は、昭和22~24年の第一次ベビーブームのときに4を超えていたが、昭和20年代後半から急速に減少している。近年の合計特殊出生率の低下傾向は、主に20歳代の出生率の低下によるものとされている。
労働力調査によると、共働き世帯数は専業主婦世帯数を上回っている。
結婚後5年未満の離婚は全体の約3割である。
生涯未婚率は?
人口統計資料集2020年版における生涯未婚率(50歳時の未婚割合)で、平成22年(2010)年から令和2年(2020年)の推移で適切なのはどれか。
1.変化はない。
2.下降し続けている。
3.上昇し続けている。
4.上昇と下降を繰り返している。
(第113回午後問題9)
答え:3
生涯未婚率は上昇し続けている
国立社会保障・人口問題研究所のデータによれば、2020年の50歳時の未婚割合は、男性28.25%、女性17.81%で、上昇傾向にある。
女性の初婚年齢は?
令和4年(2022年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢はどれか。
1.19.7歳
2.24.7歳
3.29.7歳
4.34.7歳
(第112回午前問題1)
答え:3
妻の平均初婚年齢は約30歳
平均初婚年齢は夫が31.1歳、妻が29.7歳である。初婚では、夫・妻ともに25~29歳の割合が多く、その次が30~34歳である。再婚では夫・妻ともに50歳以上、35~39歳の順となっている。
昭和25(1950)年の平均初婚年齢は男性25.9歳、女性23.0歳となっており、年々初婚年齢は上昇している。
自覚症状で多いのは?
令和4年(2022年)の国民生活基礎調査における女性の有訴者の自覚症状で最も多いのはどれか。
1.頭痛
2.肩こり
3.腰痛
4.目のかすみ
(第112回午前問題2改変)
答え:3
自覚症状で最も多いのは「腰痛」
女性の有訴者(自覚症状のある者)の自覚症状で最も多いのは腰痛で、肩こり、手足の関節が痛むと続く。男性は腰痛、肩こり、頻尿となっている。
喫煙習慣者の数は?
令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査で20歳以上の男性における喫煙習慣者の割合に最も近いのはどれか。
1.7 %
2.17 %
3.27 %
4.37 %
(第113回午前問題6)
答え:3
男性の喫煙習慣者の割合は約27%
20歳以上の女性における喫煙習慣者の割合は約8%となっている。男性は低下傾向だが諸外国に比べて高率、女性は諸外国に比べて低率ではあるものの横ばい傾向である。
訪問看護利用者の特徴は?
令和元年(2019年)の介護サービス施設・事業所調査において、介護保険制度による訪問看護の利用者の特徴で正しいのはどれか。
1.要介護5の利用者が最も多い。
2.傷病別では悪性新生物が最も多い。
3.医療保険制度による利用者よりも多い。
4.要支援1、2の利用者は全体の利用者の4割を占める。
(第113回午前問題68)
答え:3
介護保険による利用者数は、 医療保険による利用者数の約2倍
訪問看護ステーションの利用者の要介護度別割合では、要介護1および要介護2の利用者が多い。傷病分類別では、循環器系の疾患が最も多く、悪性新生物(がん)はそれに次ぐ。要支援1・2の利用者は全体の約2割弱である。
介護者の特徴は?
令和4年(2022年)の国民生活基礎調査において、要介護者等のいる世帯に同居している主な介護者の特徴で正しいのはどれか。
1.性別は男性が多い。
2.続柄は子が最も多い。
3.年齢は60〜69歳が最も多い。
4.ストレスの原因は「自由にできる時間がない」が最も多い。
(第113回午後問題65改変)
答え:3
介護者の年齢は60~69歳が最も多い
主な介護者の年齢階級別では、60~69歳が最も多い。性別は女性が約7割と多く、介護者の続柄としては配偶者が最も多く、次いで子の順となっている。介護者の約7割が「悩みやストレスあり」と回答し、ストレスの原因としては、「家族の病気や介護」が最も多く、次いで「自分の病気や介護」「収入・家計・借金等」と続く。
高齢者虐待の実態は?
令和元年度(2019年度)「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査」の結果において、養護者による高齢者虐待に関する説明で正しいのはどれか。
1.夫による虐待が最も多い。
2.被虐待者の9割が女性である。
3.心理的虐待が全体の6割を占めている。
4.被虐待者の認知症高齢者の日常生活自立度判定基準はランクⅡが最も多い。
(第111回午後問題54)
答え:4
一部介助が必要なランクⅡが最多
被虐待者の認知症高齢者の日常生活自立度判定基準では、ランクⅡが最も多い(日常生活に支障をきたすような症状・行動や意志疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる)。養護者による高齢者虐待の加害者の続柄で最も多いのは息子であり、次いで夫となっている。被虐待者で多いのは女性だが、75.6%と9割まではいっていない。虐待の種類で最も多いのは身体的虐待であり、次いで心理的虐待となっている。
平均余命は?
令和元年(2019年)の0歳男児の平均余命はどれか。
1.78.4年
2.81.4年
3.84.4年
4.87.4年
(第112回午後問題1)
答え:2
0歳男児の平均余命(寿命)は約81年
0歳児の女児の平均余命は約87年で、女性のほうが長い。都道府県別にみると(令和2年)、男性で最も長いのが滋賀県、女性で最も長いのが岡山県、最も短いのは男女ともに青森県となっている。
日本の平均余命は年々延び続ける傾向にある。日本は世界でも長寿国である。
健康寿命
健康寿命の説明で適切なのはどれか。
1.生活習慣病の予防は健康寿命を伸ばす。
2.令和元年(2019年)の健康寿命は女性より男性の方が長い。
3.令和元年(2019年)の健康寿命は平成28年(2016年)よりも短い。
4.平均寿命と健康寿命の差は健康上の問題なく日常生活が過ごせる期間である。
(第113回午前問題32)
答え:1
生活習慣病は健康長寿の最大の阻害要因
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことをいう。生活習慣病の予防は、健康寿命の延伸に寄与する。令和元年の健康寿命は、男性が約73歳、女性が約75歳であり、女性のほうが長い。健康寿命は男女ともに年々延伸している。平均寿命と健康寿命の差は、健康上の問題で日常生活に制限のある期間、つまり「不健康な期間」を指す。
世界3大感染症は?
平成27年(2015年)時点での世界の三大感染症に入るのはどれか。
1.ポリオ〈急性灰白髄炎〉
2.マラリア
3.天然痘
4.麻疹
(第111回午後問題76)
答え:2
結核、 マラリア、 HIV/エイズが世界3大感染症
ポリオはワクチンの普及により世界的に根絶が進んでいる。天然痘は1980年にWHO(世界保健機関)が根絶を宣言している。麻疹は確かに感染力が強いが、ワクチン接種が進んでいる。
※この記事は『エキスパートナース』2025年定期購読特典の記事を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
看護師国試の過去問で学ぶ!最新の言葉・法律・制度
最近の看護師国家試験はどんな問題が出ている?ひさびさに過去問題を解いて、看護の現場にかかわる言葉や法律・制度の変化を学びましょう!
最近、出題されている言葉の意味
問題1 患者の権利や力を尊重し、自己制御している感覚を持たせ、患者が社会生活に必要な技能や能力を獲得する支援を意味するのはどれか。
1.リカバリ
2.ストレングス
3.レジリエンス
4.エンパワメント
(第112回午前問題66 )
答え:4
自らの健康管理に積極的にかかわることを支援する
設問の指す言葉は選択肢4のエンパワメント。リカバリは特に、精神疾患からの回復プロセスを指す。ストレングスは患者がもつ回復力や強み、レジリエンスは困難やストレス、逆境に直面した際に適応し、立ち直る力をいう。
問題2 ジェンダーの定義について正しいのはどれか。
1.生物学的な性
2.社会的文化的な性
3.自己認識している性
4.性的指向の対象となる性
(第111回午前問題61)
答え:2
社会的・文化的に形成された性の概念
生物学的な性(Sex)は、生まれつきの性別(男性・女性など)を指す。自己認識している性はジェンダー・アイデンティティ(gender identity)であり、ジェンダーの概念とはやや異なる。性的指向(sexual orientation)は、恋愛や性的な関心の対象(異性・同性・両性など)を指す。
問題3 子どもに医療処置を行う際、看護師が行うディストラクションはどれか。
1.処置後に子どものがんばりを認める。
2.人形を用いて子どもに処置を説明する。
3.子どもの対処行動のパターンを把握する。
4.子どもの注意を処置ではなく他のものに向ける。
(第113回午前問題56)
答え:4
子どもの恐怖や苦痛を軽減する方法
ディストラクション(distraction)とは、医療処置中の子どもの注意を痛みや不安からそらし、別のものに向けることで、恐怖や苦痛を軽減する方法である。絵本を見せる、おもちゃを持たせるなども有効である。「人形を用いて子どもに処置を説明する」(選択肢2)のは、プレパレーション(処置前の準備・説明)である。
問題4 患者とその家族や医療者が患者にとって望ましい治療を探り、お互いが納得する治療を選択できるようにしていくのはどれか。
1.心理教育
2.共同意思決定
3.ストレングス
4.アドヒアランス
(第113回午前問題64)
答え:2
患者の主体性をより意識した共同意思決定(SDM)
共同意思決定(Shared Decision Making:SDM)は、患者・家族・医療者が協力して、患者にとって最も望ましい治療を選択するプロセスを指す。医療者は患者に十分な情報を提供し、患者の価値観や希望を尊重しながら意思決定を支援する。
心理教育とは、患者や家族に対し、病気や治療に関する正しい知識を提供し、理解を深めるための教育的アプローチである。ストレングス(strengths)は個人の強みや資源に焦点を当て、問題解決や成長を促すアプローチである。アドヒアランス(adherence)は、患者が医師の説明を理解し、納得したうえで治療計画に参加することである。
新しい法律や制度
この法律、知ってる?
次の法律のうち最も新しく制定されたのはどれか。
1.未成年者喫煙禁止法
2.麻薬及び向精神薬取締法
3.アルコール健康障害対策基本法
4.ギャンブル等依存症対策基本法
(第111回午後問題31)
答え:4
2018年に制定されたギャンブル等依存症対策基本法
ギャンブル等依存症対策基本法(2018年制定)は、国や地方自治体がギャンブル依存症の対策を推進する責務を規定している。カジノを含む統合型リゾート(IR)の導入に伴い、ギャンブル依存症対策の必要性が高まり制定された。未成年者喫煙禁止法(1900年制定)は、満20歳未満の者が喫煙することを禁止している。
麻薬及び向精神薬取締法(1953年制定)は、麻薬・向精神薬の輸入、製造、販売、所持、使用などを厳しく規制している。アルコール健康障害対策基本法(2013年制定)は、国や地方自治体に対し、アルコール健康障害対策を推進する責務を規定している。
予防接種
定期予防接種について正しいのはどれか。
1. BCG接種前にツベルクリン反応を実施する。
2.ロタウイルスワクチンは不活化ワクチンである。
3.ポリオウイルスワクチンの定期接種は廃止された。
4.麻疹ウイルスワクチンは就学までに4回接種する。
5.ヒトパピローマウイルス〈HPV〉ワクチンは筋肉内注射する。
(第112回午前問題85)
答え:5
HPVワクチンは筋肉内注射で接種
HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)は、筋肉内注射で接種する。
以前はツベルクリン反応(結核感染の有無を確認する検査)を実施してからBCG接種を行っていたが、現在の定期接種ではツベルクリン反応は実施せず、生後5~8か月の乳児に直接BCGワクチンを接種する。
ロタウイルスワクチンは生ワクチンである。
定期接種としてのポリオワクチンは廃止されておらず、現在は不活化ポリオワクチン(IPV)が定期接種として実施されている。
麻疹ワクチンは、1歳と就学前の1年間(5~6歳)に2回接種するのが定期接種のスケジュールである(麻疹風疹混合ワクチン〈MRワクチン〉として接種)。
障害者総合支援法
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉に基づき、精神障害者に適用されるのはどれか。
1.障害基礎年金
2.一定割合の雇用義務
3.精神障害者保健福祉手帳
4.自立支援医療(精神通院医療)
(第112回午前問題67)
答え:4
自立支援医療(精神通院医療)は、 障害者総合支援法に基づく制度
自立支援医療(精神通院医療)は、障害者総合支援法に基づく制度であり、精神障害者が医療費の自己負担を軽減できる制度である。精神疾患を理由に通院している患者が対象となり、原則として自己負担が1割になる。
障害基礎年金は、国民年金に加入している人が対象であり、精神障害者に限らず、身体障害や知的障害のある人も含まれる。障害者総合支援法ではなく、国民年金法に基づく制度である。
障害者雇用促進法に基づき、事業主には一定割合の障害者を雇用する義務がある。精神障害者保健福祉手帳は精神保健福祉法に基づく制度である。
DV法
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉について正しいのはどれか。
1.配偶者暴力相談支援センターは被害者の保護命令を出すことができる。
2.配偶者には事実上婚姻関係と同様の事情にある者が含まれる。
3.配偶者からの暴力を発見したときは、保健所へ通報する。
4.加害者の矯正が法の目的に含まれる。
(第111回午後問題63)
答え:2
法律上の配偶者だけでなく、 事実婚(内縁関係)や離婚後の元配偶者も含まれる
保護命令を出せるのは裁判所であり、配偶者暴力相談支援センターにはその権限はない。配偶者暴力相談支援センターは相談支援やシェルターの提供、警察・関係機関との連携を行う。DVを発見した場合は、警察や配偶者暴力相談支援センターに通報する。DV防止法の主な目的は、被害者の保護と支援であり、加害者の矯正は法の目的には含まれていない。加害者への対応は、別途、自治体や支援団体のプログラムで行われることが多い。
がん対策基本法
がん対策基本法で定められているのはどれか。
1.肝炎ウイルス検査の実施を推進する。
2.受動喫煙のない職場環境を整備する。
3.学校等でのがんに関する教育を推進する。
4.がん診療連携拠点病院にがん相談支援センターを設置する。
(第113回午後問題31)
答え:3
学校におけるがん教育の推進が明記されている
がん対策基本法では、学校におけるがん教育の推進が明記されており、がんの予防や早期発見に関する知識を広めることが求められている。
肝炎ウイルス検査の推進は、肝炎対策基本法に基づく施策である。受動喫煙防止は健康増進法に基づいて進められている。がん診療連携拠点病院にはがん相談支援センターの設置が義務づけられているが、厚生労働省の施策である。
労働安全衛生法
職員数が300人の病院の看護師の働き方に関するマネジメントで、労働安全衛生法に基づいて規定されているのはどれか。
1.1年以内ごとに1回、定期に心理的な負担の程度を把握するための検査を行う。
2.8時間を超える夜勤の時は1時間以上の休憩時間を確保する。
3.生理日に就業が著しく困難な場合は休暇の請求ができる。
4.妊娠中は請求すれば時間外労働が免除される。
(第112回午前問題73)
答え:1
年1回のストレスチェックが義務化
労働安全衛生法では、従業員50人以上の事業場に対して、年1回のストレスチェックを義務づけている。
労働基準法では、6時間を超える労働に対して45分以上の休憩(6時間以上8時間以内の場合は45分、8時間を超える場合は1時間)を義務づけている。ただし、夜勤特有の休憩時間の規定は労働安全衛生法では定められていない。
生理日に就業が著しく困難な場合の休暇の請求は、労働基準法に基づく「生理休暇」の規定である。妊娠中の時間外労働の免除は、労働基準法に基づく「母性保護規定」に関するものである。
育児・介護休業法
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉における介護休業の取得で正しいのはどれか。
1.介護休業は分割して取得することはできない。
2.介護の対象者1人につき半年を限度に取得できる。
3.要介護状態にある配偶者を介護するために取得できる。
4.介護老人福祉施設に入所している家族の面会のために取得できる。
(第111回午前問題30)
答え:3
要介護状態にある家族を介護するために取得可能
介護休業は分割して最大3回まで取得可能(法改正により柔軟な取得が認められている)。介護休業の取得期間は通算93日(約3か月)まで。介護休業は、家庭で介護をするための制度であり、施設に入所している家族の面会を理由に取得することは認められていない。
看護師等の人材確保の促進に関する法律
看護師等の人材確保の促進に関する法律に規定されている、離職した看護師の復職の支援に関連する制度はどれか。
1.看護師等免許保持者の届出
2.特定行為に係る研修
3.教育訓練給付金
4.業務従事者届
(第111回午前問題74)
答え:1
離職した看護師が復職しやすいようにする看護師等免許保持者の届出制度
看護師等免許保持者の届出制度は、離職した看護師が復職しやすいように、都道府県ナースセンターが支援を行う制度。免許を持っているが現在就業していない看護師等が、定期的に届出を行うことで、就業支援の情報提供を受けることができる。2015年から努力義務化された。
特定行為研修は、看護師がより高度な医療行為を行うための研修であり、復職支援を目的とした制度ではない。主に医師の指示のもとで行う診療補助の拡大を目的としている。
教育訓練給付金は、雇用保険の制度で再就職やスキルアップを目的とした職業訓練の支援制度であり、看護師免許の取得や復職支援のための直接的な制度ではない。
業務従事者届は、看護師が就業している場合に都道府県へ提出する義務のある届出であり、離職者の復職支援とは関係がない。
自殺対策基本法
自殺対策基本法について正しいのはどれか。
1.自殺対策強化月間を設けることを定めている。
2.国の責務としてゲートキーパーの養成を定めている。
3.民間団体による地域自殺対策推進センターの設置を定めている。
4.事業主が職場のハラスメントの防止に必要な措置を講じることを義務付けている。
(第113回午前問題63)
答え:1
毎年3月は「自殺対策強化月間」
自殺対策基本法は、自殺対策を総合的に推進し、自殺の防止や自殺者の親族等に対する支援の充実を図ることを目的としている。自殺対策強化月間を設けることを定めている。
ゲートキーパーとは日本語では「門番」で、「自殺を未然に防ぐために、悩んでいる人を見守り、声をかけ、支援へつなぐ人」である。ゲートキーパーの養成は自殺対策の重要な要素だが、自殺対策基本法において国の責務として明記されているわけではない。また、民間団体による地域自殺対策推進センターの設置についての規定は、自殺対策基本法にはない。
職場のハラスメント防止に関する措置は、労働関連法規で定められている。
※この記事は『エキスパートナース』2025年定期購読特典の記事を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
集団での話し合いの問題とは?カンファレンスの注意点
カンファレンスなど、集団の話し合いが非合理な結論になる理由や具体例を紹介。『大阪市立総合医療センター流 私たちの倫理コンサルテーションメソッド』の試し読み記事をお届けします。
カンファレンスの不都合な真実
「さまざまな関係者が集まって話し合うことは1人で判断するより誤りが少なく、賢明な判断ができるに違いない」という前提に立ち、その根拠にあまり疑問をもつことなくカンファレンスが行われているかもしれません。
しかし、本当に集団で話し合って決めることによって、より賢明な判断が可能になるのでしょうか? 確かに多様な価値観やスキルをもった人たちが集まることで1人では思いつかないようなアイデアや解決を導き出せることを経験することがあります。実際、シンプルな課題(クイズのように正解がある課題)については、集団は平均的な個人に比べて正しく回答できることが知られています(それでも、最もすぐれた個人の判断には及びません)。この事実に照らし合わせると、医学的なデータやエビデンスを確認してEBMに基づいて最も治療効果の高い治療法を検討するような臨床カンファレンスの場合は集団で検討するほうが有利であるといえるでしょう。また、「集合知」と呼ばれ、集団は母数が多いほど過大評価と過小評価が相殺され正解に近づくことがわかっています(例えば、牛や魚の重量当てコンテストで、最も正解に近かった人よりも参加者全員の平均値のほうが正解に近かったという報告は有名)。
一方、最善解がわからない課題については、集団は個人の平均値より悪い結果になりやすいことが知られています。つまり、倫理的問題のように答えが明確ではない問題において、集団による話し合いは、1人1人が個別に考えるより、非合理な結論になる傾向が高いことになります。ちなみ、「集合知」についても、正しく機能するためには情報交換せず個々の意見が独立していなければなりません(情報交換すると集合知の精度が落ちるということです)。
なぜ集団の話し合いは非合理な結論になりがちなのでしょうか? その具体例をいくつか見てみましょう。
集団は心理バイアスを悪化させる
人は間違いを犯しやすい存在であり、そのために「集団で話し合えば、個人の過ちを減らすことができるはずだ」と大きな期待がかけられます。しかし、実際には集団は個人の間違い(バイアス)をむしろ増幅してしまいがちになることが知られています。確証バイアス、代表制バイアス、フレーミング効果、サンコスト・バイアス、共有情報バイアスなどは集団のほうが状況を悪化させやすいことが指摘されています。
特に集団の意思決定の質を下げることが指摘されているのは「共有情報バイアス」です。共有情報バイアスとは、集団で意思決定するとき、メンバー全員がすでに知っている情報(共有情報)ばかりが話題に上りやすく、個別にしかもっていない情報(非共有情報)が出てこない現象のことです。会議では「みんなが知っていること」について話すほうが、話が弾んで賛同も得やすいものですが、そればかり繰り返すと、本当は重要な「新情報」や「少数派の意見」が埋もれてしまうことになり、その結果、意思決定の質が下がってしまう危険があります。
集団極化
「集団で話し合うことで、個人の極端な判断に偏らず、より穏当な判断ができるはずだ」と広く考えられています。しかし、実際には集団は討議によって討議前よりさらに極端になりやすいことが多くの研究から示されています。このように集団で何かを決める際、1人で決めるときよりも極端なものを選びやすくなる現象を集団極化(group polarization)と呼びます。集団極化は、集団を構成するメンバーの特性によって、意思決定が極端に大胆になったり(リスキー・シフト)、慎重になったりします(コーシャス・シフト)。リスキー・シフトとは、端的にいうと「赤信号みんなで渡れば怖くない」に表れているように、集団だとリスクのある選択肢を取りやすくなるということです。逆に、コーシャス・シフトとは、集団だと「これまでどおりにしよう」と「現状維持の先延ばし」になりやすいのがその典型でしょう。カンファレンスで結論が出ずに長々と続くこともコーシャス・シフトが原因となっていることも多いでしょう。
集団はリスキーな方向にもコーシャスな方向にもシフトする傾向がありますが、集団に「リスクは積極的に取っていこう」という価値観をもった人が多ければリスキー・シフトになりやすくなり、逆に「慎重に行おう」という価値観をもった人が多ければコーシャス・シフトになりやすいようです。
責任回避の集団心理
ナチスはなぜ何百万人という大量のユダヤ人を虐殺(ホロコースト)することが可能だったのでしょうか。ドイツ人がまれにみる極悪非道な人間だったのかというと、決してそうではありません。アウシュビッツ強制収容所のホロコーストを主導したアイヒマンには性格にまったく異常がなかったことが複数の精神科医によって示されており、虐殺に加担した大多数のドイツ人もごく普通の人たちでした。もし1人の人間がホロコーストのすべてを行わなければならないとしたら、ほとんどの人は実行を躊躇したでしょう。しかし、自分の意思ではなく上司の命令で、しかもごく一部の作業を担うのみだと、「私はいわれるままにボタンを押しただけ」などと考え、自らを責任主体とは認識しづらく、心理的な負担は大きく軽減されます。こうして、ごく普通の人たちが非人道的な行為を集団の中では実行できてしまうのです。ハンナ・アーレントは、アイヒマンのことを「思考を放棄した平凡な官僚」と指摘し、特別な邪悪さをもたなくてもシステムの一部として残虐な行為に加担しうる実態を「悪の凡庸さ」と名付けて警告しました。
ユダヤ人ホロコーストは極論と思うかもしれませんが、責任回避の集団心理が生じる現象はどこにでも存在します。むろん、医療の世界も例外ではありません。非人道的な行為に多数が加担してしまった「悪の凡庸さ」は、ハンセン病患者の断種政策、薬害エイズ事件、精神病院での集団虐待事件など枚挙にいとまがありません。
(ナチスの戦犯裁判に関する報告書『エルサレムのアイヒマン(Eichmann in Jerusalem: A Report on the Banality of Evil)』)
集団は他人任せになりやすい
共同で課題を遂行する場面では個人的にはできるだけ労力を負担したくないという心理が存在します。何かを計画したり方針を決めたりするためにはそれなりの事前の学習や準備の負担を要することがあります。こうした状況において、特に個人の成果が求められない場面では、自分は手抜きをして他のメンバーの努力に「ただ乗り」しようという心理が働きやすくなります。こうして集団で作業をすることによって1人当たりのパフォーマンスが低下する現象を「社会的手抜き」といいます。話し合いの場面においても自分よりもその領域に詳しい人がいると、その人の意見に従い自分の頭で考えなくなるという事態に陥りやすくなります。

ブレイン・ストーミングは斬新なアイデアを生み出しにくい
何か新しい取り組みを始めるときに、「みんなで意見を出し合おう」と考えることがよくあります。このような会議手法はブレイン・ストーミングと呼ばれ、その提唱者であるオズボーンは、「みんなで考えることによって1人で考えるより2倍のアイデアが考え出される」と主張しました。わが国でも古くから「3人寄れば文殊の知恵」と言ったりするように、一見、多数が集まって話し合ったほうが妙案・良案がたくさん出そうなものですが、実際は人が集まって話し合うことでアイデアの質や量が高まるというわけでもないようです。
これまでの調査・研究によると、集まって話し合いながらアイデアを出し合う集団(ブレスト集団)と、集団の1人1人がまわりに影響されず個別に熟考して意見を出す集団(非ブレスト集団)との比較検証の結果は一貫して「3人寄れば文殊の知恵」を支持するものではなく、ブレスト集団が非ブレスト集団と比べて質的、量的に下回る結果であったことが明らかにされています。つまり、わざわざみんなで集まってブレイン・ストーミングするより、1人で黙々と考えたことを集めるほうが創造性も高まるし良いアイデアも出やすいようです。
思考は伝染し増幅する
集団内では、ある考えが優勢になったとき、その考えがさらに勢力を強めていくことがあります。このように、ある考えや選択が多くの人から支持されることで、さらにその選択肢への支持が増幅される現象は、多数派の意見に便乗する様子から、「バンドワゴン効果」と呼ばれています。「みんながやっているから安心」などの形で、他の人の考えに判断が引きずられ、伝播していく例は身近にあふれています(例:店に行列ができているとさらに行列が長くなる)。特に医療現場は不確実性が高く、専門性の壁もあるため、「多数派」「権威」「流行」への依存が生じやすく、時間的・心理的に余裕がないと、なおのこと十分検討せずに、「周囲の動向に合わせて行動しておこう」という増幅現象が見受けられます。こうして、多数派がどんどん優勢を強め、劣勢側にある異論は抑えられる方向へと同調圧力を生み出すことにもなります。
同じく、他人の行動に影響されて自分の判断を変える現象として「カスケード効果」もあります。カスケード効果はカスケード(段差を伝って次々に下の段に水が流れること)のように、ある判断が連鎖的・不可逆的に次の現象を引き起こす様子を表します。医療現場でも、例えば、最初に救急医が行った診断を無意識に正しいとみなして、あとの医師や看護師が同じ方向で対応してしまうように、初期判断を積極的に検討せず議論が狭まり意思決定の幅が制限されることは少なくありません。

集団浅慮(グループシンク)
集団が非合理な結論に陥りやすい大きな原因の1つとされるのが集団浅慮(グループシンク)です。集団浅慮とは米国の社会心理学者 A・ジャニスが提唱した概念で、「円滑に合意を得ようとするあまり、集団において物事を多様な視点から批判的に評価することができず、判断が非合理な方向に歪められてしまう現象」と理解されています。ジャニスは集団浅慮が発生しやすい集団には4つの特徴があることを示しました。

①集団凝集性が高い
集団の結びつきが強く、親密度が高いほど情報共有や意思決定を円滑に行えて人間関係も円満なことが多いためチームワークの良さにつながります。その一方で、集団の和を乱さないことを優先してしまいがちになり、同調圧力が強くなることで、反対意見を言いづらい雰囲気が形成されやすくなります(発言ブロック)。こうして合理的な判断を下すことよりも集団としての団結や居心地の良さを優先することで不合理な選択をしてしまうのです。誰かが反対意見や違和感を抱いていても「組織の和を乱したくない」といった理由から多数派の意見に従ってしまい、多様な視点からの意見が出づらくなることもあります。多くの人は周囲から嫌われたくないと思っていますので話し合いの場においても不興を買いたくないという心理が働きます。このような事情から、凝集性が高い集団においては「場の雰囲気の良さ」や「自分に対する周囲の評判」を優先して議論を戦わせず沈黙を保つという集団心理が、特に立場の低い人々ほど生じやすいといえます。
②集団の閉鎖性が高い
「集団の閉鎖性が高い」とは、集団が閉鎖的で外部の情報に触れる機会が減ることです。医療現場において、医療行為は法的に医師によって独占されており、専門性も高いため、おのずと閉鎖的な組織になりがちです。加えて、医療者は守秘義務を課されているため、患者の情報をむやみに外部へ漏らすわけにはいきませんので、外部と情報を共有することにもさまざまな制約が生じます。そのため、医療現場は閉鎖性が高い集団の典型といえるでしょう。
閉鎖性の高い集団では考え方や意見が似通ってしまいがちになり、正常性バイアス(固定観念や先入観から、異常なできごとを「正常」と思い込もうとする心の働き)も生じやすくなりますので、非合理的な判断をしていても誤りに気付くことができなくなってしまいます。
③支配的なリーダーの存在
指導力や統率力にすぐれたリーダーは頼もしく大きな影響力をもつ存在です。このような指導力のあるリーダーがいると意思決定を円滑に進めやすくなります。
一方で、リーダーの影響力が大きすぎると、リーダーと異なる意見をもっていたとしても、「自分の意見が間違っているに違いない」と考えて自分の意見を退けがちになります。さらにリーダーがメンバーの発言機会を十分に担保していないと、反対意見を言えない雰囲気をつくり出してしまうことにもなります。こうして常日頃からトップダウンで意思決定が行われていると、下の人間は命令に従うだけの状態になってしまうため、多様な意見が生まれにくくなってしまうこともあります。
④高いストレス状況
集団は意思決定の場が高いストレス状況にあると、そのストレスから解放されたい一心から、話し合いを早く終わらせようとしてしまったり、カンファレンスを面倒くさいと考えがちになります。そして、早く話し合いを終わらせようと意識することは、表面的な話し合いをまねき、非合理な決断をしてしまう危険性をもっています。
医療現場では、しばしば時間的な余裕がない中で患者の命にかかわるような重大な選択をしなければならないという高いストレス環境にさらされています。意識的にではないにせよ、忙しさも相まって早く決定することが優先されてしまい、判断能力が欠如してしまうことがあります。
*
これら4つの特徴が実際にどれほど集団浅慮につながりうるのかについては研究者によって意見の分かれるところもありますが、いずれにせよ、医療現場において、凝集性、閉鎖性、頼もしいリーダー、高いストレス状況は、本質的に備わった特性であり、かならずしも悪いことばかりではありませんので、早急に改めるべきこととはいえません。むしろ、このような医療現場の特性を踏まえた集団浅慮を防ぐための工夫をすることが必要でしょう。
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大阪市立総合医療センター流
私たちの倫理コンサルテーションメソッド
多田羅竜平 編著
B5・152ページ
定価:2,750円(税込)
照林社
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倫理理論を課題解決に活用するためには?倫理コンサルテーションの考え方
倫理理論を課題解決に活用するメソッドを紹介!『大阪市立総合医療センター流 私たちの倫理コンサルテーションメソッド』の試し読み記事をお届けします。
「倫理理論は医療の現場で何の役に立つの?」
倫理理論を課題解決に活用するメソッド
昔、数学の勉強をしていて「微分・積分、サイン・コサインって、日常生活で何の役に立つの?」という不満をよく口にしたものです。倫理理論も学んでいるとだんだん抽象的な議論になってきて、数学と同じように「いつ、どこで使うねん」という思いに駆られることがあります。
一般に「倫理理論」とされているものには、帰結主義、義務論、原則主義、決疑論、共同体主義 、ケア倫理学、徳倫理学などがあり、我々が医療現場で倫理的ジレンマに直面した際にも本質的な知恵や理解を与えてくれます。一方、いろんな理論が横並びに列挙されていても、どの理論をどのような時に用いたらいいのか、具体的にどのように役立たせればいいのか、よくわからないということはないでしょうか。ここでは、これらの理論それぞれの特徴と役割に着目して倫理コンサルテーションで生じるさまざまな問い(課題)の解決に活用するためのメソッドをお伝えします。
なぜ、その行為や選択は正しいといえるの?
倫理原則による正当化
医療を実践する中で直面するさまざまな倫理的ジレンマについて、合理性、一貫性をもって解決を図るためには、「その行為や選択はなぜ正しいといえるのか」、つまり「正当化(justification)」が大切です。倫理学において、こうした「正当化」の問いに応えるために提案されてきた理論としては、行為の結果(帰結)から判断する「帰結主義」(例:ベンサムの功利主義)と、行為の結果にとらわれず特定の義務に基づいて判断する「義務論」(例:カントの義務論)があります。
ただ、実際問題として日ごろのさまざまな選択の「正しさ(ここでいう「正しさ」とは主に行為の正当性すなわち義務論的な「すべきこと」を意味します)」や、「良さ(ここでいう「良さ」とは主に行為の価値すなわち帰結主義的な「望ましいこと」を意味します)」を、帰結主義か義務論かどちらか1つの理論で一元的に考えようとする試みは、哲学的には興味深いのですが現実的には難しく、しかも結局、同じ結論が導き出されることも少なくありません。
そこで、どちらの理論を選択すべきかの議論を避けて併存させる方法が「多元主義」であり、医療界ではビーチャムとチルドレスの「医療倫理学理論」が広く知られています。彼らは「原則主義
(principlism)」(複数の原則をとりだし、それらによって倫理の問題を解決しようとする立場)に基づいて、義務論的原則(「自律を尊重せよ」「危害を加えるな」「公平に扱え」)と功利主義的原則(「利益を最大化せよ」)から成る4つの原則を併用する「医療倫理の4原則」を提唱しました。

どうやって最適な選択肢を選べばいいの?
選択肢を絞り込むための「決疑論」と「ジョンセンの4分割表」の使い方
先述のとおり、複数の選択肢の間での倫理的ジレンマを解決しようとする際に原則主義には限界があり、実際、倫理カンファレンスが行われるのはその限界に直面した結果であることも少なくありません。このように原則主義による「抽象度の高い一般化された原理」を用いようとしても解決困難な事態に直面した際に、問題を解決する方法論の1つとして「決疑論(casuistry)」があります。「決疑論」など聞いたことがないという人も、「ジョンセンの4分割表」はきっとご存じでしょう。
ジョンセンは最も著名な決疑論者の1人で、かの4分割表も決疑論を実践するためのツールとして開発されたものです。決疑論は、「いったん理論から離れて、事例に焦点を当てることでしばしば同意が生まれる」とジョンセンが主張するように、倫理理論から出発して事例に理論を適用しようとする演繹的手法ではなく、具体的なケースの事実から出発してどのような倫理的に重要な特徴が考慮されるべきかを問う手法といえるでしょう。彼らのロジックの詳細は成書をご参照いただくとして、ここでは決疑論を用いて「なすべき行為が簡単には判断できない難しい事例」について解決に結びつける手法を考えてみましょう。
決議論では、まずその事例を取り巻く状況を調べ、その症例に固有な問題を話し合う中で関連のある「格率(maxim)」を考えます(格率とは特定の項目について道徳的に適当なルールのこと)。そのためのツールが「ジョンセンの4分割表」で、臨床上の決定にあたり倫理的側面を評価するために医療者が考慮すべき4つのポイントを示しています。

これら4つの項目を網羅的にふまえたうえで、関連する「格率」を考慮して判断を下すことになっています。ただ、実際の臨床現場での運用を見ていますと、各項目を思いつく限り埋めていき、埋め尽くしてから、ふと「で、どうしたらいいの?」と戸惑っているのをよく目にします。4分割表は倫理的問題を体系的に整理することができ、多面的に状況を把握することで視野が広がるのはいいのですが、論点が散漫になってしまい、とりとめがなくなってしまうという事態に陥りやすくなります。本来はここから格率を見出すためには、治療方針を決めるために必要な情報を共有したうえで、論点を整理しながら、選択肢を絞っていく作業が必要なのですが、その方法論が定着していないので4分割表を持て余しているということはないでしょうか。
このような状況を打開するための第一歩としては、「4つの項目を一挙にすべて埋めていくことを避ける」と、「事実確認と価値判断を同時に行うことを避ける」の2つをお勧めします。五月雨的に4つの項目を埋めていくのではなく順序立てて進めていくのが大事で、まずは「医学的事実」(「医学的適応」よりも「医学的事実」としたほうが事実確認の意図がはっきりして望ましいと思います)に関する情報を集めることに徹します。その際、事実と価値判断が混在しがちになるので、「医学的適応の是非」や「医学的無益性」といった評価(価値判断)はいったん避けるように注意します。こうして医学的事実を踏まえたうえで、「患者の意向」については、患者の病状理解、治療の選択、今後の希望、判断能力の程度などの事実を確認します。「患者の意向を許容できるか」といった価値判断はいったん控えましょう。
続いて「QOL」ですが、カンファレンスを見ていると「QOL」の枠に何を入れればいいのかわかりづらく、4つの項目の中でも QOL の扱いが特に難しいようです。流れに任せるといきなり患者の QOL の評価(価値判断)をすることになりかねません。まずは QOL そのものの判断は避けて、QOL に影響を与えそうな事実(例えば、「治療を行うためには患者の身体拘束が不可欠である」など)を挙げていくことを意識するほうがいいでしょう。ただ、QOL にかかわる医学的事実をピックアップするなら「医学的事実」にまとめたほうがわかりやすく、わざわざQOLを別枠として設置するメリットは乏しいかもしれません。一方、もし患者の QOLそのものを評価するのであれば他の3項目について事実確認を終えたあとの最後に回すことをお勧めします。
「周囲の状況」は、家族の状況やガイドラインや社会制度など雑多な内容を列記することで整理が難しくなりがちです。多角的な視点から事例の具体像を明らかにすることは大切ですが、4分割表のようなフレームだけでは、さまざまな情報が散在して論点が定まらず、さらに事実確認と価値判断が混在すると論拠が不正確になりがちで、議論をまとめていくことは困難です。事実を順序だてて共有し、論点を整理していくプロセスが「格率」を見出すためには必要になります。
意思決定は合理的であればいいの?
患者・家族・医療者の感情や関係性への配慮・共感とケア倫理学
最終的な意思決定において、合理性の追求に偏り、患者・家族・医療者の納得感や信頼感、安心感など感情的な側面への配慮(ケア)が欠け、共感がともなっていなければ、「正しい」はずの選択が誤った選択になってしまいかねません。倫理的判断には、医療者の考える合理性だけでなく、「その人にとって何が大切か」という視点が不可欠です。患者や家族の「安寧・希望・愛情・不安・孤独」などを感じ取る(共感する)ことで、本人の価値観や意思の文脈を理解することが可能になります。例えば、生命維持治療を拒否する患者が「家族に迷惑をかけたくないから」と言うとき、その背景にある思いに共感することで、その選択の意味が見えてきます。
医療上の意思決定は、医療者と患者やその家族との信頼関係を構築することが基盤にあり、治療方針に対する納得感や安心感が高まることで、より適切な医療やケアが実現されやすくなることは誰でも日常的に経験することでしょう。このような視点に立って、倫理的判断や行動の基準を人と人との関係性や相互依存性、そして共感といった感情に重きを置き、特に弱者や脆弱な存在への配慮を重要視する倫理学の一分野がケア倫理学(Ethics of Care)です。医療現場では、患者と医療者の間の信頼関係や家族との協力、コミュニケーションの質が、人間中心のケアや意思決定を支える基盤として注目され、ケア倫理学の考え方が積極的に取り入れられています。
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私たちの倫理コンサルテーションメソッド
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2026年5月の学会&イベント
第11回日本がんサポーティブケア学会学術集会
日程 2026年5月16日(土)~17日(日)
会場 富山県民会館(富山県富山市新総曲輪4-18)
テーマ 心のケア Peace of mind in Cancer Care
大会長 矢野真吾(東京慈恵会医科大学腫瘍・血液内科)
問い合わせ先 株式会社コンベンションリンケージLinkage北陸:TEL 076-222-7571・FAX 076-222-7572
ホームページ https://www.c-linkage.co.jp/jascc2026/
第23回日本口腔ケア学会総会・学術大会/第6回国際口腔ケア学会総会・学術大会
日程 2026年5月16日(土)~17日(日)
会場 中央公民館(Mウイング)(長野県松本市中央1-18-1) ほか
テーマ みんなで、みんなの口腔ケア Oral Care for The People, by The People
大会長 栗田 浩(信州大学医学部歯科口腔外科学教室教授)
問い合わせ先 株式会社学会サービス:TEL 03-3496-6950・FAX 03-3496-2150
ホームページ https://www.gakkai.co.jp/jsoc2026/
第69回日本糖尿病学会年次学術集会/第18回アジア糖尿病学会学術集会(AASD2026)
日程 2026年5月21日(木)~23日(土)
会場 大阪国際会議場(大阪府大阪市北区中之島 5-3-51) ほか
テーマ IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して
大会長 下村伊一郎(大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学教授)
問い合わせ先 日本コンベンションサービス株式会社
ホームページ https://site.convention.co.jp/69jds/
第100回日本感染症学会総会・学術講演会/第74回日本化学療法学会総会 合同学会
日程 2026年5月22日(金)~24日(日)
会場 東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内3-5-1)
テーマ Pioneering Our Hundred Years
大会長 大毛宏喜(広島大学病院感染症科教授)、栁原克紀(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科病態解析・診断学分野(臨床検査医学)教授)
問い合わせ先 株式会社コンベンションリンケージ:TEL 095-825-1955・FAX 095-825-1956
ホームページ https://www.c-linkage.co.jp/jaid100-jsc74/
第5回日本フットケア・足病医学会関東・甲信越地方会
日程 2026年5月24日(日)
会場 Gメッセ群馬(群馬県高崎市岩押町12-24)
テーマ Gifts and Choices 今できる最善の治療を考える
大会長 安齋 均(SUBARU健康保険組合太田記念病院循環器内科)
問い合わせ先 株式会社klar(クラール):TEL 027-260-9525・FAX 027-260-9322
ホームページ https://g-regi.jp/jfcpmkanto5/
第17回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会
日程 2026年5月29日(金)~31日(日)
会場 国立京都国際会館(京都府京都市左京区岩倉大鷺町422 )
テーマ つながる、つなげる。つなげる、つながる。
大会長 鈴木富雄(大阪医科薬科大学医学部総合診療医学教室教授 )
問い合わせ先 株式会社シー・エヌ・エス:TEL 03-5768-3619
ホームページ https://jpca2026.jp/
第28回日本医療マネジメント学会学術総会
日程 2026年5月29日(金)~30日(土)
会場 ポートメッセなごや(愛知県名古屋市港区金城ふ頭2-2)
テーマ 地域住民の健康寿命を延伸する医療マネジメント~医療および福祉施設の健康的な経営も視点にいれて~
大会長 岩瀬三紀(トヨタ記念病院病院長)
問い合わせ先 株式会社コングレ中部支社:TEL 052-950-3430・FAX 052-950-3370
ホームページ https://www.congre.co.jp/jhm2026/
第39回日本老年泌尿器科学会
日程 2026年5月29日(金)~30日(土)
会場 石川県立音楽堂(石川県金沢市昭和町20-1) ほか
テーマ 安寧な長寿のために〜超高齢化社会の先を見据えて〜
大会長 溝上 敦(⾦沢⼤学⼤学院医薬保健学総合研究科泌尿器集学的治療学教授)
問い合わせ先 株式会社コングレ
ホームページ https://www.congre.co.jp/jsgu2026/
そのほかの期間の学会・イベント情報はこちら
●掲載したい学会・研究会の情報を、エキスパートナース編集部あてにお送りください。web掲載は無料です。
●「掲載したい学会・研究会URL」「お名前」「ご所属」「連絡可能な電話番号」「E-mailアドレス」をお書き添えのうえ、「学会&研究会イベント係」までE-mail(enweb@shorinsha.co.jp)にてお送りください。
●掲載の有無はエキスパートナース編集部で判断し、(掲載有無の結果は)事前にご連絡はいたしません。何卒ご容赦願います。
●エキスパートナース誌面で、学会・研究会の情報を掲載ご希望の方は「学会&研究会イベント係」までE-mail(enweb@shorinsha.co.jp)でご連絡ください(有料)。
●最新の情報は、各学会のホームページなどでご確認ください。
医療ドラマの名曲を奏でるフルオーケストラ公演の劇場上映会:「ORCHESTRA POSSIBLE~音楽は心のくすり~」
医療ドラマの名曲を奏でるオーケストラの公演の上映会「ORCHESTRA POSSIBLE~音楽は心のくすり~」onイオンシネマ(主催:イオンエンターテイメント株式会社)が、全国で開催されます。
医療ドラマを彩る音楽をフルオーケストラで
心の支えや安心が求められる今、音楽の力に励まされた、音楽から勇気を授かったという声がしばしば聞かれることから着想し、少しでも役に立てればとの思いから始まったという「ORCHESTRA POSSIBLE(オーケストラポッシブル)」。
「音楽は心のくすり」というテーマには、音楽を通じて明日への活力や仕事をがんばるエネルギーにつながれば、との願いが込められています。
コンサートマスターは、ヴァイオリニストの枝並千花さん。クラシックからイディナ・メンゼル、2CHELLOSなど来日アーティストの日本公演、X JAPAN初のアコースティック日本ツアーでもコンサートマスターを務めました。

2018年の初公演の映像は、クラシック界では異例ともいえる1,900万PVを超え、5,000件近いコメントが寄せられているとのこと。配信を望む声も多く、今回の上映会開催のきっかけとなりました。
2月6日(金)より2週間、全国のイオンシネマで上映
上映会は2月6日(金)より2週間、全国60か所のイオンシネマにて開催されます。2025年4月に東京オペラシティ コンサートホールにて行われた2回目公演から、医療ドラマ11作品全15曲が上映。医療ドラマの名シーンで流れる心に響く音楽を、オーケストラサウンドで体感できます。
ウエルシアホールディングス株式会社の特別協賛を得て、医療従事者*1万名の無料招待も実施。
さらに、1月29日(木)にはイオンシネマみなとみらいにて、全国での上映に先駆けた1日限りのプレミアム上映会も開催。本編映像の上映に加え、枝並千花さんら公演参加メンバーによる弦楽四重奏の生演奏や、トークショーが予定されています。
いずれも詳細はウェブサイト(https://www.aeoncinema.com/cinema/event/2026/orchestra-possible/index.html)で確認を。
*医師、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、救急救命士、登録販売者などの医療資格保持者、および病院勤務者、ドラッグストア・薬局勤務者。
〈上映予定楽曲〉
1:Code Blue ~the same spirit~/コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命
2:DOCTORSメインテーマ / DOCTORS ~最強の名医
3:Baby, God Bless You /コウノドリ
4:JINメインテーマ / JIN -仁-
5:Amazing Grace /白い巨塔
6:Lotus /枝並千花オリジナル曲
7:Aesthetic /医龍 -Team Medical Dragon-
8:spirit /医龍 -Team Medical Dragon-
9:Blue Dragon /医龍 -Team Medical Dragon-
10:マスクメロン /ドクター X~外科医・大門未知子
11:ドクター Xのテーマ /ドクター X~外科医・大門未知子
12:ザ・トラベルナースのテーマ /ザ・トラベルナース
13:グッド・ドクター /グッド・ドクター
14:ブラックペアン -main Theme- /ブラックペアン
15:すべての命を守るのがMERの使命 / TOKYO MER~走る緊急救命室

ORCHESTRA POSSIBLE
コンサートマスター /ヴァイオリン:枝並千花
プロデューサー:レーサー鹿島
公式YouTube:
https://www.youtube.com/@orchestra-possible
上映会問い合わせ先:
イオンエンターテイメント株式会社
https://www.aeonentertainment.jp/
【連載中】起こりがちな急変徴候への対応
治療や処置に急変に注意!気づいて対応するため、そして急変を防ぐためのポイントを紹介する連載です。
【第1回】深部静脈血栓症(DVT)、肺血栓塞栓症(PTE)の徴候は?
〈目次〉
●DVTの原因とは?
●DVTの早期発見・対処のポイント
●DVTの予防・予測のポイント
●PTEの原因とは?
●PTEの早期発見・対処のポイント
●PTEの予防・予測のポイント
【第2回】脳卒中の急変徴候と対処・予防のポイント
【第3回】がん化学療法に伴う急変:腫瘍崩壊症候群・敗血症・間質性肺炎を見抜くには?
〈目次〉
●腫瘍崩壊症候群の原因とは?
・腫瘍崩壊症候群の発症リスクの高い疾患
●腫瘍崩壊症候群の早期発見・対処のポイント
●腫瘍崩壊症候群の予防・予測のポイント
●敗血症の原因とは?
●敗血症の早期発見・対処のポイント
●敗血症の予防・予測のポイント
●間質性肺炎の原因とは?
●間質性肺炎の早期発見・対処のポイント
●間質性肺炎の予防・予測のポイント
【第4回】透析患者の急変を見抜く!心不全・出血・不整脈の徴候
〈目次〉
●心不全の原因とは?
●心不全の早期発見・対処のポイント
●心不全の予防・予測のポイント
●出血の原因とは?
●出血の早期発見・対処のポイント
●出血の予防・予測のポイント
●不整脈の原因とは?
●不整脈の早期発見・対処のポイント
●不整脈の予防・予測のポイント
●不均衡症候群の原因とは?
●不均衡症候群の早期発見・対処のポイント
●不均衡症候群の予防・予測のポイント
●ショック、肺水腫の原因とは?
●ショック、肺水腫の早期発見・対処のポイント
●ショック、肺水腫の予防・予測のポイント
【第5回】内視鏡検査・治療後の急変徴候:出血、穿孔、呼吸抑制・誤嚥の予防と対応
〈目次〉
●一般的に行われる内視鏡検査・治療
●出血の原因とは?
●出血の早期発見・対処のポイント
●出血の予防・予測のポイント
●穿孔の原因とは?
●穿孔の早期発見・対処のポイント
●穿孔の予防・予測のポイント
●呼吸抑制・誤嚥の原因とは?
●呼吸抑制・誤嚥の早期発見・対処のポイント
●呼吸抑制・誤嚥の予防・予測のポイント
【第6回】ERCP後の急性膵炎の徴候は?早期発見・予防のポイントも解説
〈目次〉
●内視鏡的逆行性胆管膵管造影法(ERCP)が行われる疾患
●急性膵炎の原因とは?
●急性膵炎の早期発見・対処のポイント
●急性膵炎の早期発見・対処のポイント
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低タンパク質仕様の冷凍餃子「みしまのこりゃヤバい餃子」
三嶋商事株式会社は2025年11月15日、「みしまのこりゃヤバい餃子」を発売しました。同商品は一般的な餃子より肉の量を抑え、低タンパク質仕様にした冷凍餃子です。
食事制限中の食事を楽しめるよう、餃子のうまみを追求
同社は「疾患により食事制限があるなかでも、商品を選ぶ楽しみや、心からおいしいと感じる喜びを得てほしい」というコンセプトのもと、自社製品の製造・開発を行っています。同製品については、赤ワインビネガーや厳選素材のうまみを凝縮したペースト調味料「こりゃヤバい埼玉」を加えることで、低タンパク質仕様でありながらも“心からおいしいと思える味を実現した”としています。また国産素材にこだわり、職人が1つひとつ手包みすることで「安心・安全を重視した、食べ応えがある餃子」であることも、同製品の特徴の1つです。
また同社は本製品について、「食事制限がある人だけでなく、“みんなで食べても楽しめる餃子”をめざした」とコメントしています。


みしまのこりゃヤバい餃子
●内容量:25g×20個
●価格:1,300円(税込)
●保存方法:-18℃以下で保存
●栄養成分(1個25gあたり)
エネルギー:46.5kcal、タンパク質:1.1g、食塩相当量:0.3g、カリウム:39.3mg
問い合わせ先:三嶋商事株式会社
TEL:072-276-7177
URL:https://www.mishima-s.com/
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掲載の有無はエキスパートナース編集室で判断し、掲載する場合にのみ、事前にご連絡させていただきます。
リリースご送付先:enweb@shorinsha.co.jp(エキスパートナース編集室)
冷却枕による凍傷の事例を公表【日本医療機能評価機構】
2025年10月15日、日本医療機能評価機構は医療安全情報「No.227:冷却枕による凍傷」を公表しました¹。2020年1月~2025年8月の間に冷却枕による凍傷が5件報告されたとして、同情報は2022年の報告書を基に作成されました。
「直接皮膚に当たらないようにする」等の再発防止の取り組みも紹介
同情報内では、「夜間に発熱している患者に冷却枕を使用し、翌朝の清拭時に凍傷が発見された」事例と「朝、ひざの手術を終えた患者の下腿に冷却枕を当てたままにし、午後の検温時に凍傷が発見された」事例の2つが紹介されています。それら事例の経緯をふまえ、凍傷に至った背景として、冷却枕の取扱説明書に沿わずに患者の皮膚に直接当てたこと等の指摘がなされています(表)¹。
表 報告された事例の背景
●冷却枕の取扱説明書にはタオルを巻いて使用すると記載されていたが、看護師はタオルを巻かずに患者に当てた。
●看護師は、患者に冷却枕を当てた後、夜間は患者が寝ていたため観察しなかった。
●院内の冷罨法の手順では、「患者が不快感を訴えた場合、皮膚を観察する。」となっており、患者から不快感の訴えがなかったため観察しなかった。
(文献1より引用、強調は編集室によるもの)
事例が発生した医療機関の取り組みとして、「使用する冷却枕の取扱説明書に従い、直接皮膚に当たらないようにする」「冷罨法の実施中は、患者の状態に合わせて定期的に冷却部位を観察する」「冷罨法実施中に痛みなどの自覚症状があれば看護師に伝えることを患者に説明する」などが同情報内で紹介されています¹。
- 1.日本医療機能評価機構:医療事故情報収集等事業 医療安全情報 2025年10月No.227.
https://www.med-safe.jp/pdf/med-safe_227.pdf(2025.11.20アクセス)
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心理的苦痛とメンタルヘルス医療の利用動向:東大研究グループが調査
東京大学大学院医学系研究科の佐々木那津講師と西大輔教授らによる研究グループは、日本人の心理的苦痛とメンタルヘルス医療の利用について過去10年間の大規模データを解析し、その動向について、2025年10月21日にホームページで公表しました¹。解析が行われたのは、厚生労働省「国民生活基礎調査」の2013~2022年のデータで、COVID-19のパンデミック前後のメンタルヘルスにおける変化が明らかにされました。
COVID-19流行後は若年層のメンタルヘルス医療の利用が増加
2019年まで、中等度・重度の心理的苦痛のある人の割合はともに横ばいでしたが、COVID-19のパンデミックを経た2022年には、中等度の心理的苦痛のある人の割合の減少がみられました。一方で、重度の心理的苦痛のある人の割合には増加が認められています。
メンタルヘルス医療を利用する人の割合でみると、全体は10年で増加しており(図)¹、パンデミック以降は65歳未満(特に18~25歳の若年層)における利用が増加していることがわかりました¹。

- 1.東京大学:心理的苦痛とメンタルヘルス医療の利用の10年の動向を解明――パンデミック前後で日本人のメンタルヘルスが二極化?――.
https://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/PR/2025/release_20251021-2.pdf(2025.11.20アクセス)
マイナンバーカードのスマホ搭載件数は?
2025年10月16日に開催された社会保障審議会医療保険部会で、厚生労働省は「外来診療等におけるスマートフォンのマイナ保険証利用の状況」についての報告を行い、2025年9月末時点のスマートフォン(以下、スマホ)へのマイナンバーカードの搭載件数が約285万件(iPhone:約250万件、Android:約35万件)であることを発表しました¹。
対応のカードリーダ設置施設でマイナ保険証として利用可能
2025年9月19日より、マイナンバーカードの保険証利用(以下、マイナ保険証)についてもマイナンバーカード搭載済みのスマホで可能となっており、汎用カードリーダーにかざして利用できます²。同省のホームページでは、スマホのマイナ保険証に対応した医療機関・薬局の検索ページを公表しており、1月15日時点では約7,7万件の施設が掲載されました。
また、同省が実施したスマホのマイナ保険証に対応した医療機関・薬局へのオンラインアンケートで、「患者にとってどのようなメリットがあると感じるか」という質問に対して、「実物のマイナンバーカードがなくても資格確認ができる」の選択肢が多く選ばれ、患者へのメリットもあるという見解がみられたとしています(図)¹。

- 1.厚生労働省保険局:マイナ保険証の利用促進等について.
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001579695.pdf(2025.11.20アクセス)
2.厚生労働省ホームページ:スマートフォンのマイナ保険証利用について.
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_60802.html(2025.11.20アクセス)
【連載中】脳から起こる症状・徴候の見抜き方
脳梗塞、脳出血、脳首脳といった脳の障害を原因とするベッドサイド徴候を確実に見抜くために必要な知識を紹介!鑑別や観察のヒントなども解説する連載です。
【第1回】意識障害の特徴や原因とは?
〈目次〉
●意識障害とは?
●意識障害の分類
1)意識混濁
2)意識変容
●意識障害の原因とは?
【第2回】意識障害の症状・メカニズム・鑑別のポイント:意識混濁を中心に解説
〈目次〉
●意識障害の症状・徴候は?
・意識障害の事例
●意識障害のメカニズム
●AIUEOTIPSによる意識障害の原因の鑑別
【第3回】意識障害の観察・評価・対応のポイント
〈目次〉
●意識障害の観察ポイント
1)意識混濁に気づく
2)生命危機に直結する A(気道)、B(呼吸)、C(循環)の評価
3)意識レベルの評価(JCS/GCS)
4)その他のバイタルサインの観察
●意識障害の対応のポイント
1)緊急度の判定、人を呼ぶ
2)呼吸の援助
3)循環の援助
4)中枢神経系の援助
5)その他の援助(低血糖など)
・意識障害患者の対応フローチャート
【第4回】せん妄とは?意識変容の症状・原因・鑑別・対応方法を解説
〈目次〉
●意識障害の一部としての意識変容の観察ポイント
●意識変容の症状・徴候
●意識変容のメカニズム
●せん妄の要因・分類・観察ポイント
●せん妄の対応のポイントは?
・せん妄予防のために推奨される介入
・せん妄に対する薬物療法のアルゴリズム
【第5回】頭蓋内圧亢進の基礎知識:原因・症状・観察ポイントを解説
〈目次〉
●「脳ヘルニア」とは?
●頭蓋内圧亢進症状が起こるしくみ
●頭蓋内圧亢進症状が起こる原因は?
●頭蓋内圧亢進に伴う症状と観察
●頭蓋内圧亢進の治療
【第6回】頭蓋内圧亢進で注意すべき嘔吐・めまいの症状と正しい対応
〈目次〉
●頭蓋内圧亢進症状としての嘔吐の出現
●頭蓋内圧亢進症状としてのめまいの出現
●メカニズムと鑑別のポイント
1)頭蓋内圧亢進による嘔吐
2)髄膜刺激症状による嘔吐
●頭蓋内圧亢進症状としての嘔吐・めまいの観察ポイント
●頭蓋内圧亢進症状としての嘔吐・めまいの対応ポイント
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エゴか愛か、安楽死を問う映画『安楽死特区』公開
1月23日(金)より公開の映画『安楽死特区』。「安楽死法案」が可決された世界線の日本を舞台に、人間の尊厳、生と死、愛を問う社会派ドラマです。
余命半年のラッパーが内部告発を目的に「安楽死特区」へ
描かれるのは数年後の日本。「安楽死法案」が可決されたものの、反対の声が多いため、国は実験的に「安楽死特区」として「ヒトリシズカ」という施設を設置することに。安楽死を希望する人が入居し、ケアを受けられるこの施設は、物議を醸す存在となっていました。
回復の見込みがない難病を患うラッパー・酒匂章太郎(演:毎熊克哉さん)と、パートナーであるジャーナリスト・藤岡歩(演:大西礼芳さん)は、安楽死法案に反対の立場。余命半年を宣告された章太郎は、安楽死特区の実態を内部告発しようと、歩とともに「ヒトリシズカ」に入居します。
そこで2人が出会ったのは、それぞれの事情を抱えて安楽死を決意した人々。彼らの苦悩や、医師たちの思いに触れ、章太郎と歩の心にも変化が起こりますが……。
原作は、在宅医として2500人以上の看取りを経験してきた長尾和宏氏による同名小説です。

印象的なのが、ラップバトルを思わせる、章太郎と医師との面談シーン。主治医・尾形(演:加藤雅也さん)の前で、彼は安楽死法案への怒りをあらわにします。「生かされている」という表現を「言葉が足りなかった」と訂正する尾形に、「言葉が足りないのは、ちゃんと伝えようっていう言葉がないからだ」と返す章太郎。ヒップホップに救いを見いだしてラップをつくり続ける彼の、言葉への切なる思いが込められています。

『ヒトリシズカ』に入居するのは、末期がんに苦しむ池田(演:平田満さん)とその妻・玉美(演:筒井真理子さん)や、認知症を抱える元漫才師の真矢(演・余貴美子さん)。夫の死を前にした玉美の正直な気持ちや、とある大切な人の記憶をなくさないうちに死なせてほしいという真矢の願い。安楽死に対するさまざまな思いが語られます。
一方、以前は心臓外科で“スーパードクター”として活躍していた尾形。1分1秒でも長く生きてもらうことをテーマとしていたはずの彼が、「安楽死特区」で働いている理由とは?
章太郎の容態は悪化し、歩に相談することなく安楽死を希望。動揺し、怒り、嘆く歩は、尾形のほか、池田の主治医の鳥居(演:奥田瑛二さん)、三浦(演:板谷由夏さん)ら医師の考えを知り、生と死に真摯に向き合うことを迫られます。
死にたいと願うのはエゴか、生きていてほしいと望むのは愛か――。エンドロールの後まで見届けたとき、自分自身に問いかけたくなる作品です。

『安楽死特区』
1月23日(金)より新宿ピカデリーほか 全国順次公開
出演:毎熊克哉 大西礼芳
加藤雅也 筒井真理子 板谷由夏 下元史朗
鳥居功太郎 山﨑翠佳 海空 影山祐子
外波山文明 長尾和宏 くらんけ
友近 gb 田島令子 鈴木砂羽
平田満 余貴美子 奥田瑛二
監督:高橋伴明
原作:長尾和宏 小説「安楽死特区」ブックマン社刊
脚本:丸山昇一
制作協力:ブロウアップ
配給:渋谷プロダクション
主題歌 :「Oh JOE GIWA」
(作詞:丸山昇一、gb 作曲編曲:林祐介)
製作:「安楽死特区」製作委員会(北の丸プロダクション、渋谷プロダクション)
2025年/日本/カラー/シネマスコープ/5.1ch/日本語/129min
©「安楽死特区」製作委員会
公式サイト:https://anrakushitokku.com
公式X:https://x.com/anrakushimovie
公式facebook:https://www.facebook.com/anrakushimovie
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第366回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
自分らしく生き終わりたい願いを
書きとどめるためにも
限られた余生の一日一刻を
大切に生きていこうと
思っています
生命過程における死の必然性を認めたうえで、死の瞬間まで人間らしく生き、自分らしく死にたいとは多くの人々の願うことでもあり、これをめざすことが看護における生命観であると私は考えてきました。これを単なる哲学としてとどめず、実現することによって、はじめて看護が看護たりえることになるのです。(中略)
人それぞれの生き方が違うように、死に向かうありようも人それぞれであるということです。私の場合、日々の暮らしや仕事に没頭している頃には、全く意識にものぼらなかった人生の最終章の頁に、自分らしく生き終わりたい願いを書きとどめるためにも、限られた余生の一日一刻を大切に生きていこうと思っています。
(出典:『いのちをつなぐ 移りし刻を生きた人とともに』137~138ページ、看護の科学社)
●「川嶋みどり 看護の羅針盤」の記事はこちら
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(最終回)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第365回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
自分の仕事であるとして
歩き出してからは
看護は何時でも
私の同伴者であった
看護の道に足を踏み入れてから50年以上も経ったと思うと、やはり感無量である。動機自体は曖昧でも、これが自分の仕事であるとして歩き出してからは、看護は何時でも私の同伴者であった。自然現象をはじめ身近な諸事象をいつも看護に引きつけて考える習性が身についてしまった。そして、限りない看護の可能性を予知するような場面を自ら体験したり、見聞きすることを重ねる過程で、この職業への「愛」が自然に育ったというべきか。
(出典:『歩きつづけて看護』iii、医学書院)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第364回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
「大変だけど続けてきた」
ではなく
「大変だから続けてきた」
のである
私は今年満84歳で、看護師歴64年である。学生に「先生はどうして、 看護師を60年以上も続けてこられたの?」と聞かれると、「大変だから続けてきたのよ」と答える。「大変だけど続けてきた」ではなく、「大変だから続けてきた」のである。これではダメ、これではいけないと思いながらも、看護が大好きだから続けてきた。どんなに大変でつらいことでも、それを乗り越えたならば、患者の喜びがあり、乗り越えた喜びは他でもない私のものである。看護師で良かったという喜びを感じながら、私は今日まで仕事を続けてきた。
(出典:『いま、看護を問う』60ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第363回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
一人の人が一回限りの
観察をしたことにより
判断してしまうとそれだけで
判断も偏ってしまうことに
なりがちである
1人の人が1回限りの観察をしたことにより判断してしまうと、それだけで判断も偏ってしまうことになりがちである。したがって、できるだけ多面的に多様な情報を集めて、それを 1人で判断するのではなく、カンファレンスの場を通して、できるだけ集団の力、チームで判断をしていくということが正しい判断を行なう上で必要である。
(出典:『看護計画 立案過程と実践・評価』57ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第362回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
患者を励まし勇気づけるためには、
看護者の言葉や
態度だけでは不十分で
そのベースは確かな看護技術に
ほかならない
学生は、この患者が口には出さないが人一倍おしゃれで、清潔好きであること、いい知れぬ苦痛と闘いながらも身づくろいや身辺の清潔に大変気を使うことに注目した。
そして洗髪や足浴を通して患者の心を開いていくことに成功する。患者を励まし勇気づけるためには、看護者の言葉や態度だけでは不十分で、そのベースは、確かな看護技術にほかならないことを体験したのであった。
(出典:『看護学のすすめ』5ページ、筑摩書房)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第361回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
人間をどう見るか病気をもった人を
どう見るかという基本的な人間観が
看護問題を左右する
看護チームが統一したケアを進めていく上で、チームとしての看護観や生命観が、看護計画過程の前提になる。(中略)
看護問題を設定する場合も同様である。つまり、人間をどう見るか、病気をもった人をどう見るかという、基本的な人間観が、看護問題を左右するのである。すなわち顕在化している現象は同じであっても、その人を見る看護師の哲学の相違によって、問題の捉え方が異なってくることを意識せねばならない。
(出典:『看護計画 立案過程と実践・評価』56ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第360回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
介護や看護は女性だけが
担うべきものではなく
また女性特有の仕事でもなく
人が人として行っていく
行為である
日本で他人が他人の看護をした始まりは、実は女性ではなく僧侶でした。僧侶は、もともと一般の人として生活しているなかで、何らかのきっかけで出家して仏道に入り、それまで知らなかった人たちと共に生活します。そこで風邪を引いたり、お腹を壊したりした僧侶を仲間の僧侶が看病したことが他の人々への看護や看取りの始まりとされています。(中略)
こうしたことからも介護や看護は女性だけが 担うべきものではなく、また女性特有の仕事でもなく、人が人として行っていく行為であることがわかります。
(出典:『看護技術の基礎理論』15~16ページ、ライフサポート社)
●「川嶋みどり 看護の羅針盤」の記事はこちら
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【2025年】エキナスweb人気記事ランキングTOP10
2025年も残りわずか。今年、『エキスパートナースweb』で人気だった記事TOP10をご紹介します。振り返りに役立ててみてください。各記事の末尾には関連記事が載っているので、そちらもぜひチェックを!
(本記事は2025年12月31日に公開したものです)
10位:発作性上室頻拍(PSVT)の心電図波形の特徴は?

発作性上室頻拍の心電図波形の特徴とは?注目したいポイントを整理しています。さらに、モニター上での動脈圧の見方や、発作性上室頻拍が現れたときの対応方法も学べます。
〈目次〉
●発作性上室頻拍の特徴とは?
●PSVTが出現したらどうする?
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9位:終末期のバイタルサイン変化:亡くなる前のサインとは?

終末期のバイタルサインはどのように変化していくのでしょうか。心停止前、がん終末期など、状況別に亡くなる前に見られるサインを取り上げています。患者さんと家族への適切なケアと心の準備のために重要です。
〈目次〉
●終末期のバイタルサインの変化とは?
・心停止前のバイタルサインの変化
・がん終末期のバイタルサインの変化
・がん終末期以外の死亡につながるバイタルサインの変化
記事はこちらから
8位:メインと側管からの点滴は、同時投与でもいいの?

看護師にとって必要不可欠な薬の知識に関するギモンを取り上げました。点滴の際、側管が多ければメインが止まる時間が長くなります。では、メインと側管からの点滴は同時に落としてもよい?薬剤師が説明します。
〈目次〉
●メインと側管からの点滴は、同時に落としていいの?片方ずつがいいの?
・ルートがない場合は、同時投与せざるを得ない場合も
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7位:交差適合試験(クロスマッチ)と血液型検査、同時に採血しない理由は?

輸血の前、輸血検査として行われる血液型検査と交差適合試験(クロスマッチ)。それぞれの検体を別々に採血しなければならない理由とは?医療安全の観点から詳しく解説しています。
〈目次〉
●輸血検査の流れとは?
●血液型検査と交差適合試験を同時採血してはいけない理由は?
・ABO型不適合輸血実態調査
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6位:アドバンス・ケア・プランニングの定義と支援のポイント

国内外のACPの定義を確認したうえで、話し合うべき内容や支援のポイントを紹介。患者さんによるACPのプロセスや、ACPを支援するメリット、看護師に期待される役割など、知っておきたいポイントが満載です。
〈目次〉
●ACPの定義
●ACPで医療者と患者さんが話し合う内容
●ACPのメリットと課題
●ACPにおいて看護師に期待される役割
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5位:胸腔ドレーンのフルクテーション(呼吸性移動)の確認方法

胸腔ドレーン管理において重要な呼吸性移動の確認方法をわかりやすく紹介します。呼吸性移動が観察できない場合の原因や、ドレーン閉塞を疑う場合のチェックポイントについても整理。適切な対応をとるための実践的な知識を習得できます。
〈目次〉
●呼吸性移動は「正常に交通している」ことを示す
●水封室での呼吸性移動(フルクテーション)の確認方法は?
●呼吸性移動が観察できない場合は注意
●ドレーン閉塞を疑った場合のチェックポイント
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4位:房室接合部調律の心電図波形の特徴とは?

房室接合部調律の心電図波形の読み方について、ここだけは覚えておきたい要点をピックアップ。図とともにコンパクトに解説しています。特徴の1つである「P波が出ていない」とはどんな状態なのか、注意点を含めて確認しましょう。
〈目次〉
●房室接合部調律の特徴とは?
●「P波が出ていない」とはどんな状態?
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3位:看護記録の監査や教育

いよいよTOP3です!
3位は「看護記録の監査や教育」。医療機関の品質管理と患者ケアの向上に不可欠な看護記録の監査。監査の目的やプロセス、種類などを整理しています。さらに、看護記録の教育についても紹介。その重要性や、ラダー別教育について知ることができます。
〈目次〉
●看護記録の監査とは?
●監査の項目はどう選定する?
●看護記録教育とは
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2位:心室期外収縮(PVC/VPC)の心電図波形の特徴は?

「ここだけ覚えて心電図」の連載から、3つ目のランクイン。
心室期外収縮(PVC/VPC)の心電図波形の特徴をわかりやすく紹介しています。Lown分類による重症度判断もおさえておきましょう。急性心筋梗塞(AMI)、心不全、心筋症において、心室期外収縮とともに見るべき検査データもチェックを。
〈目次〉
●心室期外収縮の心電図波形の特徴は?
●Lown分類で重症度を判断
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1位:倫理カンファレンスの進め方

1位はこちら、「倫理カンファレンスの進め方」でした!
さまざまな臨床場面で必要になる、看護倫理の知識。記事では、特に倫理カンファレンスの進め方を解説しています。倫理カンファレンスの目的や、倫理カンファレンスにおける看護師の役割とは?具体例を交えながら、効果的な倫理カンファレンスを行うポイントを実践的に学べます。
〈目次〉
●倫理カンファレンスの目的
●臨床でよくみる具体的な場面の例
●倫理カンファレンスの「グランドルール」を共有する
●主体的に発言できるカンファレンス
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監督の闘病生活を映画化『もしも脳梗塞になったなら』
脳梗塞を患った太田隆文監督が、自身の闘病体験を映画化した『もしも脳梗塞になったなら』。12月20日(土)より、全国で順次公開されます。
すべて本当の話!脳梗塞の悲劇を笑いと感動の作品に
『向日葵の丘 1983年夏』『朝日のあたる家』などで知られる太田隆文監督が、「僕の闘病生活が誰かの役に立てば」との思いで作ったノンフィクション映画。暗くなりがちな闘病体験を、笑いと感動で描いています。
主人公の大滝隆太郎は、「目標は日本のスピルバーグ!」である無名の映画監督。映画作りに没頭する毎日でしたが、ある日突然、脳梗塞を発症してしまいます。
言葉がうまく出ず、両目とも半分失明。ところが、妹には「いつかこうなると思っていた」と言われ、友人には心配どころがギャグにされ、SNSに闘病状況をつづれば無神経なアドバイスや誹謗中傷ばかり。このまま孤独死するのかと追い込まれますが、思わぬ人たちから救いの手が……?

太田監督が経験した検査や治療、手術、入院、リハビリの日々をリアルに再現。本人にとっては悲劇でも、周囲にとっては喜劇のようで、悪気はないのに病人の気持ちを踏みつける人たちがいることをコミカルに描きます。仕事漬けだった隆太郎が、やがて気づいた大切なこととは――。病気になったとき、そして病気の人と接するときに心に刻んでおきたいことを伝えてくれます。
主人公の大滝隆太郎を演じるのは、太田監督が師事した大林宣彦監督の『花筐/HANAGATAMI』で主演を務めた窪塚俊介さん。隆太郎の妹役に藤井武美さん、母役に田中美里さん、隆太郎をインターネット上で応援する友人役に藤田朋子さん、佐野史郎さんが出演。

もしも脳梗塞になったなら
12月20日(土)より新宿K’s cinema 他にて全国順次公開
キャスト:窪塚俊介 藤井武美
藤⽥朋⼦ ⽥中美⾥ 佐野史郎 ほか
製作:鯛中淳
プロデューサー:太⽥隆⽂
ラインプロデューサー:⼩林良⼆
撮影監督:三本⽊久城
Bカメ:佐藤遊 録⾳:⻄⼭秀明
助監督:植⽥中 制作担当:江尻健司
⾐裳:藤⽥賢美 ヘアメイク:道地智代
スチール:千葉朋昭 編集:三本⽊久城
提供:シンクアンドウィル
制作:⻘空映画舎
配給:渋⾕プロダクション
監督・脚本:太⽥隆⽂
2025/⽇本語/ステレオ/アメリカンビスタ/102min
© シンクアンドウィル ⻘空映画舎
公式サイト:moshimo-noukousoku.com
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第359回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
ピアノ演奏のもとでの
看護師自身の身体そのものを
ツールにして、「触れ」「撫で」
「支え」「握る」など
相互に体温の通じ合う接触を
通しての人格の関わり合いが
そこにはあった
20年以上続けた看護音楽療法の中で、最初の5年間は試行錯誤をくり返しながら在宅で暮らすパーキンソン病の高齢者へのアプローチであった。(中略)
現代医療の進歩をもってしても解決できないこの疾患特有の苦痛や不快、不能にからむ不安を、ピアノ演奏のもとでの看護師自身の身体そのものをツールにして「触れ」「撫で」「支え」「握る」など、相互に体温の通じ合う接触を通しての人格の関わり合いがそこにはあった。
(出典:『日本看護研究学会誌』25(1)、日本看護研究学会)
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