【連載まとめ】たらればさん×エキナス編集長トークイベント
編集者のたらればさんと『エキスパートナース』編集長によるトークイベントをレポート!紀伊國屋書店新宿本店で、「いまの時代だからこそ専門雑誌を読んでほしい理由」を語り合いました。全3回の記事で、当日の様子をお伝えします。
※イベントは2024年11月に開催しました。
たらればたられば
古典文学をはじめ、さまざまな情報をSNSで発信する編集者。フォロワー数は23万人以上。かつて『エキスパートナース』のなかでその名前が掲載されたことも。
@tarareba722
『エキスパートナース』編集長えきすぱーとなーすへんしゅうちょう
『エキスパートナース』本誌とwebの編集長。エキナスの公式Xでいつも漫画の話をしている。
@ExpertNurse_EN
第1回
〈目次〉
●今が雑誌の大きな転換期
●雑誌の“価値”を伝えていくこと
●すぐ近くにある、タイムライン
第2回
〈目次〉
●映画やCDのように、雑誌を楽しむ
●紀伊國屋書店新宿本店と2人
●“うっかり”の出会いがもたらすもの
第3回
〈目次〉
●雑誌と時代
●雑誌の未来は?
●たらればさんと編集長に聞きたいこと
・特集はどうやって決めているの?
・表紙はどうやって決めている?
・著者に期待していることは?
・ダイビングの専門誌を作ってほしい
・医学系出版社でウェブの企画を通すには?
・第2のたらればさんをめざすには?
・定期購読と電子版について知りたい
・若い読者を増やす方法は?
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第334回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
コミュニケーションは
背中でするわけではありません
コミュニケーションは背中でするわけではありません。面と向かってするものなのに、看護師は患者さんにお尻を向けてパソコンに向かいデータを打ち込んでいます。その先輩たちの姿を新人たちが必死で学んでいます。
そして、そういったことがおかしいことだと気づかなくなっている職場の風土に、看護の危機的状況が潜んでいるとみます。
(出典:『看護の危機と未来 今、考えなければならない大切なこと』34ページ、ライフサポート社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第333回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
看護の魅力の一つは
未知への挑戦にある
看護の魅力の1つは、 未知への挑戦にある。対象の背景の多様性に加えて、個別的な生活様式や習慣の相違からくる、一見ばらばらで、とらえどころのない問題に立ち向かう看護師のアプローチも多様である。
しかし、注意深く整理していくと、年齢や疾患の相違はあっても、共通で普遍的な何かが明らかになったり、あるいは、看護師の対応の仕方の共通性などが浮きぼりになって興味のつきるところを知らない。
(出典:『看護学のすすめ』9~10ページ、筑摩書房)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第332回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
50年の歴史をもつ保助看法の
看護の二大業務のそれぞれの
専門性とその内容についても
看護職自身が
確かな見解をもつ必要がある
50年の歴史をもつ保助看法の、看護の二大業務のそれぞれの専門性とその内容についても、看護職自身が確かな見解をもつ必要がある。医療技術でもなく、介護技術でもない看護技術があるとしたら、それを明確にし、その質を高めることは、生命や健康に責任をもつ看護職の差し迫った課題であると言えよう。
(出典:『看護実践 経験知から創造へ 健和会臨床看護学研究所20年の歩み』9ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第331回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
看護の専門性を追求し
看護学の方向を模索する過程は
多様である
看護の専門性を追求し、看護学の方向を模索する過程は多様である。著者は看護の実践的な概念に重きをおき、その実践の積み重ねを流さず記述して分析し、そこにひそむ客観的法則性を引き出して技術化するという方法をこの20数年間提唱してきた。(中略)
最初に行ったのが、看護に関係した事故分析であった。誰でも故意に起こそうとするのではないが、不幸にして起きてしまった事故の背景には、単なるうっかりや失敗だけでは済まされない、システムや教育の問題があることを知った。また、時や所や背景は違っても、その底にある本質は共通であることも知った。(中略)
看護実践を技術面から分析していくうちに、生命の安全性と並行して人間らしく生きるという側面、すなわち看護技術における安楽性という概 念の重要性に気づいた。
(出典:『看護技術の現在 看護の時代2』20~21ページ、勁草書房)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第330回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
個々の看護師らの誰もが願う
質の高い看護をスローガンとして
掲げるのではなく
実践することを抜きにしては
成熟した専門職への道は
遠いでしょう
日々の実践の意味づけにあたってナイチンゲールの論理を適用する試みは、尽きることを知らない思いがします。個々の看護師らの誰もが願う質の高い看護を、スローガンとして掲げるのではなく、実践することを抜きにしては、成熟した専門職への道は遠いでしょう。日々の看護を振り返って、そこから引き出せる論理を引き出していくことの大切さを再び認識しました。
(出典:『看護を語ることの意味“ナラティブ”に生きて』75ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第329回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
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「患者の立場に立って」という
言葉の空しさ
患者の立場は患者にならない限り
その立場には立てないことを
知る謙虚さから
看護は始まらなければ
吉田さんは、一人の女として母としてというよりも、看護師としての意識を終末のベッドでも忘れることなく持ち続けた。「プライベートなことについては思い残すことはありません。でも、私を育ててくれた病院の看護の将来を思うと、死んでも死にきれない思いなのです」。
私は、この言葉を日本の看護の現状に重ねた。多くの先達が、仕事半ばで倒れた同僚が、自分が患者になって同職の看護師たちから受ける看護。裏表を知り尽くしているはずなのに、患者の身になったとき、どれほど十分でないかを知り愕然とする。「患者の立場に立って」という言葉の空しさ。患者の立場は患者にならない限りその立場には立てないことを知る謙虚さから看護は始まらなければ。(中略)
看護の質評価への関心が高く、その評価尺度の開発も意欲的である。だが、ベッドサイドで、患者が実感するケアのありようを抜きに、質の評価はできないだろう。
(出典:『ベッドサイドからケアの質を問う 看護婦が患者になって』89~90ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第328回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
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医療技術の進歩が
看護の初歩的な技術を
後退させた側面が確かにある
尿路感染の機会は、安易な留置カテーテル挿入により各段に増えてきた。また、カテーテル挿入者に対する膀胱洗浄も、感染の契機になると指摘されている。そこで、感染予防の点からも経口的な水分補給がきわめて大切である。だが、輸液の進歩による経口摂取軽視の風潮が、感染を助長している面もある。
消毒薬がどのようであろうと、感染予防の基本が流水のもとでの物理的な手洗いであり、種々の処置や検査の過程での操作にあるとしたら、感染予防、とりわけ院内感染の予防に対する看護師の責任は重いと言えよう。医療技術の進歩が看護の初歩的な技術を後退させた側面が確かにある。
(出典:『看護技術の現在 看護の時代2』18ページ、勁草書房)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第327回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
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看護師は耐えなければならない
当事者の患者が
もっとも耐えているのだから
終末期の患者にとっての不安の要因はさまざまである。何よりも死への不安がある。未知の死後の世界への不安。愛する人々との別れの不安。やり残した仕事への未練。残された家族の将来への心配。そうした患者の気持ちは、病状や苦痛の大小によっても、さまざまに揺れ動く。患者の気持ちを知れば知るほど、そばに行くのが辛い。だが、看護師は耐えなければならない。当事者の患者がもっとも耐えているのだから。
(出典:『CHECK it UP② 日常ケアを見直そう あなたの職場の看護チェック』171ページ、医学書院)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第326回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
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基礎教育に携わる教官と
臨床看護師たちとの交流が望まれる。
その場合共通の基礎となる技術論があれば、
いっそう実り豊かになるであろう
失禁患者のおむつ外し、遷延的な呼吸困難患者の呼吸ケアの技術、開口不能患者の口腔清潔の方法、便秘患者への排世援助技術等々、知識として伝達可能な技術の量も増えつつある。こうした蓄積が基礎教育に反映されるためにも、 基礎教育に携わる教官と臨床看護師たちとの交流が望まれる。その場合、共通の基礎となる技術論があれば、いっそう実り豊かになるであろう。
(出典:『看護技術の現在 看護の時代2』42ページ、勁草書房)
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【連載まとめ】ハート先生の心電図特集
心電図の教育活動をはじめて約25年、ハート先生の書籍を試し読みできます! 誘導法の基本や、T波の陰性化、ST上昇・下降などについてわかりやすく解説します。
誘導法の基本と心電図波形が描かれる原則
〈内容〉
●誘導法の基本①:四肢誘導の目の位置
●誘導法の基本②:胸部誘導の目の位置
●正常12誘導の特徴
●心電図波形が描かれる原則
T波の陰性化と貫壁性に発生した虚血
〈内容〉
●虚血が起こると心筋細胞はどのように変化する?
●T波の陰性化
●虚血状態が悪化すると傷害電流が発生
●貫壁性に発生した虚血
心電図のST上昇・下降の判定方法/虚血解消でT波が逆転する理由
〈内容〉
●「STが何ミリ上昇(下降)している」とはどの部分を指す?
●なぜ虚血が解消するとT波が逆転する?
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【連載まとめ】整形外科の疾患と治療
スポーツ診療にも精通した部位別スペシャリストの医師たちが、整形外科ナースの疑問に答えます!腰痛圧迫骨折、腱板断裂、変形性膝関節症の病態や症状、治療について解説する全3回の連載です。
【第1回】腰椎疾患:腰椎圧迫骨折(骨粗鬆症性)
〈目次〉
●腰痛圧迫骨折(骨粗鬆症性)の病態
●腰痛圧迫骨折(骨粗鬆症性)の症状
●腰痛圧迫骨折(骨粗鬆症性)の検査
●腰痛圧迫骨折(骨粗鬆症性)の治療
・経皮的椎体形成術(BKP)
・後方椎体間固定術
【第2回】肩の慢性疾患:腱板断裂
〈目次〉
●腱板断裂の病態
●腱板断裂の症状
●腱板断裂の検査
●腱板断裂の治療
・関節鏡下腱板修復術(ARCR)
・リバース型人工肩関節置換術(RSA)
【第3回】膝関節の慢性疾患:変形性膝関節症
〈目次〉
●変形性膝関節症の病態
●変形性膝関節症の症状
●変形性膝関節症の検査
・変形性膝関節症(膝OA)の単純X線を用いた重症度分類
●変形性膝関節症の治療
・高位脛骨骨切り術(HTO)
・人工膝関節置換術
そのほかの連載記事
【連載まとめ】看護記録を整える
看護記録を見直し、改善するには?看護記録を効率化する方法や、医療DXによる変化、看護記録の監査・教育について解説する全3回の連載です。
【第1回】看護記録の効率化―「整える」4つの条件
〈目次〉
●看護記録の効率化を図るには
●なぜ、いま看護記録を「整える」のか
・Point①看護記録が「整っている」といえる条件は4つ
・Point②記録の効率化は「働き方改革」の観点からも重要
・Point③電子カルテの導入・改善時は、看護記録を整える大チャンス
●記録委員・記録担当になったら自施設の状況・課題を把握する
・Point①まずは自施設・自部署の「看護記録の状況」を把握する
・Point②看護記録に関する「用語」を正しく理解する
・Point③看護記録の「形式」を正しく理解する
【第2回】DX推進によって、看護記録はどう変わる?
〈目次〉
●変化の時代における看護記録のあり方を考える
・Point①看護記録は時代に合わせて変化していくもの
・Point②地域連携推進のため多施設での看護記録の共有が進む
・Point③DXが進んでも、看護の本質は変わらない
【第3回】看護記録の監査や教育で注目すべきポイント!
〈目次〉
●看護記録の監査とは
・Point①看護記録の監査は、漫然と実施しても意味がない
・Point②看護記録の監査も、「量(形式)」と「質」の両面を評価する
・Point③帳票や諸記録の監査は、できるだけ多職種で行う
●看護記録教育とは
・Point①看護記録の「意味」「目的」を意識づけることが大切
・Point②「考える力」「書く力」は経験の積み重ねによって磨かれる
・Point③看護記録の継続教育には「ラダー別教育」が有効
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【連載まとめ】臨床で倫理的問題にどう向き合うか
看護倫理の基礎知識や、倫理カンファレンスの進め方を解説する全3回の連載です。さまざまな臨床場面で必要な看護倫理を学べます。
【第1回】看護現場での倫理的問題の基礎知識
〈目次〉
●倫理的問題は身近なところにある
●看護業務におけるジレンマ
●職種間でのジレンマ
●非規範倫理学は「倫理の基本」となる概念
【第2回】倫理カンファレンスの進め方と看護師の役割
〈目次〉
●倫理カンファレンスの「目的」を理解する
・多職種をつなぐ看護師は、倫理カンファレンスの要
・「合意形成=論破」ではない
●倫理カンファレンスの「グランドルール」を共有する
・参加者全員が「発言しやすい場」をつくる
【第3回】臨床事例から考える、倫理カンファレンスの流れ
〈目次〉
●病気を告げる場面での倫理的調整
●倫理カンファレンス参加者の意見
●事例の論点を整理する
●倫理的に考えるためのヒント
そのほかの連載記事
【連載まとめ】神経難病の病態・ケア・支援がトータルにわかる
神経難病にはさまざまな種類があり、疾患ごとに経過や起こりうる症状が異なります。療養行程を知り、患者さんと家族を支えるために必要な看護について解説する全3回の連載です。
【第1回】神経難病看護とは:「難病とともに生きる」を支えるために
〈目次〉
●難病の「分類」を理解する
・難病を疾患でとらえると、看護問題がつかみづらくなる
●症状を理解すると、看護の展開がみえてくる
・神経難病の症状は多彩で個人差がある
●経過に合わせた支援のためにチームで協働する
・療養行程と経過は対応している
【第2回】神経難病患者の療養行程:経過に応じた支援を考える
〈目次〉
●「療養行程=病期」ではない
●Step1 各行程における支援課題をおさえる
・発症期の支援課題
・進行期の支援課題
・移行期の支援課題
・維持・安定期の支援課題
・終末期の支援課題
●Step2 対応策を立てる
【第3回】コミュニケーション機能障害の看護のポイント
〈目次〉
●神経難病におけるコミュニケーション機能障害
●症状の特徴や変化
●アセスメントのポイント
●看護のポイント
・早期に支援を開始する
・コミュニケーションの目的を明確にする
・患者さんに合ったAACを選択・導入する
・AACの選択と留意点
●コミュニケーション支援に関連する公的支援制度
●経過に応じたコミュニケーション支援の実際
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岡田将生が看護師役に!細田守監督最新作『果てしなきスカーレット』
細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』が11月21日(金)に公開。主人公・スカーレットの声を芦田愛菜さん、現代からやってきた看護師・聖(ひじり)の声を岡田将生さんが担当します。

復讐を誓い「死者の国」を旅する王女・スカーレットの物語
『果てしなきスカーレット』は、『時をかける少女』『サマーウォーズ』『竜とそばかすの姫』などを手がけてきた細田守監督による長編アニメーション映画。主人公のスカーレットは、父の敵(かたき)への復讐を心に誓う中世の王女です。
スカーレットが復讐に失敗して目覚めると、そこは狂気にあふれた「死者の国」。この地で再び復讐を果たそうと旅を続ける彼女は、現代日本からやってきた看護師の青年・聖と出会います。
戦うことしか知らなかったスカーレットが、聖とともに旅する先で行き着いた“決断”とは――。「生きるとは何か?」を問いかけてくる、心揺さぶる作品です。
心やさしい看護師・聖の声を岡田将生さんが担当
聖の声を務めた岡田将生さんは、長編アニメ初挑戦。ドラマ『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日)に続き、看護師役を演じました。「復讐に燃えるスカーレットの鞘のような存在となれるよう、彼女の支え方や寄り添い方、聖の優しさや誠実さを伝えられるようにキャラクター像をつくっていった」と語ります。
医療バッグ1つだけを手に突然迷い込んだ「死者の国」でも、傷ついた人を救おうとする聖。襲ってきた敵にさえも、分け隔てなく手を差し伸べます。

聖の仕事ぶりがよくわかるのが、旅の途中で訪れた遊牧民の集落でのひととき。看護師だと名乗り、健康に不安なことがあったら言ってほしいと呼びかけるも、人々は警戒心をあらわにします。それでも穏やかに語りかけ、薬を塗り、清拭や手浴を行ううちに、皆が彼の人柄と看護師としての実力に信頼を寄せるようになりました。
スカーレットもまた、かたくなだった心を次第に開いていきます。腕に傷を負った際、ターニケット(止血帯)を使って止血してくれる聖に、看護師になった理由を尋ねるスカーレット。その返答を聞いて見せた笑顔からも、2人の関係が変わってきたことが伝わってきます。聖がなんと答えたかは、ぜひ劇場でお確かめください。

旅をしながら向き合う「生きる意味」
復讐を果たすことだけを支えに生きてきたスカーレットが、自分の可能性を見つめなおす描写も印象的。出会った当初、争いが絶えない現実を受け入れるようスカーレットに諭された聖は、職場でも「人が死ぬのに慣れないと仕事にならない」と言われたことを思い出し、人生の意味を考えます。
そんな彼に取り合わなかったスカーレットでしたが、旅を続けるうちに「生きる意味」と向き合うことに。旅路の先に、彼女は生きる道を見出せるのか――。

2Dでも3Dでもない、まったく新しいアニメーション表現に挑戦したという本作。スカーレットが敵と剣を交える迫力あるアクションシーンや、砂漠に火山、雷といった「死者の国」の風景など、壮大かつ鮮明に表現された映像世界に注目を。

『果てしなきスカーレット』
2025年11月21日(金)公開
監督・原作・脚本:細田守
出演(声):
芦田愛菜
岡田将生
山路和弘 柄本時生 青木崇高 染谷将太 白山乃愛 / 白石加代子
吉田鋼太郎 / 斉藤由貴 / 松重豊
市村正親
役所広司
配給:東宝、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©︎2025 スタジオ地図
公式サイト:https://scarlet-movie.jp/
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生成AIを使いこなすために重要な「プロンプト」とは?
生成AIを使いこなすには、質の高いプロンプト作成が重要です。看護記録をSOAP形式にまとめる具体例も紹介する、書籍『ChatGPT使ってる?ナースが書いた 看護に役立つ生成AI使いこなし術』の試し読み記事をお届けします。
AIを優秀なアシスタントにする「質問力とプロンプト」
これまでの章で、私たちは生成AIという新しい技術について、その基本的なしくみ(第1回の記事・書籍CHAPTER1)、驚くべき能力と無視できない限界(第2回の記事・書籍CHAPTER2)、看護現場での具体的な活用可能性(第3回の記事・書籍CHAPTER3)と、多角的に学んできました。まるで、新しい職場にやってきた、非常に有能だけれども、少しクセのある(?)新人同僚について、その性格や能力、そして接するうえでの注意点をひととおり把握したような状態、といえるかもしれません。
知識や注意点を学んだうえで次に重要になるのは、「その新人同僚(=生成AI)と、実際にどうやってうまくコミュニケーションをとり、その能力を最大限に引き出して、最高の仕事仲間になってもらうか?」ということです。せっかく高いポテンシャルをもっているのに、指示の出し方やかかわり方が悪ければ、その能力を十分に発揮してもらえず、宝の持ち腐れになってしまいます。
この章では、まさにその「生成AIとの上手なコミュニケーション術」に焦点を当てます。そして、そのコミュニケーションの鍵を握るのが、「プロンプト(prompt)」と呼ばれるもの、そして、そのプロンプトを使いこなすための「質問力」なのです。
プロンプトとは何か
「プロンプト」という言葉は最近よく耳にするようになった、という人もいるかもしれませんが、難しく考える必要はありません。プロンプトとは、私たちが生成AIに対して与える「指示」「質問」「命令」「お願い」のことです。AIに何か文章を書いてほしいときに入力する文章、何かを尋ねるときの質問文、画像を作ってほしいときの説明文など、これらすべてがプロンプトにあたります。
それでは、なぜこの「プロンプト」が、AIと上手に付き合ううえで、それほど重要なのでしょうか?
それは、生成AIが私たちの与えたプロンプトの内容を唯一の手がかりとして、回答を生成するからです。AIは、人間のように“空気を読む”とか、“言外の意図を察する”といったことはできません。あなたがプロンプトで伝えた言葉、そのものがすべてなのです。

これは、人間の同僚とのコミュニケーションに例えると、とてもわかりやすいかもしれません。 例えば、あなたが後輩の看護師に「〇〇さんの件、よろしくね」とだけ伝えたとします。これだけでは、後輩は何をどうすればよいのかわからず、困ってしまいます。結果として、期待どおりの仕事はしてもらえないかもしれません。
一方で、「〇〇さんの午後のバイタルサイン測定と、××の薬剤投与、そしてご家族への△△についての説明をお願いします。特に注意してほしいのは□□の点です」というように、具体的で明確な指示を出せば、後輩は迷うことなく、的確に業務を遂行してくれるはずです。
生成AIとの関係も、これとまったく同じなのです。あいまいで不十分なプロンプトを与えれば、AIから返ってくる答えも、やはりあいまいで的外れで、役に立たないものになりがちです。 反対に、明確かつ具体的で、必要な情報が十分に盛り込まれたプロンプトを与えることができれば、AIはその能力を最大限に発揮し、驚くほど的確で質の高い、そしてあなたの期待に沿った回答を返してくれる可能性が高まります。
よくコンピュータの世界でいわれる「Garbage In, Garbage Out(ゴミを入れたら、ゴミしか出てこない)」という原則は、まさにプロンプトにも当てはまります。質の低いプロンプトからは、質の低いアウトプットしか生まれないのです。
ですから、生成AIを使いこなすうえで最も重要なスキルの1つは、この「質の高いプロンプトを作成する能力」、言い換えれば「AIから望む答えを引き出すための、すぐれた質問力・指示力」を身につけることです。
プロンプトの違いが回答の質に差をつける
プロンプトの違いによって考えられることを具体例でみてみましょう。
プロンプトの違いによる比較(看護記録の一例)
【看護師の記録】
本日訪室時、「昨夜は創部痛が気になって、あまり眠れなかった」との訴えあり。表情も少し険しい。昨日定期で使った鎮痛薬はあまり効いていない様子。バイタルは血圧がやや高めだが、発熱はなし。食事も半分くらいしか進んでおらず、食欲もない様子。
昼前にナースコールがあり、「やっぱり痛みが強い」とのことだったので、医師に報告し、臨時で鎮痛薬を使用。その後、訪室すると少し落ち着かれたようだったが、夕方ご家族が帰られた後に、また「ズキズキする」と話されていた。創部のガーゼを確認したが、出血などは特に見られなかった。明日の日勤帯でもう一度、疼痛コントロールの方法を検討する必要があるかもしれない。


このように、プロンプトの質が、AIの回答の質を大きく左右するのです。これまでの私たちは、Google検索のように、単にキーワードをいくつか入力して、あとはAI(検索エンジン)がよい感じに関連情報を探してくれる、という使い方に慣れてきました。しかし、生成AIとの対話は、それとは少し異なります。検索キーワードを探すのではなく、「明確な指示書」や「依頼状」を作成するような意識、あるいは、優秀だけれど指示がないと動けない新人同僚に、的確な「ブリーフィング(事前説明)」を行うような意識をもつことが、上手に付き合うための第一歩となります。
「少し難しそう…」と感じましたか?
大丈夫です! すぐれたプロンプトを作成する能力は、決して一部の専門家だけがもつ特殊なスキルではありません。いくつかの基本的なコツを学び、少し練習すれば、誰でも上達できるものです。
次項(書籍参照)からは、その“魔法のコツ”ともいえる、効果的なプロンプトを作成するための具体的なテクニックについて、1つひとつ詳しくみていきます。「目的・役割・条件を明確に伝える」「対話を通じて精度を上げる」「AIの回答を吟味し編集する」そして「AIのクセを理解する」といったステップを通じて、あなたもきっと、AIを「最高の同僚」にするためのコミュニケーション術を身につけることができるはずです。
さあ、AIのもつ真の力を引き出すための「質問力(プロンプト力)」を磨く旅を、一緒に始めましょう!
●あいまいで不十分なプロンプトからは、あいまいで的外れで、役に立たない回答しか返ってこない。
●生成AIを使いこなすには、「質の高いプロンプトを作成するための能力」が最重要スキルとなる。
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ChatGPT使ってる? ナースが書いた
看護に役立つ生成AI使いこなし術
上川重昭 著
A5・128ページ
定価:1,980円(税込)
照林社
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第325回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
根源は制度そのものに
由来するものであることを理解せずして
准看護師の人権を守れるはずはない
この数十年にわたる准看護師たちの苦しみが、現象としては職場での人間関係や日常の業務上のさまざまなことにあったとしても、根源は制度そのものに由来するものであることを理解せずして、准看護師の人権を守れるはずはないと思う。
(出典:『歩きつづけて看護』50ページ、医学書院)
●「川嶋みどり 看護の羅針盤」の記事はこちら
●そのほかの連載記事
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第324回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
人生の途上における病気や生来の障害を
負い目として受けとめるのではなく、
より積極的な価値を見い出していくことを
対象の人々とともに追求していくという
哲学的な課題にも看護は直面している
かなりの苦痛に耐えつつ明るく生きるがん末期の患者や、重度の身体障害をもちながら、健康的な生活を続け、かえって周囲の人々を励ましている人々の生きざまから示唆を受けることは多い。
このように、人生の途上における病気や生来の障害を負い目として受けとめるのではなく、より積極的な価値を見い出していくことを、対象の人々とともに追求していくという哲学的な課題にも看護は直面しているのである。
(出典:『看護学のすすめ』12ページ、筑摩書房)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第323回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
日々のありふれた体験と思われるようなことのなかに
看護の本質に触れるような貴重な事柄が隠れている
看護についての知識の大半は、書物や文献等から学んだというよりも、こうした看護師らの語り(ナラティブ)から学んだことが圧倒的に多かったことを実感しています。
日々のありふれた体験と思われるようなことのなかに、看護の本質に触れるような貴重な事柄が隠れていることを、これまで幾度発見したことでしょう。語っている本人が気づかないような場合でも、誰かが「もしかしたらそれは・・・・・」と、その経験を意味のあるものにしていくこともありました。
それゆえに、語る人の言葉に耳を澄ませて聴き、その中に潜む真実をすくいとる感性を磨く必要も感じてきたのでした。
(出典:『看護を語ることの意味 “ナラティブ”に生きて』1~2ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第322回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
「看護は聖職」との根強い気持ちから
生まれて初めてのストライキは
自分との闘いでもありました
「看護は聖職」との根強い気持ちから、労働組合に加入すること自体恐る恐るで、生まれて初めてのストライキは自分との闘いでもありました。「一時的にでも職場を離れるなんて看護師として許されることではないのでは」と、息を詰めるような緊張と不安で足をがくがくさせながら朝の門前でスクラムを組み、「夜勤に疲れた重い足に、みんなでいい聞かそう、夜明けが来る」と歌う看護師たち誰もの頬に涙が光っていたことを思い出します。
(出典:『看護の力』178~179ページ、岩波書店)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第321回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
可視的な要素の濃い医療技術に走りがちなのは
自ら療養上の世話がもたらす
看護師としての醍醐味を味わった経験のなさによる
療養上の世話は、「自然が治療するように最善の状態に患者をおく」ことに通じるのである。この「自然が治療するように」ケアを行うことは、その人自身の持っている可能性に働きかけることであり、高度医療下の現在だからこそいっそう求められる専門的ケアである。(中略)狭義の医療技術に匹敵する効果が、療養上の世話行為の中に潜んでいる。
だが、これらは、質の高いケアの継続実施によって得られる効果である。限られた時間を気にしながら「行えば良い」というレベルのケアをいくら重ねても期待する効果はもたらされないだろう。(中略)昨今の新たな看護師資格に関する論議でも、看護界のリーダーでさえ、可視的な要素の濃い医療技術に走りがちなのは、自ら療養上の世話がもたらす看護師としての醍醐味を味わった経験のなさによるものとしか思えない。
(出典:『チーム医療と看護 専門性と主体性への問い』68~69ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第320回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
看護師の的確な観察は
安全性の第一歩であると言えよう
異常な徴候の早期発見による早期の対応も、生命の安全には欠かせない。その意味では、看護師の的確な観察は安全性の第一歩であると言えよう。また、観察したことが何を意味するかの判断も大切である。(中略)
情報の収集という言葉が先行して、自らの五感を用いた観察ではなく、医療器具や検査データ由来の数値からアセスメントする傾向である。いかに医療技術が高度化しようと、 人間の営みに深く関わる看護は、 看護師自身の観察技術そのものが、看護の受け手の方たちへの接点にもなることを忘れてはならない。
(出典:『第3版 生活行動援助の技術 ありふれた営みを援助する専門性』14~15ページ、看護の科学社)
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第319回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
大切なことは、ごく普通の
誰もが感じるような
人間的な感覚で見ていくということである
療養環境をよくするための提言をしたい。1つはごく普通の人間的な感覚を土台にした科学的な分析である。何が問題かを主観的な印象や感性だけで言うのではなく、科学的に分析するということ。
たとえば、患者の周辺の種々の環境の変化因子により患者の血圧や血流が変わるとか、貧血が起きたり、モニターの波形がおかしくなるといったようなことはないか。しかし、そうした分析以上に大切なことは、ごく普通の、誰もが感じるような人間的な感覚で見ていくということである。
(出典:『看護技術の現在 看護の時代2』181ページ、勁草書房)
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