気胸や術後のドレナージなど、さまざまな場面で使われる胸腔ドレーン。胸腔ドレーンの忘れがちな基礎と迷いがちな点を、写真やイラストも交えながら説明します。
【第1回】胸腔ドレーンの使用場面と挿入目的
〈目次〉
・胸腔ドレーンはどんな場面で挿入される?
・胸腔ドレーンが使用される3つの場面
【第2回】胸腔ドレーン理解の4つのキーポイント
〈目次〉
・胸腔ドレナージに使用される胸腔カテーテル
・キーポイント① 胸腔ドレナージは、「重力」と「陰圧」を利用して行う
・キーポイント② 「陰圧」は、持続吸引装置を用いてかける
・キーポイント③ 陰圧は「低圧」「持続」でかける
・キーポイント④ 閉鎖式ドレナージシステムとなっている
【第3回】排液室の管理:胸腔ドレーンのしくみ①
〈目次〉
・排液室の管理のポイント
・排気目的の場合
・排液目的の場合
【第4回】水封室の管理:胸腔ドレーンのしくみ②
〈目次〉
・水封室とは
・水封室のしくみを理解するために必要な呼吸のしくみの知識
・水封室の役割①体外→胸腔内への空気を防ぐ
・水封室の役割②胸腔内→体外に空気を逃がす
・水封室の管理で重要な呼気性移動とエアリーク
【第5回】吸引圧制御室の管理:胸腔ドレーンのしくみ➂
〈目次〉
・吸引圧制御室の役割
・チェスト・ドレーン・バックの場合
【第6回】ウォーターシール(水封)管理のポイント
〈目次〉
・胸腔ドレーン全体の管理のポイント
・ウォーターシール(水封)管理
・実施される場面①気胸時
・実施される場面②肺切除術後
【第7回】吸引圧はなぜ調整をするの?どう判断して変更しているの?
〈目次〉
・調整のカギは、“呼吸状態や循環動態の回復・安定”
・状態により、適した管理は変わる
1)気胸・血胸
2)皮下気腫増大時
3)肺全摘手術後
4)心臓・大血管手術後
【第8回】胸腔ドレーン管理で水封のみを適用するケースとは?
〈目次〉
・主に重篤でない気胸で行われる
・吸引圧をかけることにデメリットがある場合も行われる
1)陰圧による負担が治療を妨げるとき
2)再膨張性肺水腫の恐れがあるとき
【第9回】水封室の水位が、いつもより上がった・下がったときは何を疑う?
〈目次〉
・通常の範囲(-3~-10cm)を超えて変動する場合は要チェック
1)液面の上昇=胸腔内の容量低下
2)液面の低下=胸腔内の容量増加
【第10回】呼吸性変動の大きい・小さいは何を示すの?
〈目次〉
・呼吸性変動は、3つの要因で変化する
1)呼吸の大きさによる変動(図1-①)
2)ドレナージによる肺の再膨張(図1-②)
3)無気肺や胸腔内の液体成分の増加(図1-③)
【第11回】エアリークとは?
〈目次〉
・エアリークの量で、気胸の改善・増悪を推し量る
・急なエアリークの増強はなぜ起こる?
・咳嗽・深呼吸時のエアリークは正常
【第12回】エアリークはどう観察する?
〈目次〉
・観察する部位は「水封室」
・「排気」を目的にする場合の観察(図2-①)
1)挿入初期:エアリークは持続して観察される
2)挿入中期:徐々に消失
3)抜去前:一時的に見られることも
・「排液」を目的にする場合の観察(図2-②)
「その他」の場合
【第13回】胸腔ドレーン管理でのフルクテーション(呼吸性移動)の観察方法とは?
〈目次〉
・呼吸性移動は「正常に交通している」ことを示す
・呼吸性移動が観察できない場合は注意
・ドレーン閉塞を疑った場合のチェックポイント
1)回路を順に追って確認する
2)ドレッシング材を剥がして確認する
3)ミルキングを行う場合も
【第14回】排液はどう観察する?
〈目次〉
・排液量:急激な増加に注意
・排液の性状:粘稠による閉塞に注意
・ドレナージ目的別の排液の性状
・排液の色調:急激な変化に注意
【第15回】胸腔ドレナージ中の「患者状態」をどう観察する?
〈目次〉
・呼吸状態の観察
1)視診
2)聴診
3)触診
4)打診
5)モニタリング・検査
・その他観察すること
1)循環動態
2)感染
3)苦痛
【第16回】胸腔ドレナージ中の皮下気腫の原因と対応
〈目次〉
・皮下気腫の原因:皮膚損傷、胸膜損傷など
・皮下気腫の観察:触診による握雪感や捻髪音
・皮下気腫への対応:設定圧やドレーン閉塞の確認
1)ドレナージ不良の解消
2)皮下気腫の経過の確認
【第17回】「逆行性感染」予防、どこに注意する?
〈目次〉
1)刺入部周囲を毎日(もしくは数日おき)に消毒する
2)胸腔ドレーンを押し込まない
3)ドレーンルートを刺入部よりも低く管理する
4)移動時は抜去・ボトル転倒を予防する
5)排液の変化に注意して観察する
6)ドレーンの留置期間を短くする
【第18回】刺入部はどう観察する?
〈目次〉
・ドレーンの留置日数が長くなっていないか確認する
・ドレッシング材を剥がして刺入部を直接観察する
1)確実に固定されているか?抜けていないか?
2)感染徴候はないか?
【第19回】排液ボトル交換のタイミングと感染対策
〈目次〉
・排液ボトル交換のタイミング
・排液ボトル交換は、血液・体液に触れる手技
・ドレーン(患者側)は必ずクランプ
【第20回】「ドレーン接続部が外れてしまった」場合の対応は?
〈目次〉
①ドレーンをクランプする
②換気障害、緊張性気胸の徴候を確認する
➂接続が外れたことと、その後の状態を医師に報告する
【第21回】「トロッカーカテーテルが刺入部から抜けてしまった」場合の対応は?
〈目次〉
①清潔なガーゼで固定して、フィルムやビニールで覆う
②抜けたドレーン自体を確認する
➂医師に報告して、指示をもとに再挿入の準備をする
④低酸素状態、緊張性気胸の徴候を確認する
【第22回】胸腔(内)での閉塞はどうやって見抜く?疑った場合はどうする?
〈目次〉
①ドレーンの“体外での”屈曲・閉塞を否定する
②胸腔内での閉塞を疑う
➂適切なミルキングで閉塞を解除する
【最終回】低圧持続吸引器のリークアラームが鳴っているときの対応は?
〈目次〉
①接続部が外れていないか、緩んでいないかを確認する
②ドレーンをクランプしたら、エアリークが消失するか確認する
➂ドレーン刺入部を押さえ、エアリークが消失するか確認する
④胸腔内での要因を疑う
⑤胸部X線写真などで重篤な気胸がないか確認する